よろず屋瓦版（２００６～２００９年）

２００６年～２００９年






			中国の金（キン）戦略
日経平均は５千円を割る！？	ああ、外貨預金	海外通販のすったもんだ	地球に向かう小惑星
モーエンさんのＷＳ	魂の救出	七空さんのチャネリング・セッション	予防接種の害
ゲリーさんの体外離脱訓練法	ゲリーさんの体外離脱概論	商品の時代	私はアセンションするか？

中国の金（キン）戦略．．．２００９年１２月５日

　金（キン）の高騰が止まらない。
　１２月初めに、ＮＹ市場では１トロイオンスが１２００ドルを超え、東京市場では１ｇが３４００円台となった。
　その金の上昇もこのところ一服している。米国の非農業部門の雇用者数が事前予測の－１３万人が、発表されたのが－１．１万人だった。これが市場にサプライズを起こし、ドルが急上昇し、その反動で金は５０ドル近い暴落となったという。
　これまでの急ピッチの金価格の上昇をバブルとする分析がある。
　バブルであれば、いずれ弾けて下落していくだろう。しかし私はそう考えない。市場なので、将来こうなると断定してはいけないが、私は金の高騰は（長い目でみれば）これからも続くと予測している。
　金価格は、２０年ほどの間低迷が続いていた。
　２００１年にＮＹ市場で２５０ドル台、東京市場では９００円台をつけた。この値を大底としてその後反騰が続いている。その最大の原因は、金を取り巻く環境が大きく変わってきたからだと考えている。
　その環境（相場でいうファンダメンタルズ）の変化は、いくつかあると思う。最大のものは、やはり世界中のドルに対する不安であろう。その他にもいつくかある。今回はその中の一つとして、中国の金戦略の変化について述べたいと思う。
　参考とした資料は、以下である。

・『ロスチャイルドと共産中国が２０１２年、世界マネー覇権を共有する』（鬼塚英昭著、成甲書房）

・『金本位制復活！』（高橋靖夫著、東洋経済新報社）

・『ロスチャイルド、通貨強奪の歴史とシナリオ』（宋鴻兵著、ランダムハウス講談社）

○外貨準備を金で保有しようとする中国

　中国の外貨準備高は２００８年１２月の時点で、１兆９４６０億ドル。現在では２兆ドルを超えている。日本を抜いて世界１である。
　その中国でドル不安が高まっていることは、よく知られている。中国の外貨準備高の多くが米国債で占められていると言われている。中国の温家宝首相は、２００９年３月の中国全土に生中継された記者会見の場で、以下のように発言している。

「中国はアメリカに巨額の金を貸しています。ですから、私たちの財産の安全に当然、注目しています。本音を言うと、少し心配です」

　以前であれば、一国の首脳がアメリカの覇権の象徴であるドルに対して、「少し不安です」などど言えば、外交問題になったかもしれない。しかし今回はそうならなかった。世界中の誰もがそう思っていたからだろう（ただし日本を除く）。
　また中国は、国際通貨基金（ＩＭＦ）の特別引き出し権（ＳＤＲ）を新たな基軸通貨とする提案をしている。中国ははっきりとドル離れを宣言していると言える。そのドル離れの一環として、豊富な外貨準備の一部を金に換えようとする動きがある。
　中国の金の保有量だが、２０００年の時点で４００トンで、その後年間１００トンづつ増やして２００２年に６００トンになった。台湾の金保有量の４２２トンより少ないというのは面子にかかわるというのが表向きの理由だったらしい。その後中国は、金保有量を発表しなくなったが、２００９年４月になって、１０５４トンと発表した（ちなみに日本の保有量は７６５トンなので、この時点で日本は抜かれている。蛇足だが、日本は金の保有量を増やしたくてもアメリカの許可がないと増やせないという説がある。さらに中国がこの期間、金の保有量を発表しなかったのは、安値で金を買う目的であった為という説もある）。

　現在の世界各国の外貨準備における金の準備率は平均８．５％だという。もし中国が２兆ドルの８．５％を金で保有するとなると、１トロイオンス１１６０ドルの現在のレートで計算すると、４５００トンを超える量となる。世界の年間産金量が２５００トン弱であることを考えると、これは膨大な量である。なかには、中国が目指している金の保有量は、６５００トンという説もある。どちらにしろ、これから金の争奪戦の様相を呈する可能性は高そうである。

○金（キン）の生産高で世界１位となった中国

　現在、世界全体の金の生産量は落ち込んでいる。
　特に、アメリカ、南アフリカ、オーストラリアの金の生産量が極端に落ち込んでいる。
　これらの国々の年間生産量は半分ちかくに落ちたという。アメリカ、オーストラリアが落ち込んだ理由はわからないが、南アフリカはその国ならではの特殊な事情で落ち込んだという。
　南アフリカ政府が、金鉱山の国有化方針を背景に金鉱山会社の所有権の一定比率を黒人に移管させるような鉱山法を成立させたからだという。これで南アフリカの大手金鉱山会社は海外の金鉱山の開発や、海外の金鉱山会社のＭ＆Ａに経営の軸足を変えてしまう。２０００年には４６０トンあった南アフリカの生産量は、２００７年には２６９トンに落ち、この時点で年間２８０トンを生産した中国が生産量で世界１に躍り出た。
　中国の２００８年の生産量は２８８トンで前年比で８トン増えた。２００８年の世界全体の生産量は前年比６２トン減の２４１６トンである。新彊（しんきょう）ウイグル自治区には有望な金鉱山がたくさんあるといわれ、中国はさかんに開発しているという。世界全体が落ち込む中で、中国の生産量はこれからも増大することが見込まれている（ロシアも含む）。

○中国が狙う海外の地下に眠る金

　現在の世界１の金鉱山会社はカナダのバリックゴールド社である。
　バリックゴールド社は、社歴が４０年ほどの後発会社である。しかし、金価格が２０年のもの長期にわたって下落していた期間に、金の先物市場で先売りヘッジを行い、本業の金生産の利益に匹敵する巨額の内部留保を行っていた。その内部留保は３０００億円に達し、それを元に２００１年にアメリカのホームステークマイニング社、２００６年にカナダのプラサードマイニング社のＭ＆Ａを行い、世界１の規模となった。
　高橋靖夫氏は中国は、この手法で海外の地下に眠る金を狙うだろうと推測している。
　実際、中国の産金会社の会長は、「世界的な株価低迷期は海外のＭ＆Ａにはよい機会だ」と語っている。王岐山副首相の長男は海外Ｍ＆Ａの副主任という立場だと伝えられているという。これから国家の力を背景とした、中国資本による海外の金鉱山会社のＭ＆Ａが激しくなることだろう。

　中国といえば、レアメタル争奪戦ではよく知られていた。中国政府やその傘下の企業は、世界中で銅やアルミニウム、亜鉛、ニッケル、チタニウムなど工業原料となる鉱物を買いまくって備蓄しているといわれている。中国は、それらの資源を買うだけでなくアフリカ諸国と良好な関係を結び、鉱山開発も積極的に行なっている。
　金にかんしても、中国は本腰を上げて取り組み始めたということであろう。

○民間の金保有を認めた中国

　中国は、国家が金の保有量を増やしていくだけでなく民間でも保有することを認めるようになった。中国人民銀行は、金取り引きに関連する業務を、２００７年に民間にも開放した。一般の人々でも金の売り買いができるようにしたのである。
　宋鴻兵（ソン・ホンビン）という人がいる。この人の経歴を見ると、２００２年から２００７年まで、ファニーメイとフレディマックでコンサルタントを務めた後中国に帰国し、環球財経研究院院長に就任とある。おそらく中国の金融のアドバイザー的な立場にある人なのだろう。その宋鴻兵氏の著書である『ロスチャイルド、通貨強奪の歴史とシナリオ』（ランダムハウス講談社）から抜粋する。

　・・・＜『ロスチャイルド、通貨強奪の歴史とシナリオ』、ｐ３８９～ｐ３９０より抜粋開始＞・・・

民間の貯蓄は外貨より金で

　長期にわたるドルの下落趨勢を考えると、多くの学者は国家の外貨準備高の減少を分散させるために、民間が外貨を保有できるようにしたほうがよいと提言している。現行の強制的な「外貨管理制度」を取りやめ、企業が自ら外貨を管理すれば、たしかに国家の外貨準備リスクを分散し、通貨の増刷と人民元切り上げ圧力を緩和できる。だが、政府による外貨の管理力が弱まり、金融システム全体のリスクを増大させるので、万全な策とはいえない。
　従って、外貨より金を民間に保有させたほうがよいだろう。長い目で見ると、速度は異なるものの、いかなる通貨もいずれ金に対して下落するものだ。すでに創出した巨額の富の購買力を保持するためには、外貨準備を金銀に変えるしか方法がない。金価格の変動はうわべの現象であり、それがわかれば、中国は大量に保有している金で外貨市場の激しい揺れ動きに対処できるのである。
　民間が金を蓄積することは、国民の資産を保護し、インフレによって国民の購買力を奪われることがないということだ。これこそ、調和のとれた平等社会に不可欠な経済的自由の基盤である。結局のところ、国民が一生懸命に働いて得た財産を貯蓄する方法を決める権利は国民自身にあるのだ。
　金は、あらゆる通貨のなかで最高の流動性をもっている。人類５０００年の歴史上、いかなる文明、いかなる民族、いかなる地域、いかなる政治体制の社会においても、金は富の最高形式と公認されてきた。今後も人類社会における経済活動の基本的尺度としての役割を担うことだろう。人類は過去に４回、通貨基盤としての金を排除し、より賢い通貨制度を発明しようとしたが、３度も失敗し、そして今、４度目の失敗を経験しょうとしている。人類の生まれもった強欲のためか、主観が邪魔をして客観的に経済活動を決めることができないのである。
　天下の有事に備え、民間が金を蓄積すれば、金に裏付けられた「中国の元」は、過剰な債務に崩壊させられた国際金融の廃墟のなかで屹立し、「中華文明」はその輝きを増していくこととなろう。

　・・・＜抜粋開始＞・・・

　本山です。
　金の備蓄に励んでいるのは中国ばかりではく、インドでもそうである。インドは一時期、金価格の高騰により、買い手から売り手になったと言われていた。しかしインドの公的機関は積極的に金保有高拡大に動き出したという。

http://news.finance.yahoo.co.jp/detail/20091104-11201055-scnf-bus_all

　欧米の中央銀行は伝統的に金保有の割合が高いが、経済発展が著しいアジア諸国や新興国は金保有の割合が少ない。こういった国々が金備蓄に動き出している。現在の金価格がバブルなら、早晩弾けることになる。しかし、こうした実需の買い支えがあるならば、バブルと断定することに無理があると言えないだろうか。

日経平均は５千円を割る！？．．．２００９年１１月２１日

　このところ経済や金融関連の本を読んでいて、面白い一致があったので紹介したい。
　それは、日経平均が５千円を割ると予測するものがいくつかあって、その時期がそれほど離れていないことが興味深いのである。
　私自身は、上場された株を１株も持っていないので、株の値段がどうなっても関係ないのだが、日経平均が５千円を割るとなると、市場は騒然となることは確かだろう。それが日本経済に及ぼす影響も相当なものだろうと思う。
　ではその予測だが、３つ紹介しようと思う。一つは理論的な予測、もう一つは株価が意図的に操作されるからそうなるというもの。最後はチャートによる予測である。

○大竹愼一氏の予測

　『日本金融恐慌間奏曲』（大竹愼一著、李白社）からの情報を紹介したい。
　大竹氏が日経平均が５千円を割ると予測する一番の根拠は、１９９０年に崩壊したバブルの崩壊が終わっていないからというものである。
　よく失われた１０年という言い方をするが、バブルの後遺症が１０年も長引いたという意味合いで使われることが多い。そこには、多大な費用と時間が掛かったが、バブルの清算は終わったという思いが込められているようだ。それゆえ２００３年４月に日経平均が７６０４円をつけたとき、多くの人はこれが歴史的な底と考えたと思う。しかしこの水準は、２００８年９月に起こったリーマンショックを発端とする金融危機によって、あっさり抜かれてしまった。２００８年１０月２８日に、６９９４円まで下がったのである。これにより、日経平均の下落トレンドは終わっていないという認識が（一部だが）広がったと思う。
　まず『日本金融恐慌間奏曲』、ｐ９４より下図を引用する。

　上図で、真中の点線が名目ＧＤＰで、グラフが３大都市圏の商業地の地価である。
　大竹氏はＡの面積とＢの面積が一致するという。つまりバブルによる異常な地価の高騰は、９５年時点で名目ＧＤＰとの関係では正常に戻ったが、均衡点を越えるいくものだという。それがＢの面積の部分である。そして２００９年の現在に至っても、それが終わっていないというのである。
　１９３０年代の世界大恐慌でニューヨークの株は８分の１になった。しかしこれはインデックス全体の数値であって、中心となったＲＣＡ株などは１０分の１以下に下がった。だいたいバブルの崩壊過程では、ピーク時の１０分の１まで下がるものだという。ニューヨーク株は、１９２９年にピークを迎えた後バブルが崩壊し、１９３２年には底値を迎えている。たった３年あまりの間に底値となっている。それはバブルの主役が株という、流動性が高い金融商品だったからだという。日本のバブルの主役は土地であった。土地のように、きわめて流動性が低いものだと、２５年ほど掛かってゆっくり底値に向かうというのである。すでに東京の一部の商業地価は１０分の１まで下がっているが、まだ全国的にはそうなっていない。つまり大竹氏は、これからも全国の地価はピーク時の１０分の１に向かって、ゆっくり下がり続けるというのである。それと連動して、日経平均も１９８９年末の４万円の水準から、１０分の１の４千円の水準まで下がっていくと言うのである。
　その時期だが、大竹氏はコンドラチェフの波を勘案して２０１２年～２０１５年と予測している。
　『日本金融恐慌間奏曲』には、日本には労働力と資本の大きな不均衡があって、それがバランスする過程で、こういった土地と株の下落が起こると説明している。ここでは、その点には触れないので、興味のある人は本を読んでほしい。蛇足だが、大竹氏は、その過程で失業率は１０％、賃金水準は今の半分、長期金利は５％に上がり国債は暴落するという。大変刺激的な数字だが、私は現実はさらにもっとひどくなる可能性もあると思っている。

○副島隆彦氏の予測

　『ドル亡き後の世界』（副島隆彦著、祥伝社）で、副島氏はこれから２年以内に日経平均は、４５００円という最安値をつけるだろうと予測している。その根拠は、野村證券や三菱ＵＦＪ証券などが、「ハイ・イールド・ボンド・ファンド」とか「ノックイン債」という高利回りだが、きわめて危険な商品を売っているからだという。これらの商品は、日経平均のノックイン価格というものが設定してあって、例えば２年ものの商品だと日経平均が２年以内にノックイン価格の４５００円を割らなければ、元本を保証するというものだ。さらにこの４５００円を割らなければ、８％もの高い利益を保証するという。為替でも１ドル７０円を割らなければ、元本とともに利回り７％もの利息を保証する商品がでているという。副島氏によれば、こういう商品が出るということ事体が、日経平均は４５００円を割るし、為替は１ドル７０円を割ると謀られている証拠だという。
　一見すると理由にならない理由のようだが、実際はこういう側面から類推する方が真実を当てられるのかもしれない。
　『ドル亡き後の世界』から引用する。

　・・・＜『ドル亡き後の世界』、ｐ４９～ｐ５２から抜粋開始＞・・・

　分かりやすく説明するために、私の前著である『日米「振り込めさぎ」大恐慌』から引用する。

　日経新聞の２００９年３月２２日付けの「高金利の裏に高いリスク。複雑な金融商品、仕組み債の注意は？」という見出しの一般人向けの投資知識のお勉強ページで、それとなくこの真実をバラしてしまっている。……このおもしろい記事では、「（このハイ・イールド債の）購入時の日経平均を７５００円とする」と「元本確定条件の外れる価格が購入時の６０％とすると４５００円が基準になる」と説明している。ということは、４５００円を一瞬割る、ということだ。しかもそれは、「償還期限・期間」として「２０１２年２月２３日」となっている。だから、これから３年のうちに、日経平均は、理論株価としても、４５００円を割る、ということだ。

　　　　　　　　　　　　　　　（『日米「振り込め詐欺」大恐慌』ｐ１９８～ｐ１９９）

　このような仕掛けになっているのである。野村証券も三菱ＵＦＪ証券も恐ろしい商品を今も売って回っている。「ハイリスク・ハイリターンの商品」であるから、初めから信用格付けＢＢＢの危険な債券に投資しています、と約束している。だから「元本確定条件の外れる価格」、すなわち「日経平均が４５００円を割ることがなければ」お約束どおり利回り８％の金利をお支払いします、という商品である。
　今のところは、まだ日経平均が４５００円を割ることなど「考えられない（ありえない）」と皆が思っている。だから利回り８％もの高い利益を元本（投資の原資金）とともに受け取れると誰もが信じて安心している。同じく為替であれば「１ドル＝７０円という元本確定条件の外れる価格」にならなければ、利回り７％の高い利益がもらえる、という商品を売って回っているのである。ということは、２年以内に日経平均は４５００円を割るし、為替は１ドル＝７０円を割るということである。

　・・・＜抜粋終了＞・・・

　副島氏のこの予測は、株の為替も何物かに操作されているということを前提にしている。しかし副島氏は‘誰が’操作しているかという点までは触れていない。

○若林栄四氏の予測

　私も以前は、日経平均が２００３年４月につけた７６０４円がバブル後の最安値だろうと思っていた。しかし去年の１０月に６９９４円をつけ、この水準をあっさりと割ってしまった。
　これには若林栄四氏のような相場のプロも驚いたらしい。
　これから『「１０年大局観」で読む２０１９年までの黄金の投資戦略』（若林栄四著、日本実業出版）による若林氏の黄金比を使ったチャート分析の結果を紹介する。
　若林氏は、日経平均が去年１０月に６９９４円をつけたことにより、日経平均のベアマーケット（弱気の意味、下落の方向）が続いていると考え直したという。だとすると最終的な大底を見つけなくてはならない。
　若林氏のチャート分析は、黄金比の重要数字である２６２、１６２、８１といった数字を使う。以下のその分析の結果である。

・日経平均の高値から底までは１６０ヶ月前後（黄金比の重要数字である１６２に近い）が目安となっている。２００３年４月の安値を基点とすれば、そこから１６０ヶ月前後をかけて今度は天井を形成してくる。天井は１６２の半分の８１ヶ月後で、それが２０１０年１月～２月となる。水準は１２０００円～１３０００円。

・日経平均が最高値をつけた１９８９年１２月から２６２ヶ月後に、ボトムをつける。それが２０１１年９月～１０月となる。その水準は３０００円となる。ただし３０００円は可能性の範囲であり、５０００円近辺で止まることも、６９９３円で止まることも考えられる。

　それゆえ若林氏の推薦するやり方は、来年１月～２月にいったん株を売って利益を確定し、その後は再び下降トレンドに入るので、２０１１年の秋口まで待つというものだ。ただし日本の株価はアメリカの株価から強い影響を受けるので、２０１３年まではさえない動きとなるという。若林氏は２０１２年までデフレが続くと考えていて、株価が本格的に上昇を始めるのは２０１３年からだという。

　以上、大竹氏、副島氏、若林氏の３者の日経平均の予測を紹介したが、株価が５０００円程度に下がるという点では一致し、時期の多少のずれはあるが、数年以内という点では一致している。
　このように似た予測を行いながらも、この３者の相場に対する見方で決定的に異なる点がある。大竹氏と若林氏は、市場が意図的に操作されているという見方はとらない。副島氏は、操作されているという立場である。このように相場に対する見方が根本的に違うのに、同じような予測結果となるのが興味深い。
　うがった見方をすれば、大竹氏と若林氏は金融のプロとして成功している人たちである。自分が生活の糧を得て、かつ成功している舞台に八百長があるとは、絶対に認められないことだろう。それにひきかえ副島氏は学者である。それに副島氏の専門は、金融や経済とは無関係である。だから好き勝手なことが言えるのだろう。ちなみに私自身も、操作されているという見方をしている。

　一例を上げようと思う。
　去年９月のリーマンショック以来の金融危機で、それまで１万１千ドル台だったＮＹダウは大暴落し、今年の春には７０００ドルを割り込んだ。しかしその後反転上昇し、現在では１万ドルを回復している。若林氏はＮＹダウは２００９年は相場の大幅な下落に対する自然反発的な上昇があると言っている。そういったカウンタートレンドの力が働くのはわかるが、今の上昇はそれだけで説明がつかないと思う。私には、人為的な操作が入っているように感じられるのである。
　アメリカの失業率は１９７０年に算出方法が変更され、週に１度でもアルバイトをした人間は、失業者としてカウントされなくなった。失業者は失業保険の申請者のみカウントすることになった。求職中でも保険が切れた人はカウントされないのだ。実際のアメリカの失業率は現在、２５％にもなるという。
　アメリカでは２００８年から２００９年にかけて１０００万人の失業者が増加したという。２５％の失業者とすると合計で２６００万人に達する。失業した人は失業給付を３９週間受け取るだけで、失業者のほとんどは職を失うのと同時に健康保険も失う。
　アメリカのＧＤＰの７割が個人消費だという。だとするなら、これほど失業率が増加している中、深刻な消費の落ち込みと伴に景気後退となっていることは間違いないはずだ。
　１９３０年代の世界大恐慌の時期にアメリカの失業率は２５％に達した。失業率の観点から言えば、アメリカはすでに恐慌に突入したと言える。本来なら下落する株価がダイナミックに上昇している現実を、どのように説明すればいいのだろうか。
　『ロスチャイルドと共産中国が２０１２年、世界マネー覇権を共有する』（鬼塚英昭著、成甲書房）から抜粋する。

　・・・＜『ロスチャイルドと共産中国が２０１２年、世界マネー覇権を共有する』、ｐ２１１～ｐ２１２から抜粋開始＞・・・

　２００９年９月４日、米労働省が発表した失業率は９．７％。前月より０．３％の悪化だった。過去のパターンでは、アメリカの株価は下がるはずである。しかし、株価は逆に上昇を続けている。ＦＲＢと財務省が株式市場に巨額のドルを投入しているからである。
　為替と株式の市場は八百長の世界であることを読者は知るべきである。インサイダー情報を知る人々が勝者となる世界である。フリードリッヒ・ハイエクの新自由主義は、ソロスの“再帰性”とともにみせかけの自由主義である。ハイエクは“再帰性”を隠すために、金融マフィアにヨイショして新自由主義を唱えたのである。ユダヤが支配する経済には自由主義という言葉自体が死語である。
　２００９年８月単月のアメリカの財政赤字は１１１４億ドル（約１０兆円）であった。２００８年１０月からの０９年会計年度の累積赤字は既に１兆３７８３億ドル（約１２５兆円）にのぼっている。０８年度の約３倍である。それでも市場予測を下回ったとして株価は上昇している。これが八百長でないと、どうして言えるのか。

　・・・＜抜粋終了＞・・・

　私は、ＮＹダウはある巨大な力によって、本来下がるはずのところを上げられていると思っている。となると、ＮＹダウはどこかで大暴落を開始するはずである。また何も知らない一般投資家が、大きな損失を抱えることになるのだろう。
　私の最大の関心時は、そのＮＹダウの暴落がいつ起こるかということだ。それは日本の株価に大きな影響を及ぼすに違いないからである。

ああ、外貨預金．．．２００９年１１月４日

　タイトルは「外貨預金」ではなく「ああ、外貨預金」にしたのは理由がある。
　それは、外貨預金による悲喜交々（ひきこもごも）があったからだ。泣いたり笑ったりはなかったが、達成感や失望感、ハラハラドキドキを大いに味わうことになった。私は外貨預金を、ユーロ、豪（オーストラリア）ドル、ＮＺ（ニュージーランド）ドルで行なっていたが、今回一番の悲喜交々を味わったユーロの外貨預金の話を中心に紹介しようと思う。

○いったんは成功したかに見えたユーロの外貨預金

　私は、２００３年頃に金（キン）やユーロに投資したという記事を書いた。
　金に関しては２００３年以前から長期の（現物を主とした）投資をしていて、その頃は１ｇ１２００円～１４００円ぐらいであった。その後金の値段は順調に上がり、３０００円を超えていった。それゆえ、その時点では金投資は成功していると言えた。
　ユーロに関しては、１３０円～１４０円で買ったユーロが去年（２００８年）の７月には１７０円近くまで上がった。だから私の投資は、ユーロに関しても成功したと言える。ただし去年９月のリーマンショックまでは・・・。

○奈落の底へ

　リーマンショックによる金融危機の動向は、すでに多くの方々がご存じの通りである。１００年に１度と言われた金融の大激震は、１７０円近くに上がっていたユーロを一気に１１３円まで叩き落とした。これを読んでいる読者の方は、１１３円に落ちる前に売ればよかったじゃないかと言われるかもしれない。しかしそうはいかない事情があったのだ。
　私が外貨預金をしたのは、外国資本の銀行の日本支店だった。仮にその銀行をＮ銀行としておこう。Ｎ銀行の外貨預金は、定期預金で１ヶ月、３ヶ月、６ヶ月、１年と色々があるが、満期であろうと中途解約であろうと解約手続きに４日間掛かるのである。この４日間というのが問題で、為替がエスカレーターのように動いている最中では致命的であった。
　当時ユーロが急激な下降を始めたとき、１６０円を切った時点で私は解約を決意した。しかしそれまでの経験から、急激に下がった相場は、いったんは少し反発するものである。私は手続きに４日間かかるので、いったんの小反発を待って解約することにした。しかし私が期待するような小反発はなかったのだ。ユーロは、まるでフリーフォールの落下物のように奈落の底に落ちていった。私は呆然と眺めるほかなかった。もし４日間という期間がなかったら、私は間違いなく１５０円台のどこかでで売っていた。ＦＸでなかったことを大いに悔やむこととなった。当時はもう一般的になっていたＦＸだが、私はＦＸは投機性が強い感じがしたので、あえてしなかった。外貨の定期預金なら安全そうな気がしたのである。しかしこれは全くの思い違いであった。ＦＸであろうが定期預金であろうが、為替の世界は恐ろしい世界である。私はそれを嫌というほど味わうはめになった。

　若林栄四（わかばやしえいし）氏という為替のプロがいる。若林氏の『「１０年大局観」で読む　２０１９年までの投資戦略』（日本実業出版社）の中に、その辺の様子が書いてあるので抜粋して紹介する。

　・・・＜『「１０年大局観」で読む　２０１９年までの投資戦略』、ｐ１２５～ｐ１２６から抜粋開始＞・・・

　ユーロ／円は２００７年７月、２００８年７月に１ユーロ＝１７０円近くまで買われた後、一気に１ユーロ＝１１３円まで下落した。この下落はまさに歴史的なものだ。通常、移動平均線からの乖離というものは、ボリンジャーバンドで用いられる標準偏差の概念からいうと、ほとんどの値動きは２σ（シグマ）の範囲内に入る。
　ところが、２００８年１０月の異常な暴落時には、７σにまで達したという。知り合いの統計学者に話を聞いたところ、７σもの乖離が現れる確率は、それこそ１４０億年に１度ということだという。そもそも、地球が誕生してから５０億年程度なのに、１４０億年に１度というのはどういう確率なのだと突っ込みを入れたくもなるが、昨今の不況が、「１００年に１度」などと言われていることからもわかるように、やはり２００８年の急激な円高は、歴史的な出来事だったと考えることができる。
　１４０億年に１度という値動きは、まず起こりえない話だ。おそらく、この急激な円高局面で、多くの投資家が損失を被ったと思うが、何しろ１４０億年に１度の出来事である。これに対処するのはほとんど不可能だ。そう考えて、自分を慰めるのが賢明というものだろう。

　・・・＜抜粋終了＞・・・

　若林氏は、１４０億年に１度の出来事だからと自分を慰めろという。しかし私はその時、豪ドルの外貨預金もしていた。豪ドルもユーロと同じようにフリーフォールとなっていたのである。若林氏は本の中で豪ドルの下落に対し、「表現はいささか悪いが、おそらく大半の投資家は即死状態に陥ってしまっただろう」と語っている。
　リーマンショック以来、あらゆる相場が大崩れとなっていた。一時期１ｇ３３００円をつけた金（キン）は、リーマンショックの翌月の１０月には２１０４円まで大暴落した。それまで調子に乗っていた私は、金の現物だけでなく先物の買いポションを普段以上に持っていた（これがその後長く、私を苦しめることになる）。他に海外のファンドを買っていたが、それもフリーフォールとなっていた。さらに悪いことにそのファンドはユーロ建てだった。まさにダブルパンチである。さらに私の失敗は、円の現金をあまり持っていないことだった。仕事をしておらず収入のない私は、生活費を真剣に心配するはめになった。言葉のアヤではなく、本当に即死状態となってしまったのである・・・。
　その年の暮れ、テレビでは不況で派遣切りとなった若者のホームレスのニュースが盛んに流されていた。私は他人事ではない気持ちで、それを眺めるはめになった。

○かすかな希望

　若林氏によると、あまりに急激に落ちた為替は、カウンタートレンドという戻し相場が来るという。期間は２０１０年初めまでで、例えば１７０円から１１３円まで落ちたユーロは、その半分くらいの１４０円程度までは、自律反発的に戻るというのである。豪ドルであれば、５５円まで落ちたが、８０円近辺までの戻りは十分に期待できるというのである。
　そしてその言葉通りに、徐々にユーロも豪ドルやＮＺドルも円に対して上昇してきたのである。私はユーロを１４０円で買ったので、ユーロが１４０円に戻ったら、外貨預金を全部清算しようと考えていた。しかし１３９円までは戻るが、その後下落していくという相場が長らく続いていた。
　先週だが、ユーロは１３８円まで来ていた。さらに豪ドルは８４円まで戻してきたので、私はもう欲張らず、ここら辺で清算しようと考えた。さらに以下の理由により、私は今が売り時と判断した。

・若林氏によると、原油の値段が上がるとオイルマネーがＥＵに流れ込んでユーロ高を演出するという。その原油だが、若林氏は１バレル８０ドルが上限だという。その通りに、それまで順調に上昇してきた原油は、８０ドル近辺でピタリと動きが止まっていた。

・若林氏は、ユーロドル相場は、ユーロが上昇してもせいぜい１ユーロ、１．５ドルまでだろうと言っていた。相場を見ていて、たしかにユーロが１．５ドル近辺に到達すると、そこでコツンと跳ね返されて下落に転じたのである。

○Ｎ銀行との（必死の？）やりとり

　私は１年以上に渡って、ユーロ円相場を毎日眺め続けたこともあって、相場が上下するタイミングがなんとなく掴めるようになっていた。１０月２３日に１３８円を超えたユーロ円相場は、その後数日は下落基調となることは確実にみえた。前述したように、もうユーロや豪ドルを売ってもよい時期にきていたし、チャート的にも今が最良のタイミングにみえた。
　それゆえ私は外貨預金の解約手続きで、その日に為替を押さえてもらう（市場で外貨を売って円に戻すこと）ために、直接Ｎ銀行に行くことにした。
　対応に出たＮ銀行の女性課長さんは、そんな私に意外なことを言ったのである。

　「豪ドルは途中解約なので、今日為替は押さえられますが、ユーロは満期解約ですので、明日の為替で押さえることになります」

　なんと運の悪いことに、ユーロ預金は、その日がちょうど満期解約の時期だったのである。私は焦った。明日になればユーロはさらに下落しているだろう。１円落ちれば５万円ほどの損失になり、２円落ちれば１０万円ほどの損失になる。私は今日押さえられないかと懇願する思いで訊ねた。しかしその女性課長さんは、冷たく「そういう規則になっています。書類にも書いてあります」とその部分を指差した。私は黙るしかなかった。私は心の中で思った。ユーロには本当に泣かされるなと（実際のところ翌日ユーロは１円ほど下落し、５万円の損失となった）。

　話はそれるが、対面に座った女性課長さんのメモに「ユーロ円買い」の書き込みが見えた。私は自分の相場観と全く違っていることに面食らった。もちろんそれはＮ銀行の方針ではなく、女性課長さんの個人的な相場観かもしれない。しかし、もしそれがＮ銀行の方針だとしたら、やはり銀行は相場に手を出してはいけないんじゃないかと感じたのである。
　１９３０年代の大恐慌の反省として、銀行業務と証券業務を分けたグラス・スティーガル法というのがあるらしい。今回の金融危機の一つの要因としてグラス・スティーガル法を事実上保護にするような法案をアメリカが可決したことが上げられている。やはり銀行は、博打ではなく産業を育てる業務に徹すべきだと思う。

　さて外貨預金だが、自分だけでなく私の母にも勧めていた。母は私が勧めた通りに、ユーロ、豪ドル、ＮＺドルの外貨預金を同じＮ銀行にしていた。私はここで母の分も全部、解約することにした。その日、実家に戻り母に書類を書いてもらい、翌日さっそくＮ銀行に出かけた。今度は女性課長さんではなく、男性行員が対応した。
　書類は万全のはずだ。問題なく母の外貨預金はその日の相場で、押さえることができるはずだ。しかし男性行員は、意外なことを言ったのである。

　「豪ドルとＮＺドルは問題ないのですが、ユーロはちょうど満期の書類の発行時期と重なっていまして、これから出す最新の書類にサインをいただきたいのです」

　なんだとう！　またしてもユーロでトラブルだ！
　私は信じがたい思いだった。どうして判で押したようにユーロでトラブるのだろう。行員は、最新の書類をこれから発行して実家に郵送するので、その書類にサインしてもらい、その書類がＮ銀行に届いてから為替を押さえるというのである。昨日のユーロのトラブルもあり、ここで私は完全に頭にきた。
　私の方に書類の漏れや記載ミスはない。これは完全にＮ銀行のシステムの問題である。私は、強行にユーロは今日の相場で押さえてほしいと要求した。ユーロはその日も下落していて、数日後には３～４円落ちることは簡単に予想できた（実際ユーロはその先週末に１３１円まで下落、その後少し戻している）。私は母に、たとえ数万であっても損失してほしくないと思ったのである。
　この私の強い態度に、その行員は「上司に相談してきます」と出かけて行った。その後随分長く待つことになった。どうも上司といっても一人ではないらしく、何人もの上司を説得してハンコをもらいに行っていたらしい。２時間近く待たされて、やっとその日の相場でユーロを押さえることができたのである。しかしこの努力は無駄ではなかった。その日以降もユーロは下落したので、母は５～６万円の損失を免れることになったのだった。

○複雑な心境

　こうして外貨預金でトラブルに見舞われながらも、とにかく全部清算することができた。
　読者は、リーマンショック後の為替の大暴落で、私の外貨預金がどれほどの損失が出したか気になるかもしれない。ずばり言うと、損失どころか利益が出たのである。それも７０万円を超える額となった。もちろん外貨預金を始めた時の為替の水準と比較して、解約したときの為替は低かった。だから元本は為替差損が出たのだが、利息が乗ったのである。ユーロはリーマンショックの前は３％近い利息があったし、豪ドルは５％近かったと思う。それゆえ為替差損を上回るほどの利息があったのである。
　私は複雑な心境になった。
　今年に入り、ゲリーさんと行くマチュピチュツワーの募集があった。その参加費が８０万円である。その頃、リーマンショックで奈落の底に落ちていた私には、海外旅行などとんでもない話だった。でも内心はゲリースクールを卒業すれば、ゲリーさんと会う機会はないかもしれず、一度もゲリーさんのツワーに行ったことがなかったこともあって、行きたいという思いはあった。でも自分のおかれた状況を考えると、到底無理という状況だった。しかしそのマチュピチュツワーが始まる１１月になって、突然ツワー代に相当する金額が思いもかけず私の処に転がり込んだわけである。これって、“マチュピチュツワーに行け”ということだったのかなと考え込んでしまった。でも時すでに遅しである。

○外貨預金の税金

　定期を始めた時の金額と比べて、解約したときに得た金額が大きいので、当然ながら税金が気になるところである。
　私は以前ＮＺドルの外貨預金の解約をしたことがあって、Ｎ銀行に税金はどうなるか問い合わせてみたことがある。しかしそこで返って来た返事は、実に不思議なものだった。

　「外貨預金の税金は税務署によって解釈が違うので、当行では答えられません」

　なんじゃ、それ？　である。
　外貨預金は、利息には国税１５％、地方税５％が源泉徴収されている。だから日本円に戻したときに掛かる税金は元本の為替差益に対してのはずである。もし利息分にも税金を掛けると、明らかに二重課税となる。しかしなかには二重課税をしようとする（悪質な？）税務署もあるのだろう。だからＮ銀行としては税務署と問題を起こしたくないので、客からの税金の問い合わせに対しては、答えないと決めたのだろう。
　私は国税庁に電話してみた。
　するとやはり利息分は税金が徴収されているので、元本の為替差益のみ雑所得として税金が掛かるという答えだった。きわめて明快な答えである。
　それゆえ今回は結果として、日本円に戻したとき利益が出ているように見えて、実際のところは為替差損が出ているので、税金は掛からないことになる。

○再出発

　リーマンショック後、奈落の底に落ちた私だが、年を越すと徐々に局面が変わってきた。まず金相場が戻り始めたのだ。１０月に２１０４円に落ちた金は、翌２月には３０００円を超す場面があった。私は、その瞬間に金の先物の買いポジションを解消することができた。一時期の苦境を考えると、損失を出さずに相場から逃げられたのは幸運としか言いようがなかった。さらに現在（１１月４日）は３１００円を超えており、現物では含み益が戻ってきている。
　そして今回の外貨預金だが、損失どころか利益まで出した。まだファンドが下落を続けていることと、ユーロ相場の下落を考えると元本の６割程度に目減りしているが、それでも１００年に１度の金融危機でその程度の損失ですんでいるのはむしろ幸運と言えるかもしれない。クリス・リアグノさんの個人セッションを受けたとき、そのファンドの将来性を聞いてみた。クリスさんの答えは、浮き沈みが激しいので、今年の流れをみて解約するという方向性もあるということだった。６割に減ったとネガティブに考えるか、まだ６割あるとポジティブに考えるかの違いかもしれない。

　ゲリースクールの同級生に、相場のプロがいた。
　私は今回、相場で痛い思いをしたこともあって、彼に色々話を聞かせてほしいと頼み込んで一席設けることにした。
　そこで驚いたのは、彼は、リーマンショックの直前の８月に、相場からすべて資金を引き上げて円に戻していたというのである。私は絶句した。この人は天才なんじゃないかと思ったぐらいである。あのゲリー・ボーネルさんさえリーマンショックで大きな損失を抱えたというのに。
　彼は、リーマンショック直前に、怪しい雰囲気を感じていたという。世の中には、本当のプロがいるようだ。

　銀行の外貨預金を総括すると、手続きに４日も掛かるというのはもう時代遅れということだろう。エスカレーターのように動く為替の世界では、瞬間的な運動神経が要求される。私は外貨預金を解約すると同時にＦＸの口座を開設することにした。

　さあて、リベンジといこうじゃないか。まずはユーロでも買ってやろうか、フフフ。

海外通販のすったもんだ．．．２００８年３月１２日

　昨年１１月、東京渋谷で行われたドランヴァロ・メルキゼデクさんのＷＳに参加された方から、耳寄りな情報をいただいた。
　そのＷＳでドランヴァロさんが、フルボ酸（fulvic acid ）なるものを紹介したそうだ。フルボ酸を摂取すると健康に良いというだけでなく、今後とても貴重品となり金（キン）の値段より高くなるだろうというのである。あのドランヴァロさんが言うのだから、信憑性が高そうだ。こういう怪しげな話が大好きな私は、さっそくそのフルボ酸を手に入れようと思った。
　ドランヴァロさんがＷＳで、フルボ酸が購入できると紹介した店である。

http://www.spiritofmaat.com/maatshop/n2_bion.htm

　私は、この中の「Miracle Bion Alpha & Omega」なる商品をとりあえず買ってみることにした。ここまでの話は掲示板に書いたので、憶えておられる方もいるかもしれない。購入に関して（ここの掲示板に何度か登場されている）エッグさんに、大変お世話になることになった。エッグさんがこのMaatShop（マートショップ）にメールで連絡してくれて、表示されていない日本への郵送代を聞いてくれた。日本への郵送代はオーストラリアと同じだとMaatShopから連絡があったとのこと。さらに購入方法はクレジットカードとPay-Pal（ペイパル）と２種類あるが、クレジットカードを使ってほしいと言ってきたそうだ。
　さっそく私は、MaatShopからクレジットカードを使って購入を試みた。しかし最後の段階になって、以下のメッセージが出てきて受け付けてくれないのである。

The transaction resulted in an AVS mismatch. The address provided does not
match billing address of cardholder.

　AVS mismatch なることが起こって、住所が符号しないらしい。なんのこっちゃ、である。
　よく意味がわからないので、ネットで調べてみた。すると、どうも私のカードの認証が出来ず、拒否されているようなのである。ちなみに私のカードは Master Card（マスターカード）で、アメリカでも普通に通用しているカードである。困った私は、またエッグさんに相談してみた。するとエッグさん自身が、ご自分のカードで試してみてくれた。エッグさんのカードはVisa（ビザ）で、これもアメリカで広く使われているカードである。しかし、このカードでも前述のメッセージが出て、受け付けてくれなかったそうなのだ。エッグさんによると、MaatShopのような店は、カードの認証を行う会社と契約していて、そういったカード会社はZipcode(ジップコード：郵便番号）で地域を特定して、カードが有効かどうか判断するのだそうだ。そしてMaatShopが契約しているカードの認証会社が、日本（の郵便番号）をカバーしていないのではないかというのである。そうだとすると日本に住む我々が、MaatShopからカードを使って商品を購入するのは不可能になってしまう。仕方ない、MaatShopは歓迎していないが、Pay-Palというもので、トライしてみるか・・・と私が考えていると、エッグさんが意外なことを言ってくれた。
　エッグさんの知人がアメリカに住んでいて、そこでMaatShopから商品を購入して、大阪に住むエッグさんに送ってもらい、それから東京に住む私のところまで送ってくれるというのである。えっー、そこまでしてもらっていいのかなぁ、と思ったが、またエッグさんに甘えることにした。また、と書いたのは以前にもエッグさんにお世話になったことがあるからである。以前エッグさんに、アストラル・サウンドというＣＤをアメリカで購入して送ってもらったのである。そういった手続きを、エッグさんは無料で行ってくれたのだ。今回は２度目でさすがに悪いなと思ったが、エッグさんは一切の報酬は受け取らないということなので、仕方がない。また甘えることにした（この場を借りて、エッグさんにお礼申し上げます）。

　そうして送ってもらった「Miracle Bion Alpha & Omega」だが、飲んでみると確かに調子良い。ここでフルボ酸に関して私が理解したことを簡単に紹介してみる。
　フルボ酸は植物の光合成によって作られる物質で、人間のような動物は、植物を食べることで摂取する。しかし近年人間が摂取する植物の栄養の劣化が進み、このフルボ酸が植物に含まれる量が減ってきているようなのだ。フルボ酸は、細胞に栄養を取り込むと共に、細胞から老廃物を効率的に排出する効果がある。つまり細胞の活性化をもたらすとうわけで、これは若返りである。病気の治癒や予防だけでなく、老化防止の効能があるというわけだ。問題は、昔は植物に豊富に含まれていたフルボ酸が、近代農法の結果か、含まれる量が減ってきているということだ。人間は、なんとかしてこれを摂取しなければならない。そこで数百万年前の植物の堆積層から、フルボ酸を抽出する試みが数十年前から行われてきた。ちなみに日本は火山国なので地熱が高く、古代の植物はすべて炭になってしまい、日本にはフルボ酸を含んだ植物の堆積層は存在しないという。
　MaatShopで扱っているのは、アメリカのユタ州の数百万年前の植物の堆積層から抽出したものである。しかし問題があって、その堆積層には水銀や鉛などの有害な物質も含まれており、フルボ酸だけを効果的に取り出す技術が難しいことである。MaatShopは、その技術を確立したと宣伝している。フルボ酸は、塩素と結合すると人間にとって大変有害な物質を作り出すが、他の会社は、その塩素をフルボ酸を抽出する際に使っていると非難している。ちなみに日本では、フルボ酸を含んだ植物の堆積層がないせいなのか、フルボ酸の抽出技術は、世界水準に遠く及ばないという。詳しい内容は以下のサイトを見てほしい。

http://home-yasupapa.pya.jp/kagakuwomanabou%207minerarutohurubosan.html

　さて初回はエッグさんのご好意により、首尾よくフルボ酸を手に入れることができた。
　今度はPay-Palを使って、自分で購入しなければならない。しかし海外通販のすったもんだは、これからが本番だった。その辺の様子を説明しよう。
　まずPay-Palに自分の口座を作らなければならない。下のサイトで自分の住所や、クレジット・カード番号等を入力する。入力言語は、日本語や英語などが選べるが、海外から物を買うのだから英語で入力しなければならない。だが私は不覚にも日本語で入力してしまったのだ。これが後に続く大トラブルの元凶となってしまうのである。

https://www.paypal.com/j1/cgi-bin/webscr?cmd=_home

　そしてMaatShopのサイトに入り、カードではなくPay-Palでの支払いを選択する。そこで最後の購入の選択をすると、Pay-Palのサイトに自動的に飛ぶ。そこで最終的に購入を選んで、支払い完了となる。後は、海外から物が送られてくるのを待つだけだ。
　しかし私はPay-Palに、日本語で入力してしまった為にPay-Palから売り手から以下のメッセージが届いたとメールが返ってきた。

「売り手からのメッセージ
No Name or address on order, please check your pay-pal address.」

　名前や住所が書いてないというわけだ。アメリカのパソコンだから当然日本語など表示できるわけがないので、これは当然と言えば当然だったのだ。私はMaatShopのサイトで、英語で名前や住所を書いたので、それで判断してくれるだろうなどと安易に考えていたが、甘かった。
　そこで２日後、いったんPay-Palに日本語で作った口座を閉めて、新たに英語で口座を作り直した。これで大丈夫なはずだった。しかしいったんついた私のMaatShopの注文番号（order # 17610）の17610がMaatShopの注文管理のソフトに残っていたようなのだ。これが後々まで、トラブルの原因となる。
　さてエッグさんから、注文して１０日から２週間で品物は送られてくると聞いていたので、とりあえず待つことにした。しかし２週間を過ぎても、いっこうに送られてこないのだ。おかしいぞ・・・、「Miracle Bion Alpha & Omega」が日本の税関で止められないことは確認済みである。MaatShopが品物を送っていないとしか思えない。そこで英語が大の苦手である私は、重い腰を上げることにした。和製英語だろうが何でもいい、とにかく相手に通じればよいとして、遠い昔に学校で習った英語の文法を思い出しながら、英文（らしきもの）を書いて、MaatShopに商品が届かないというクレームのメールを送ってみることにした。すると返ってきたのが以下の文章である。

17610
greetings,

Please resend your message from the original e-mail used to order to verify your identity.

Timothy @ Shipping

　確認のため、注文したときのＥメールアドレスでもう一度送ってほしいということらしい。
　これは私が登録したPay-Pal内のメールアドレスと、今回のクレームで送ったメールアドレスが別なために起こったことだった。エッグさんの忠告で、カードやPay-Palで使うメールアドレスと、自分がメインで使うメールアドレスはわけた方がよいと言われたからだ。海外にメールアドレスを公開すると、そのアドレスが（悪徳）業者に売り渡されて、山ほどの迷惑メールが舞い込むようになる可能性があるらしいのである。
　そこで私はMaatShopにPay-Pal内のメールアドレスを送ってみた。そこで返ってきた返事が以下である。

Greetings,

Your order slipped through the cracks, Sorry. You package will be shipped USPS EXPRESS mail Friday

Timothy @ Shipping

　私は slip through the cracks の意味がわからず、ネットで調べてみた。すると“見落とし”という意味だとわかった。私はMaatShopの見落としで２週間以上も待たされ続けたわけだ。このぉ～である。内心頭にきたが、金曜日には送ると言っているので、これで問題がすべて解決したとほっとしたのである。しかし現実は甘くなかったのである。
　品物を送ってくれると安心していた私に、送られてきたのが以下のメッセージである。

You were refunded because there was no characters informing us through pay-pal the name or company name of the order. Check your records with pay-pal and you will see that the funds were refunded and completed the same day.

Timothy @ Shipping
Status:
Refunded

　refundとは払い戻しの意味である。私の注文には名前が書いてないので、受付られないと再度言ってきたのだ。今度ばかりは本当に頭にきた！　こいつ（Timothy）は馬鹿じゃないのか！　名前がないというからわざわざ日本語で書いたPay-Palの口座を止めて、英語で作り直したんじゃないか！　こいつは、底抜けのアホだ！
　こみ上げてくる怒りをぐっと抑えて、私は日本語から英語の口座に作り直して、注文し直したことを苦労して英語で書き、再度チェックするように促した。そこで返ってきた返事が以下である。

I see your situation, yet since order # 17610 was refunded, the desired payment will also be refunded, when you go back in to the ma'at shop, start over, that way you will actually have a valid id #. 17610 is a VOID, wer cannot have duplicate order #'s.

Spirit of Ma'at Products
P.O.Box 687
Sedona, AZ 86339
(928) 204 0741
6 Am- 12 PM Arizona Standard Time

　このI see your situation（あなたの立場はわかった）には、ホッとするものがあった。少なくとも私の和製英語でも、相手に意味だけは伝えられたようだ。
　この文から察するに、どうも注文番号の17610というのが元凶のようだ。MaatShopのパソコンの注文管理ソフトが、いったん無効となった17610では注文を受け付けられないという状況なのだろう（バカとかアホとか少し言い過ぎたようだ・・・）。しかし、ちょいちょいとソフトを操作し訂正処理をして、注文を受け付けることだって簡単にできるのだろうに。こちらはお金を払うお客さんなんだぞ。それぐらいやってくれてもいいだろう・・・と言いたくなった。だがこれを英作文するのが面倒くさくて止めた。とにかく指示通りに、もう一度MaatShopのサイトに入って、手続きし直すしかない。
　すると今度は、17966という新しい注文番号になっていた。これはひょっとすると上手くいくんじゃないかと期待してしまう。新しく注文し直したことをMaatShopにメールで送ったのだが、今のところ返事が来ていない。これは手続きが上手くいっている証拠だと思いたい。私は思わず、ぼやきたくなった。もうこの辺で手打ちにしませんか、MaatShopさん・・・。

　＊　＊　＊　＊　＊

　３月７日、Pay-PalからMaatShopが品物を出荷したことを知らせるメールが届いた。ついに、やった！　である。一時は難攻不落と思われたMaatShopから品物を出荷させることに、なんとか成功したわけだ。そして３月１０日の夜、待ちに待った品物が自宅に到着した。荷物の日付をみると、３月６日にアリゾナ州のセドナから発送したとなっている。航空便でも１週間は最低かかると思っていたが、たった４日で到着したことになる。発送までに散々トラぶったが、いざ発送されるとあっという間に着いてしまうようである。

　私は２０代の頃、短い期間だがアメリカに住んだことがある。そのとき現地の日本人から、何か手続きをするとき、日本のようにズムーズいくことはないよとアドバイスされた。とにかく日本では簡単にすんでしまうようなことも、アメリカでは何かしらトラブルが起きるというのである。トラブルが起こったら、きちんと主張しなければいけないとも言われた。黙っていたら、何もしてくれないというのである。つまり日本でいう以心伝心などというのは、アメリカでは望むべくもないということらしい。そして私は短い期間だがアメリカで、このことを色々な場面で実感することとなった。日本のサービスが優れているのか、アメリカのレベルが低いのか・・・。どちらかわからないが、アメリカを相手にするさいは、粘り強く交渉していくしかないようである。

地球に向かう小惑星．．．２００７年９月１９日

　去年の１０月初旬、私は『フラワー・オブ・ライフ』の著者であるドランヴァロ・メルキゼデクさんのＷＳに参加した。
　５日間の最終日の１０月９日に、私はドランヴァロさんから思わぬ話を聞いて、息を呑むことになった。ドランヴァロさんは、ネイティブ・アメリカンの伝説で、人類のほとんどが死滅するという言い伝えがあると言い始めたのである。その言い伝えの共通点として、３つの波がやってくるということ。これらの波で、億単位の人が短期間に亡くなり、別次元にグループとなって渡っていくというのである。最後の波で、地球には数十万単位の人数しか残らないというのである。
　ドランヴァロさんは、ネイティブ・アメリカンの伝説として紹介していたが、私は話の流れから、ドランヴァロさん自身がそう思っていて、私たちにそのことを伝えたかったのだと思えるのである。

　この話は、別次元にグループで渡っていくということであるから、アセンションするというめでたい話ととれるかもしれない。しかしアセンションの話なら、ドランヴァロさんが、そのことに言及しないはずがない。やはりこれは、我々人類にとって、実に有難くない大災難を意味するものだと思えるのである。
　私はこれまで、この話をＨＰに載せなかった。その理由の一つは、こういった夢も希望もないネガティブな情報は、人々に不安を与えてしまう可能性があると思ったからだ。私のＨＰは、単に情報提供が目的なのだが、その情報で人々に悪い影響を与えたくないという思いがあったのである。
　しかし、つい先日のことだが、ある訪問者の方から、将来人類の多くが亡くなるという預言があるが、それについてどう思うかという質問があった。私がＨＰに載せようと載せまいと、それについて多くの情報がすでに流れているのである。私は、この話題をＨＰに取り上げる時期が来たと思うようになった。これまでＨＰで断片的に扱ってきたが、今回、そのテーマに取り組んでみようと思う。

　まず人口が大幅に削減される原因は何かである。
　戦争、疫病、自然災害、環境破壊等々考えられる。まず戦争だが、それに関して神秘家ゲリー・ボーネルさんの第三次世界大戦の預言がある。ゲリーさんによると、２０１０年頃に、中東及び極東で戦争が起こるらしい。特に中東では、小型の核兵器が使用されるという。世界大戦と呼ばれる理由は、戦争が起こる地域は限定されるが、この戦争に世界中の国々が関与するからだという。
　小型といっても核兵器が使用されれば、多くの犠牲者が出ることは必定だ。しかし人類の歴史で、多くの戦争があって経済を停滞させ、多くの人が亡くなるということはあったが、それで世界の人口が何分の一になるということはなかった（と思う）。アメリカ、ロシア、中国同士で、死力を尽くして大陸間弾道弾を打ちあうという全面核戦争が起きないかぎり、そういうことにはならないと思う。それゆえ私は、戦争が原因ではないと考えている。
　疫病となると、やはり中世ヨーロッパの黒死病を思い出す。当時のヨーロッパの人口が２分の１になったというのだから、疫病の破壊力はすさまじい。また２０世紀初頭のスペイン風邪で、当時１２億人の人口で、２５００万人が死亡したというのだから、これもすさまじい破壊力だと言える。ジュセリーノ預言集である『未来からの警告』（たま出版）を見ると、２０１１年の預言に、「鳥インフルエンザ（Ｈ５Ｎ１型）が人間に感染し出し２０１３年までに７３００万人の死者」とある。ジュセリーノ氏は、最悪のケースとして７３００万人を上げている。
　しかし最悪のケースをたどったとしても、これが原因とは私には思えないのである。
　現在地球の人口は６６億人と言われている。人口が１年でどのくらい増えているか、ご存じだろうか。１年で生まれる人が９千万人、死ぬ人が２千万人である。差し引き７千万人づつ毎年増えているのである。かりにジュセリーノ氏の最悪の預言どおりになったとしても、それは現在の人口増加のペースを少し遅らせる程度の影響力しか持たないのである。
　残りの自然災害だが、単発的な火山の噴火や地震では、現在の人口が大幅に減るというのは考えにくい。環境破壊によって、今後人口が極端に減るようなことがあるのか、これは私もよくわからない。
　そういった中で、私が一番、リアリティーを感じる原因は隕石の衝突である。恐竜の絶滅が隕石の衝突であったとする説は有名だが、隕石の衝突は、単にその衝撃だけでなく大量の塵を空中に巻き上げ太陽の光が遮られて天候が激変すると言われている。それで農作物が育たなくなれば、人類はどうなるだろうか。

　では、これから、隕石の衝突を預言したものを紹介していこうと思う。
　まず神秘家ゲリー・ボーネル著、『人類アカシャ全史』（ＶＯＩＣＥ）から抜粋する。この本は、古川益三という人と、ゲリーさんの会話形式で収録されている。これはすでに当ＨＰの「これから起こること」、ゲリー・ボーネル氏の予言（２００２年７月１３日）の記事で紹介したものだが、それを再録する。

　・・・＜『人類アカシャ全史』から抜粋＞・・・

古川　　　将来地球に、さらに彗星がぶつかるとおっしゃいましたね。それはいつですか？
ゲリー　　地球上にあるグループがあって、何とかそれを避けようと行動している人たちがいるんです。日本の多くの方々も活動的にそれにかかわっています。

古川　　　それは五井先生のグループ？
ゲリー　　一部はそうです。ほかにもそういう人たちがいて、地球の周りをカバーするようにかたちで地球を守ろうとしています。それは日本の一つの役割でもあるんです。

古川　　　でも衝突は避けられないんでしょう。
ゲリー　　すでに、一つはコースを変えることができました。科学者は非常に危険なニアミスだったと言っています。科学者にはなぜ地球にぶつからなかったのか理解できなかったようです。
　ただ、どうしても避けられない衝突が未来にはあります。というのは、人類意識がもうそろそろこの地球上にいることに飽きてきたからです。つまり、私たちに次の場所に進む準備ができているということです。

　・・・（中略）・・・

古川　　　なるほど、でもいずれぶつかることはぶつかるんですね。それは避けられないことなんですか？
ゲリー　　地球に隕石がぶつかることは避けられません。

古川　　　多少幅があってもよいので、いつごろかということをお願いしたいのですが？
ゲリー　　いまから１４年から２５年後くらいの間でしょうか。

古川　　　そんなに早く？　どこにぶつかるんですか？
ゲリー　　太平洋の大陸プレートです。ミクロネシアの方ですね。

古川　　　その彗星の衝突によって、具体的にはどういう影響がありますか？
ゲリー　　空気中の水分含有量が異常に高くなります。そうなると２年ぐらいは太陽の光が十分に届かなくなります。アメリカのモルモン教徒は、すでにずっと前からこのことを予見していました。そして、少なくとも２年分の食料を確保するようにと家族に呼び掛けています。ですから、彼らは常に缶詰などの保存食糧を備蓄しています。いつどんな瞬間に来るかわかりませんが、常に準備ができている状態にしています。

古川　　　でも、それで生き延びることが可能なんですか？
ゲリー　　はい、可能です。

古川　　　では、そんなに多くの人は死なないのですね？
ゲリー　　いいえ、たくさんの人が亡くなるでしょう。おそらく１０億人ぐらいは。

古川　　　彗星がぶつかるときが近づけば、ゲリーさんにはある程度わかるんでしょう？
ゲリー　　そう思いたいです。家族を持っているし彼らを守りたいと思います。私に申し上げられることは、海面の上２０００フィート以上のところに住んでほしいということです。

古川　　　水が来るんですか？　洪水？
ゲリー　　海岸にはそういう問題があります。水が陸地を襲い、その結果多くの人が流されるでしょう。また被災地のそばは空気の汚染されるので、呼吸が困難になります。２０００フィート以上の高地に住めば、おそらく大丈夫だと思います。

古川　　　２０００フィートということは、７００メートルぐらいですね。しかし太平洋に彗星が衝突するのなら、日本は大変なことになります。日本人はどのぐらい死ぬことになるんですか？
ゲリー　　その人数も、はっきりと申し上げにくいのです。いまから１４年以内には、きっと科学者たちが非常に強い恐怖を抱きはじめるでしょう。地球に近づいてくる２つの隕石が見つかるからです。

古川　　　ぶつかってくる彗星を原爆などで散らすことはできないのですか？
ゲリー　　可能です。

古川　　　どうして人類はそれをしないのですか。
ゲリー　　どうしてしないのかはわかりません。これはあまり聞きたくないことかもしれませんが、地球にとって最も調和のとれる人口は５億５０００万人なんです。

古川　　　ああ、多すぎるから減らすわけですね？
ゲリー　　はい。

古川　　　ならば、はじめからこんなに増やさなければよかったのに。
ゲリー　　そのとおりです。

古川　　　どうしてこんなに増えたんですか？
ゲリー　　たくさんの魂がこの時期、地球に生まれてきたかったんです。この時期というのは実に特別な時期なんです。物理的肉体を持つということは、エーテル界にもつながっている体があるということです。一度地球での存在が許されれば、エーテル界でも存在できるのです。

古川　　　それはどういう意味ですか？
ゲリー　　いま私たちは＜光の１２日間＞というエネルギーのシフトを体験しています。しかしそれは、地球上で肉体を持っていなくても体験できるわけです。ですからエーテル界にいても同じ影響を受けられるのです。

　・・・＜抜粋終了＞・・・

　本山です。
　この『人類アカシャ全史』の初版が発売されたのは２００２年２月である。それゆえこのインタビューは２００１年初頭に行われたと思われる。隕石の衝突が１４年後から２５年後となると、２０１５年～２０２７年となる。
　次にジュセリーノ氏の預言を記した著書『未来からの警告』（マリオ・エンジオ、たま出版）から、抜粋する。

　・・・＜『未来からの警告』から抜粋＞・・・

ｐ２７３

　地球へと衝突の経路で向かっている小惑星があります。天文学者はまだ見つけていません。それは２００９年から２０１０年ごろに発見され、見ることができるでしょう。
　そして、衝突が起きるかもしれません。
　そのことについては、ＮＡＳＡを含めてすでに多くの機関へ手紙を送りました。彼らが受け取ったというＡＲ（書留郵便の受領証明）も、持っています」
　「小惑星が地球に衝突する可能性はどのくらいですか」
　誰かが質問した。
　「衝突を避けられる可能性は４０パーセントです、起きてしまう可能性は６０パーセントほどあります」

ｐ３１７

　２０１４年－－－

　地球に近づいて衝突の可能性がある小惑星が問題になる。この件はＮＡＳＡ（アメリカ航空宇宙局）へジュセリーノ氏が予知警告しており、その直後の２００２年６月３１日にＮＡＳＡは確認の発表をした（ブラジル雑誌Isto E Dinheiro に掲載）

　・・・（中略）・・・

　２０１８年－－－

　世界中の政府が集まり、地球へ向かっている小惑星について対策会議が開かれる。この観測でとらえられた小惑星の名は２００２ＮＴ７で、ジュセリーノ氏は２０００年に予知しており、その後メキシコシティにあるアメリカの宇宙観測所で２００２年に発見されている。この小惑星の衝突の可能性は６０パーセント。

　・・・（中略）・・・

　２０２９年－－－

　６月にアポフィスという２つ目の新しい小惑星が地球への衝突軌道に入る。これが人類に重大な危機となる。

　・・・（中略）・・・

　２０３６年－－－

　１１月に同じ小惑星が地球への衝突軌道で向かってくる。８０パーセントの衝突の可能性があり、地球危機のピークとなる。

　・・・＜抜粋終了＞・・・

　本山です。
　ゲリーさんとジュセリーノ氏の預言の奇妙な一致は、２つの小惑星が来るという点である。その最初の小惑星の時期だが、ゲリーさんの預言である２０１５年～２０２５年と、ジュセリーノ氏の言う最初の小惑星の危機が叫ばれる年が２０１４年で、世界政府が集まるのが２０１８年であり、時期的にほぼ一致している。
　ジュセリーノ氏の預言によると、２０２９年に２つ目の小惑星の危機が叫ばれるということであるから、少なくても一回目の小惑星（２００２ＮＴ７）で人類が滅亡しないことだけは明らかなようだ。つまり２０１８年から２０２９年のどこかで、小惑星が地球の衝突か、あるいは地球に異常に接近するということだろう。これに関しても５年前になるが、私のＨＰで記事を紹介したことがある。２００２年８月４日の「小惑星発見！」という記事である。それによると衝突する時期は２０１９年らしい。
　ただしジュセリーノ氏の預言には、その小惑星の被害が、どれほどかという記述はない。ゲリーさんが言うように、太平洋上のミクロネシアに衝突するというのは、私たち日本人にとっては、実に有り難くない話である。地図でミクロネシアを見てみると、日本にとても近い。もちろん途中で干渉となる大陸や大きな島な存在しない。津波の被害は、地震によるものとは比較にならないだろう。おそらくこれまでの人類が見たこともないほどの、巨大津波が襲ってくるに違いない。

　次に『死後探索　３　純粋な無条件の愛』（ブルース・モーエン著、ハート出版）から、彗星の衝突に関する記述を抜粋する。
　ブルース・モーエンさんがアメリカのバージニア州にあるヘミシンク技術を使ったモンロー研究所で体験した内容である。ヘミシンクを簡単に説明すると、左右の耳から周波数の違う音を入れ、脳がその左右の周波数の差の周波数に同調する性質を利用した技術である。これにより、昔の修行僧が何十年も苦しい修行を経てたどり着いた境地に、技術的な方法で到達することが可能となった。
　抜粋する部分は、ヘミシンクにより変性意識状態となったモーエンさんが、別次元で、地球の変革（本ではこれをアースチェインジズと呼んでいる。私はアセンションと同義語だと思っている）を観察しにきた異性人と会話したものである。
　モーエンさんの会話の相手の異性人が、第二ギャザグループのスポークスマンである。途中に出てくるダーとは、モンロー研で、変性意識状態となった被験者に様々な指示を与える役目の人の名である。
　では抜粋する。

　・・・＜『死後探索　３　純粋な無条件の愛』より抜粋＞・・・

ｐ２３９

　地球の住人に何かメッセージはありますか、と私が尋ねたのに対して、第二ギャザグループのスポークスマンはこう答えた。「あなたの同胞の多くが、まもなく、あなたの言うところの『フォーカス２７』（注）に一気に移行しようとしており、非常に長期にわたって、そこに留まらざるをえなくなるだろう。地球の人口全体に、大幅な減少が起こる。同胞をその出来事に備えさせるために、あなたはできることをしなさい」
　「私があなたから受け取った情報を裏付ける助けになるような、しるしをいただけますか？」と私はまた、ダーのテープの声に促されて尋ねた。
　これへの応答として私は、非常に大きな涙のしずくの形をした彗星の映像を見せられた。この彗星の存在は、地球の住民全体にとって驚きとなるだろう。私の心はしばし、「調整する知性たち」を訪れたときへと舞い戻った。それから、私がその彗星が地球に接近するのを見つめていると、そのＢＧＭに、１９６０年代のヒット曲の一節、「これがアクエリアスの時代の夜明け・・・」というフレーズが聞こえた。その情報から私は、この彗星が星座アクエリアス（水瓶座）からやって来るのか、あるいは水瓶座の「新しい思考方法」という性質を示しているのか、どちらかだろうと解釈した。

　・・・＜抜粋終了＞・・・

　（注）ファーカス２７とは、人が亡くなったら行く処である。普通は、ここで次の転生の準備をする。こうした呼び名はモンロー研の創始者であるロバート・モンロー氏が便宜的に名付けたものである。

　ただしこれには後日談がある。この会合が行なわれた１年後に、モーエンさんは、さらにこの異性人と接触する。
　そのときの会話を抜粋する。

　・・・＜『死後探索　３　純粋な無条件の愛』より抜粋＞・・・

Ｐ３９１

　モーエン：「去年あなたが、大量の地球人が死んで非物質界に移動するだろうと言ったとき、私はその意味を誤解していたかもしれませんね」
　異性人：「かもしれない」
　モーエン：「エド・カーターが見せてくれた装置が、生きている人類の意識を非物質界のフォーカスレベルに到達させてくれて、そんな大量死は起きないかもしれません」
　異性人：「かもしれない」

　・・・＜抜粋終了＞・・・

　本山です。
　エド・カーターの装置とは、この物質世界に住んでいる私たちと、非物質世界に住む住人とコミュニケーションが出来る装置のことである。こんな夢のような装置が本当に現れるのかと思ってしまうが、本ではかなり実用段階に近いような記述がされている。
　精神世界の本を読むと、悲劇的な未来が提示されても、人間の意識が進めばそれが緩和されるという記述は多く見掛ける。ここでも人類の意識が進めば、悲劇が緩和されるような書き方である。それはその通りなのだろうと思う。しかしこれから人類の意識が劇的に上昇するかどうかは、かなり未知数という気がする。

　それゆえこのままいくと、どうも人類は、近い将来に大きな試練を経験することになりそうに思えるのである。
　私のように独身で、家族の心配をしなくてよい気楽な身分だと、こういった話も比較的冷静に聞くことが出来るだろう。しかし小さなお子さんを持つ親御さんは、この話に大きなショックを受けるかもしれない。私は、人々に不安を与えるためにこんな記事を書いているのではないことを強調しておきたい。もちろんこんな預言など、はなから信じないというのも（皮肉でなく）立派な態度だと思う。

　モーエンさんは異性人から以下のように言われている。

　「地球の人口全体に、大幅な減少が起こる。同胞をその出来事に備えさせるために、あなたはできることをしなさい」

　もしこれらの話を聞いて、多少とも信憑性を感じる方であれば、この異性人のメッセージにあるように、そろそろ準備を始めてもいいのかもしれない。たとえそれが心だけの準備であったとしてもである。もしゲリーさんやジュセリーノ氏の預言が当たっているとしたら、騒ぎが大きくなるのに、あと７年ほどしかないのである。

　ある人から聞いた話だが、変性意識状態になってフォーカス２７に行った人が、そこで「おまえはもうすぐ、引き上げてここに来る」（つまりもうすぐ死ぬ）と言われて大いに落ち込んだそうだ。そこでその人はモーエンさんに相談したそうだ。するとモーエンさんの答えは、

　「誰でもいずれは死ぬので、問題ない」

　だったそうだ。
　この人はモーエンさんの言葉を聞いて、さらに落ち込んだかもしれない。おそらく、この物質世界に住んでいるほとんどの人は、このモーエンさんのアドバイスに納得しないだろうと思う。私は、モーエンさんは、他意はなく純粋にそう思ったから、そう言ったのだろうと思う。

　結局は、私たちが死をどのように捉えるかだと思う。

モーエンさんのＷＳ．．．２００７年８月１９日

　前回、東京有明で行なわれたブルース・モーエンさんのＷＳ（テーマは魂の救出）で私が体験した話を紹介した。
　モーエンさんというと、モンロー研のヘミシンク技術を思い出す人が多いと思うが、今回の手法はヘミシンクを使わないものであった。ここで、その手法を簡単に紹介していこうと思う。

　ヘミシンクを使わないと聞いていたので、私は呼吸法と誘導瞑想が主体になるだろうと予想していたが、まさにそうであった。というのも私は、神秘家ゲリー・ボーネルさんのＷＳ等で、何度も特殊な呼吸法と誘導瞑想を体験してきたからである。しかしゲリーさんの誘導瞑想ではあまりなじみのない発見があったので、その話からしていこうと思う。

　それがアファーメーション(affirmation)である。
　辞書を引くと、断定とか肯定と訳されている。モンロー研及びモーエンさんがいうアファーメーションとは、意思表明と訳すのが正しいようだ。それは魂の救出のようなワークを行なう際に必ず行なうものであった。自分の行ないたいことを明確にし、それを心の中で宣言することである。アファーメーションの一例をあげてみる。

　「私が（非物質世界を）探求するときは、常に私の知覚はクリアーである」

　このような宣言である。ポイントは現在形であること。例えば、「どんどん良くなっていく」という未来形ではだめだという。
　私はアファーメーションを行なうということは、重要で深い意味があると思う。というのは、あらゆる出発点は、自分が意図することから始まるからだ。意図を設定するということは、時空に対する働きかけであり、意図が設定されて時空の新たな動きが始まることになるからである。
　参考までにモーエン著の『死後探索　３』にモンロー研のアファーメーションの例が載っていたので抜粋することにする。

　・・・＜『死後探索　３』から抜粋＞・・・

　私は物質的な肉体をはるかに超える存在です。私は物質世界を超えるものを知覚できるので、こうした探索を通じて、通常の意識を超える領域を経験し、知識を得ることによって、人間意識の拡大に貢献することを望みます。こうした様々な世界に橋をかけるプロセスを観察し、それを「意識」へともたらすことを望みます。
　そのために、明晰に知覚し、適切に応答し、自分の奉仕の意思を実行するうえで、オープンかつ寛大で落ち着いていられるように、助けを求めます。
　私は、共に旅する仲間たちの集団のエネルギーや、私たちが愛においてひとつであるという認識に力を与えられて、この意図を実行します。この助けを心から感謝します。

　・・・＜抜粋終了＞・・・

　モーエンさんは、アファーメーションの例として、自分の自動車購入の体験を語っていた。モーエンさんが気に入った車があったが、自分の年収の低さからローンが組めないという不安があった。気に入った車を購入したいとアファーメーションを行なったが、果たしてやはり車のディーラーは、モーエンさんの年収の額を聞いて相手にしてくれなかった。
　それゆえアファーメーションをする際に、少しでも疑いがあってはアファーメーションが台無しになるという話かと思ったら、そうではなかった。モーエンさんが発見したのは、疑いの念があっても、全体が打ち消されることはなく、両方実現してしまうというのである。プロセスが２つあれば、２つとも実現してしまうというのである。モーエンさんの車の話はここで終わったが、結局車は無事購入できたそうだ。
　ここで私は疑問が湧いてきた。例えば相反するアファーメーションの場合、どうなるのだろうという素朴な疑問である。例えば私がある女性を好きになって、付き合いたいというアファーメーションを行なったとしよう。しかしその女性は、別の男性が好きで、その男性と付き合いたいというアファーメーションをしたとする。この場合はどうなるのだろう。あるいは世界に一台しかない特殊仕様の車があって、それがほしいと同時に２人の人間がアファーメーションを行なった場合はどうなるのだろう。
　思いの強い方が勝つのだろうか。あるいは、スピリチュアルなパワーが強い方が勝つのだろうか（モーエンさんのＷＳに参加された方で、知っている人、あるいは意見がある人がいたら教えて下さい）。

　さてＷＳでは、このアファーメーションのやり方まで練習したのである。単に心の中で言葉を唱えればいいというのではないらしい。意図を設定して、それを時空に放つとき、それは意図を発する感覚とともに行なう必要があるというのである。
　そこで我々は、意図を発する感覚を知るために、右手の人差し指を伸ばして、それを曲げると決意して、曲げる練習をさせられた。その感覚を掴めというのである。
　曲げると決意して、一瞬の緊張の後、曲げることによって開放感がある。ためと開放である。この感覚を掴み取る練習である。モーエンさんは、これを何日も延々とやったそうだ。職場で、じっと人差し指を見て、くっと曲げる。その動作を１日中繰り返したそうだ。上司に見つかったら、モーエンさんはメカニックにエンジニアだったので、新しいギアの構想を練っていると答えるつもりだったそうだ。
　私も何度も人差し指を曲げてみたが、わかったようなわからないような感覚である。モーエンさんのアメリカでのＷＳに参加した女性がいて、ＷＳが終わって１ヶ月に、「その感覚がわかった！」と連絡してきたそうである。その女性の家には広い庭があって、門にある郵便受けまで歩いているとき、道に空き缶あったそうだ。そこでその空き缶をおもいっきり蹴っ飛ばそうとして足を引いたのだが、空き缶を蹴る直前に蹴るのを止めたという。その瞬間の感覚こそが、それであるとわかったというのである。

　さて、長々と前置きを書いてしまった。
　これだけの前説明をして、実際のワークをどのようにしたか、紹介する。

①　部屋を暗くする。体に楽な服装をして、ゆったりとくつろいで椅子に座り、目を閉じる。

②　ゆったりと長く深い呼吸を行う。吸うと吐く間に間髪を入れないこと。つまり呼吸を止めることなく続ける。私の感じでは、モーエンさんの実演では、吸うのも吐くのも７～１０秒ほどだった。しかしこれにこだわる必要はないとのこと。自分のペースでよい。

③　足の下の方にエネルギーの海を感じる。キラキラと光るエネルギーの海からエネルギーが足の下から体に入り、体の中を通って頭の上から抜けていくようにイメージする。頭から抜けたエネルギーが光のシャワーとなって、自分を中心として３６０度体の周りに、噴水のように降り注ぐようにイメージする。ちょうど噴水の中心に自分がいるような感じである。噴水となった光は足の下から入るエネルギーと合流する。そしてその光のシャワーが何層にも厚く外側に広がっていくようイメージする。

④　③の逆方向のバージョンを行う。頭の上にキラキラと光るエネルギー帯があって、そこから自分の頭の上にエネルギーが流れてくるようイメージする。頭から入ったエネルギーは、体を通って足から抜ける。③と逆の流れで、そのエネルギーは自分を中心に３６０度せり上がって、噴水と逆の流れになって、頭に入るエネルギーと合流する。そしてその光のシャワーが何層にも厚く外側に広がっていくようイメージする。

⑤　③と④が同時に起こっているようにイメージする。

⑥　愛を感じる。

⑦　アファーメーションを行う。

⑧　ガイドに出てきてくれるように、お願いする。そしてワークを始める。

　少し注釈すると、私の感じでは、②～④はそれぞれ２～３分間ほど時間を取ったと思う。
　⑥は⑦と同様に練習した。
　⑥の為に事前に行った愛を感じるワークは、自分の人生で、これまで愛を感じた経験を思い出し、その胸の熱くなる感覚を憶えることである。誘導瞑想でモーエンさんが「愛を感じて下さい」と言うと、その時味わった愛の感覚を思い出すである。
　⑦のアファーメーションは前述したように意志表明である。自分がこれから行いたいことを宣言する。それゆえ、何をやるかによって宣言の内容は変わってくる。魂の救出をしたいのなら、「魂の救出をします」と心の中で唱えるし、死んだ誰かに会いたいなら、「－－さんに会わせて下さい」と心の中で唱える。

　さて⑧の指示で、ガイドが本当に現れるかどうかである。
　ガイドが本当に現れたら、ガイドに意志を伝えて、ガイドからの指示に従えばよい。しかし問題なのは、どうもガイドらしきものが現れないケースである。
　モーエンさんは、この点を何度も何度も指摘したのであるが、ガイドが現れなくても、自分の想像でガイドを作り、そこでストーリーを展開していけというのである。自分が作った空想であると自分で納得して、物語を展開していくのである。これが呼び水となって、ストーリーの途中から本当の展開になるケースがあるのだという。

　私はこの話を聞いて、七空さんのチャネリングセッションでメルキゼデクという霊的存在から受けたアドバイスを思い出した。非物質世界との接触を試みた場合、そこで展開される物語が本当かどうか疑っているうちは、けっして本当の世界に接触することは出来ないという。空想でよいから楽しめという。楽しんでいれば、そのうち本当の世界に接触できるというのだ。モーエンさんの言うことに、見事に一致している。
　大事なことは、“楽しめ”ということらしい。

　＊　＊　＊　＊　＊

　私が今回のモーエンさんのＷＳに参加して感じたことは、魂の救出というのは、そんなに簡単なことではないということだ。魂の救出を行なう最低限の条件は、ガイドと意思の疎通を、何らかの形で行なうことだと思う。一般的には会話だが、それ以外のコミュニケーションの方法があるのかもしれない。しかしガイドとコミュニケーションが確立していない限り、魂の救出は難しいオペレーションだと思う。
　多くの人は、ガイドと日常的に繋がりを持っているという。その多くは、直感やふっと頭をよぎる思考、あるいはビジョンかもしれない。だから誰でもガイドとコミュニケーションする能力はあるのである。しかし精神世界に興味を持つ人の中でも、ガイドと会話形式で繋がりを持っている人は、ほんとうに一握りしかいないと思う。今回のＷＳでも、「ガイドと会話したい」といわれる方が多いので驚いてしまった。
　しかし時代は加速しているという。これからガイドと会話する人は、急速に増えてくるに違いない。私はモーエンさんが信念体系領域に囚われた人々を救い出すために、世界中でＷＳを開いて、魂の救出が出来る人材を育成しているという話に素直に感動してしまった。
　このＨＰでモーエンさんのＷＳの内容を公開し、地方に住んでいてＷＳに参加できなかった人々とシェアすることで、魂の救出に興味を持つ人が増えることを期待したい。それはモーエンさんの願いに適っていることだと思う。

魂の救出．．．２００７年８月１１日

・はじめに

　東京有明で８月４日～８日に行なわれたブルース・モーエンさんのＷＳに参加してきた。
　ブルース・モーエンさんというと、モンロー研のヘミンシクでご存じの方もいるかもしれない。今回は魂の救出（モーエンさんはこれをリトリーバルと呼ぶ）がメインテーマだった。しかし精神世界に興味がある方でも、魂の救出と聞いてピンとくる方は少ないだろう。魂の救出に関しては、やはりブルース・モーエンさんの一連の著作を読んでいただくのが一番いいと思う。モーエンさんの著作を紹介する。

・『死後探索　１　未知への旅立ち』　（ハート出版）
・『死後探索　２　魂の救出』　　　　（ハート出版）
・『死後探索　３　純粋な無条件の愛』（ハート出版）

　なぜこの物質世界に住む生身の人間が、魂の救出かというと、生身の人間でないと出来ないことがあるからである。
　非物質世界では、我々人間をはるかに超えた能力を持つ、天使とかアバターという存在がいる。そういった存在は、信念体系領域で囚われの身（昔風に言えば、地獄に落ちた人達）になってしまい、生まれ変わることも出来ず、いつまでもそこに留まって苦しんでいる魂のことをよく知っている。しかし天使とかアバターといえども、そういった魂を救い出せないのである。なぜなら、そういう領域に落ちた人には、天使とかアバターという存在が見えないからだ。
　ここで我々生身の人間が登場する意味が出てくる。我々物質界に住む人間は、そういった信念体系領域で囚われた存在に、容易に見えるのである。そこで我々がそこへ行って、説得し、上の世界に行くように促す。もし本人が納得すれば、ガイドに道案内をしてもらい、上の世界に上げることが可能となる。
　しかし『死後探索　２　魂の救出』を読んでもらえばわかるが、言うは易し、行うは難しで、そんな簡単なことではない。しかしそれをやらなければ、信念体系領域に囚われた人々の苦しみは永遠に続くのである。自分で気付かない限り、そこから開放されることはない。自分で気付くような魂なら、とうの昔に、そんな状況から抜け出していることだろう。それゆえ我々がやるしかないのである。

・私のガイド

　モーエンさんは、ハイヤーセルフや天使のように人間を助ける活動をしている存在を総称して、ヘルパーと呼んでいる。しかしここでは私が使い慣れているガイドという言葉を使いたいと思う。

　以前の記事に書いたが、私は神秘家ゲリー・ボーネルさんの誘導瞑想で、自分のガイドとおぼしき存在と会ったことがある。身長１８０ｃｍの私が見上げるような長身で、古代ローマの人々が着ていたような白い衣装を着た白人で、顔はあのダイアナ妃に似ていた。その端整な顔は天使を彷彿とさせるものであり、目が光っているように見えたのだった。そのときは単にガイドからエネルギーをもらうワークであり、それで終わった。しかしその後、家に帰った私はその存在と会うことを試みて、会話に成功したのである。その存在は私に、「お前は・・・」と語りだしたのだが、その太く低い声に、ダイアナ妃に似ていたので女性だろうと思っていた私は面食らうことになった。男性だったのだ。
　しかし私はモーエンさんなみに疑り深かった。ガイドとの接触という体験が、本当に起こったのか、それとも私が空想で作り上げたものか確信が持てなかったのである。しかしガイドにした質問の答えが、あるものはイエスであり、あるものはノーであり質問の内容に対応して答えが返ってきたのは事実である。しかもイエスの答えに、少々説明までしてくれていたのである。もしこれが私の空想の産物だとするなら、私は大変に能力のある空想家と言えるだろう。私は確信を持てないまでも、事実ではないかという思いの方が強かった。
　そこでゲリーさんの個人セッションで、この点を聞いてみたのである。ゲリーさんがリーディングすると、私が最初にガイドに会ったシーンが見えたようで、私が非常に驚いている様子を指摘した。そして私の体験は、実際に起こったことだと言ってくれたのである。ゲリーさんは、ガイドの名前を聞いたかと尋ねたので、聞いていませんと言うと、ぜひ次の機会に聞いてみるように言うのである。どうも名前に意味があるらしいのだ。

　ところがその後、そのガイドとの接触が上手くいかないようになった。ガイドの映像は見えるのだが、その画像がテレビでノイズが入って乱れるように、はっきりと見えないのである。明らかに私のスピリチュアルなパワーが落ちているのがわかった。ガイドと初めて会ったのはゲリーさんＷＳでの誘導瞑想である。大勢の人間が同じ目的で、集中しているときのパワーはとても強力だと聞く。さらにゲリーさんという、たぐい稀な能力の持ち主の導きがあったゆえに、私はガイドに会うというすばらしい体験をさせてもらったのだと思う。

・魂の救出へ

　それゆえ今回のモーエンさんのＷＳでの私の目的は、モーエンさんと会場に参加した人達のパワーをもらい、もう一度あのガイドに会うことだった。ＷＳの目的は、魂の救出であったが、私は、そんなレベルじゃないと最初から眼中になかったのである。だが結果は私の予想を遥かに超えたものとなったのである。
　ＷＳ３日目の８月６日、魂の救出のワークが行われた。
　モーエンさんの誘導で、ガイドに会うように指示された。すると古代日本の邪馬台国に住んでいたような格好をした男性が現れた。髪を顔の左右で縦に結った、学校で習った古代日本に住んでいた典型的な格好をした人だった。白い服を着て、下着は黒い感じだった。顔立ちは、眉が太く、目が大きく引き締まった顔をしていた。身長は私より低く、１６０～１７０ｃｍぐらいである。
　しかし私の頭の中には、あのダイアナ妃に似ていたガイドしかなく、その状況に混乱していた。思わず「あなたではない！」と言ってしまったのだが、彼の映像が消えないのである。そこで映像をすべてリセットしてみた。すると一瞬映像は消えたのだが、次の瞬間、その彼の顔のアップがドンと出て来たのである。そこまでされて、私はやっと気付いた。この人がガイドではないかということに。そこで、「あなたがガイドですか？」と聞いてみた。すると、そうだという答えが返ってきたのである。
　納得した私は、モーエンさんの指示に従い、魂の救出（リトリーバル）をしたいと申し出た。すると、そんなことは先刻お見通しとばかり、「ついてこい」と言う。彼の後について空中を進んでいくと、しばらくして目の前にある光景が広がってきた。

・捨てられた子供

　そこはとにかく暗い所だった。地平線まで続くような、背の低いブッシュのような植物が所々生えていている暗い荒地だった。なぜ暗いかというと日の光が差さないのだ。地平線の向こうに、うっすらと太陽の光が見える。ちょうど夜明け前で、空が明るくなり始めの夜といった感じである。空は、どんよりとした黒い雲で覆われていた。
　私はあまりに暗いので、そこに何がいるのはわからなかったが、私を見て仰天した顔をした子供がいたのである。目を見開いて恐怖におびえた顔をして、さっと逃げたのである。それも立って走るのではなく、四つん這いになって這って逃げるのである。その子供は私から必死に逃げようとするが、何しろ低い植物が所々に生えているような場所である。逃げられるわけがない。その小さな子供は、黒い肌をしていて裸だった。黒人の子供かと思ったが、東南アジアの子供という感じもした。真っ黒な顔に、右目が大きく見開いていて、左眼が小さかった。口も歪んでいるように見えた。頭の右側の部分が殴られたのか陥没したようになっていた。最初はとにかく追いかけっこだった。私が近づくと必死に逃げてしまうのだ。困った・・・。
　思わず私は、ガイドに訴えた。「逃げちゃうんで、どうしようもないですよ」と。でもガイドは表情一つ変えず、なんのアドバイスもくれないのだ。自分で考えて対処しろということなのだろう。仕方なく私は、また子供との追いかけっこに戻った。しかしそうこうするうちに、子供と少しずつコミュニケーションが取れるようになった。名前を聞くと、「サージャ」とか「サージャナ」とか言っていた。女の子のような名前だ。お腹を見ると、ぽっこりと出ている。典型的な栄養失調だ。おそらく飢えているに違いない。そこで私は右手にトウモロコシをイメージして作りだして、子供に渡してみた。すると子供は、そのトウモロコシをさっと受け取ると、すさまじい勢いで食べ始めた。私はそのとき、この子は餓死したに違いないと確信した。何で逃げるのと聞くと、いじめられると言うのだ。可哀想に、おそらくこの子は虐待され、最後はここに捨てられて餓死したのだろう。
　どうやらこの子は、やっと私を受け入れてくれたようだ。頭が陥没しているので、治してあげると言って、右手を少女の頭に上に置いてみた。だが全く何の変化もなかった。私はとっさに自分の右手にヒーリング能力があると思い込んでしまったのだが、どうやら勘違いだったようだ。でも少女との会話はよりスムーズになっていった。ここでどうやって暮らしていたのと聞いたら、虫を食べていたというのである。実際に蜘蛛のような昆虫を食べようとするので、思わず「うあぁ、止めて！」と叫んでしまった。私は蜘蛛が苦手なのだ。そこで今度は、バナナを出して与えてみた。するとバナナも猛烈な勢いで食べた。よほど飢えていたのだろう。

・救出

　さて、そろそろ魂の救出をしなければならない。
　少女に、「ずっとここにいたい？」と聞いてみた。すると首を振って、「いやだ」という。そして「さびしいの～」と訴えてきた。そのとき少女のさびしいという感情が爆発したようで、その思いが私に強烈に伝わってきた。あまりに可哀想で、私は涙が止まらなくなってしまった。今でもその場面を思い出すと、涙が出てきてしまうほどだ。私は少女に言った。「おじさんは、いじめなかったし、食べ物もあげたし、良い人でしょう？」と。すると少女は、「うん」とうなずいた。じゃあここから出て、みんなと暮らそうと言うと、返事はなかったが納得したようだった。そこで少女に、すぐ傍に来ていたガイドが見えるか聞いてみた。するとうんとうなずいた。私は、この人についていくように促した。
　するとガイドは少女の手をとり、空中を登っていった。私も後をついていくと、黒い雲を突き抜け、こんどは爽やかで明るい場所に出た。そこは東南アジアかアフリカにあるような部落のようなとろで、小屋が点々とあった。そしてその小屋の中に、子供がいっぱいいた。私が状況を把握しようとがんばっている間に、ガイドは少女を、子供達の世話係のような太った女の人に預けたようだ。この女の人も黒人のような人で、お母さんというイメージがぴったりの人だった。ガイドが少女を預ける瞬間は見られなかったが、少女が女の人に抱れている姿が見えた。少女は、もう絶対離れないといった感じで女の人の首に手を回し、しっかりと抱きついていた。これでこの可哀想な少女も、寂しさから開放されることだろう。

・ガイドからの様々な情報

　これで私の初めての魂の救出は終わった。
　まだ時間があるようなので、私はガイドに、この世界を案内してくれるように頼んだ。すると、周りが緑の山で囲まれた地で、濃い霧に包まれた場所に来た。遠くに霧から突き出た五重の塔ような先端が見える。深い霧で平地は見えなかったが、人の住んでいる街のような感じだった。そこでガイドに、「ここはどこですか？」と聞いてみた。すると、「日本だ」という。どうやら私に日本の古い時代の都市を案内してくれるようなのだ。
　私は喜んだ。古代の日本の都市が見れるなんて、歴史学者が聞いたら泣いて喜ぶような話だ。だがここでモーエンさんの声が飛び込んできた。救出した人に関する情報をガイドに聞くように指示してきたのである。仕方なく私は、さっきの部落に戻りガイドに色々質問することにした。
　まず少女とおぼしき子供の性別だが、やはり女の子だった。年齢は５歳。時代は西暦で１７５６年だという。これが本当なら、少女はあの暗い荒涼とした場所で、なんと２５０年間の時を過ごしたことになる。これからあの娘をどうするのかと聞いたら、あの娘には愛情が必要で、あの部落で育てるという。そして、もう大丈夫だと言っていた。
　私はここで、前回の失敗を繰り返さないようにガイドの名前を聞いてみることにした。すると目の前に“伝志”という漢字が現れてきた。たぶん、でんし、と読むのだろう。私は目の前に現れた漢字にちょっと驚いた。ガイドという高次元の存在の名が、漢字というのが新鮮だったのだ。でもこの人（ガイド）は、どこから見ても筋金入りの日本人だし、漢字は当然かもしれない。それに伝志という名は、伝える志（こころざし）というわけで、なにか意味がありそうな名前に思えるのである。さらになぜ私の魂の救出に、この娘を選んだか聞いてみた。すると、伝志さんは、「お前が未熟だからだ」と言うのである。そして「お前は（魂の救出という体験が）初めてだろう。だから、これくらいでちょうどいい」と言う。つまり私のような青葉マークの初心者にとって、無理なく適切にこなせる救出劇を選んだということらしい。
　さらにここでモーエンさんが、この救出劇が本物かどうか証拠をガイドからもらうように指示してきた。私が頼むと、伝志さんは唐草模様のような模様が入った緑色の巻物を２本くれたのである。中を見ると墨で何か文字のようなものが書いてある。でも全然読めないので、こりゃあダメだなと、見るのを止めてしまった。しかし後になってわかったのだが、これは本当に軽率な行為だった。

・トウモロコシとバナナの一致

　このワークが終わったあと、全体でシュアすべく発表会があった。私は人前で話すのは大の苦手なのだが、私の体験したものは参加者とシェアすべきものだと思い、発表することにした。するとその後の休み時間に、ある女性が少々興奮気味に私に話かけてきた。
　それによるとその女性も魂の救出を行ったのだが、その後ガイドから、証拠の品をもらう段階になって、色々なイメージの中で、「女の子を救わなきゃ！」という思いが出て来たのだという。そしてそのとき頭の中に、トウモロコシとバナナが出て来たというのである。これは驚きである。
　これが偶然の一致であるとは考えにくい。そして私は、これが魂の救出を行ったことが事実であるという証拠として大変すばらしい手法であることに気付いた。会場で話した７人の中で、トウモロコシとバナナというキーワードがぴったり一致するというのは、偶然に起こることではないだろう。自分の話で完結するのではなく、発表した話の中で共通項を出して、証拠とするというのは、全く私の頭の中にない発想だ。かえすがえすも残念なのは、私がもらった巻物の中に、間違いなく証拠となる何かがあったのだ。もっとじっくり見ればよかったと後悔しても、もうあとの祭りだった。

・亡くなった人に会いに行くワーク

　ここで魂の救出だけでなく、亡くなった人に会いに行くワークで興味深い体験をしたので紹介しようと思う。
　我々に渡されたのは、亡くなった方の名前を書いた一片の紙切れだけである。その情報だけを頼りに、非物質世界に行って亡くなった方に会い、色々話を聞いてくるワークである。テレビで霊能者が、そんなことをやっているのは見たことがあるが、まさか自分がやるはめになるとは、考えもしないことだった。
　しかしこのワークを始めてみると、私は何か起こるのではないかという予感がしてきた。亡くなった方の名前を書いて織り込まれた紙片が机の上にいっぱい置いてあって、そこから自分で一つ選んでくるのだが、私は机に近づく数メートル前から、ある紙片しか目に入っていなかった。どれにしようか、などと迷うことは全くなく、その紙片を選ぶのが最初から決まっている感じなのだ。つまり私が選んだのではなく、誰かに選ばされたような感覚である。

　その後モーエンさんの誘導瞑想とともに、ガイドを呼ぶが、きたきたという感じで、例の伝志さんがやってきた。そこで紙片に書いてあった名前を伝えて、私をその人のところに、連れて行ってくれるように頼んだ。伝志さんの後を付いていくと、紫禁城の入り口の平安門のような壮大な建物が見えてきた。そこをくぐって中に入ると中央に広い道が真っ直ぐに通っていて、両側に、これまた壮大な建築物が並んでいた。それらの建物は、地上ではみたこともないものだが、あえて言えば宗教がかった建築物という感じだった。後で聞いた話だが、私が探しにいった人の名前を書いたのは、（品の良い）ご婦人の方で、その方の祖父だという。そして生前は牧師をされていたとのこと（注）。ご婦人は、宗教を信じて亡くなった祖父が、信念体系領域（つまり平たく言えば地獄のような場所）に囚われているのではないかと心配されていた。しかし私が訪れた場所は、壮大かつ荘厳なところで、こういう所に住んでいる人は、むしろ一般の人より位の高い人だと思う。
　さて着いたのだから、その人に会えると思ったのだが、伝志さんは建物の周りをグルグルと回って飛んでいるだけで、いっこうに会えないのだ。そのうち伝志さんが奇妙な行動を取り始めた。突然そこから星々がきらめく宇宙空間に飛び出したのだ。私も置いてきぼりをくってはいけないので、必死についていった。そしてそれから伝志さんは、左右に両手を広げて、すさまじい勢いで左右に回転しながら、すーっと下に落ちていったりした。にぶい私はその意味をすぐには理解できなかったのだが、またさっきの建物のある場所に戻ってきて、やっとピンときたのである。私は伝志さんに言った。「ここにはいないのでしょう？」すると伝志さんは、「そうだ」という。さっきの伝志さんの回転して落ちていくパフォーマンスは、地上に生まれ変わっているということを私に伝えるものだったのだ。
　そこで生まれ変わった人の所に連れていってくれるように頼んだ。すると赤ちゃんが見えてきたのである。その赤ちゃんは、まだ歩けるほどではなく、床に座って両手を動かしていた。その仕草は、生まれ変わったことが、うれしくてたまらないという感じだった。伝志さんに、この魂の今生の目的は何かと聞いてみた。すると、「愛情を体験すること」という答えが返ってきた。この赤ちゃんは、さぞ可愛がられて育つことだろう。
　ここでモーエンさんが、その人が生前好きだったことを聞いてみるように促してきた。そこで聞いてみると、壁一面にきらきらと色とりどりに光る映像が見えてきた。でも何かはっきりしない。この辺が私の軽率なところだが、壁一面にきらきら光るというのはパチンコだろうと結論付けてしまったのである。全く貧相な発想だった。ご婦人に、故人が生前好きだったのはパチンコだったと言ったときの、ご婦人の戸惑った顔がいまでも忘れられない。おそらく故人は牧師だったというから、ステンドグラスのような、キリスト教関係の芸術ではなかったかと思う。
　最後にモーエンさんが、故人から名前を書いた人（ご婦人）へのメッセージがあれば、聞いてくるように指示してきた。そこでその赤ちゃんに向かって、何かメッセージはありますかと聞いてみた。するとその赤ちゃんの顔が、突然威厳のある大人の顔に変わり、「愛を学べ」と言ってきたのである。私は戸惑った。赤ちゃんの顔がいきなり大人に変わったことも驚きだったが、愛を学べなどという重い言葉を、私のような若輩者が人に伝えなければならないことも重荷だった。だから次に、「他にありますか？」と聞いてみた。すると又、「愛を学べ」と返ってきた。私はさらに聞いたのだが、答えは同じだった。失礼なことに、私は同じ質問を３回もしてしまったのである。そして威厳のある顔は消えうせ、またもとの無邪気そうな赤ちゃんに戻っていった。
　ワークの後、私は遠慮がちにご婦人に向かって、「愛を学べ」と言ってましたと伝えた。するとその言葉は、ご婦人の心にいたく響いたようで、目を潤ませておられた。故人は、牧師ということもあったであろうが、生前そのようなことをご婦人に言っておられたそうだ。

　この話を会場でシェアしたとき、モーエンさんが面白いコメントをしていた。
　故人に会いに行くワークでは、必ず、その故人がすでに生まれ変わっている場合、会えるかどうかという質問が出るという。私の体験談で、会えることがわかったというのである。これは私が想像するに、非物質世界に行って故人に会えなかった場合、大抵の人はそこであきらめてしまったんじゃないかと思うのだ。特にキリスト教圏では、転生輪廻の思想がないから、特にその傾向が強いんじゃないかと思う。私は、転生輪廻を素直に受け入れている人間で、あの世にいないのなら、こちらにいるはずだという発想は自然なものだったのである。

（注）
　後日、ご本人から連絡があり、私が探しにいった方（ご婦人の祖父）が生前牧師をされていたのではなく、祖父の父君が牧師をされていたとのこと。私の思い違いで失礼しました。
　ただ牧師の家庭で育ったご祖父は、「生涯、清廉潔白であることを望み、退職後は教会奉仕活動を生活の中心においておりました...」とのことです。牧師でなくても、清廉潔白であり、奉仕の精神を体現された人生を送られた人だったようです。

・モーエンさんからの言葉

　モーエンさんの願いは、魂の救出が出来る人間を一人でも多く作ることだという。モーエンさんが、日本でＷＳを開くようになったのもそれが目的なのだという。モーエンさんは、「私は世界中で人材をリクルートしています」と言っていた。物質世界に住む我々がやらなければ、苦しむ魂は永遠にそこで苦しみ続けるのである。

　この記事を読んで訪問者の方々が、どのように解釈されるのか私にはわからない。私が体験したものが、事実か事実でないか気になる方も多いだろうと思う。私は、魂の救出をしたと断定するつもりはない。あえて言えば、私は魂の救出をしたような体験をした、と言うことにしたい。

　ＷＳの最終日に、モーエンさんは、自ら参加者一人一人に、受講証明書を手渡した。
　私の番のとき、モーエンさんは穏やかな笑みを浮かべながら、

　「Ｗｅｌｌ　ｄｏｎｅ．」　（よくやった）

　と言ってくれたのである。

　私は、自分が体験したものを、事実か事実でないかと気にしないことに決めている。しかし少なくてもモーエンさんは、私の体験を事実だと認め、労をねぎらってくれたようである。

七空さんのチャネリング・セッション．．．２００７年６月２３日

・はじめに

　６月１９日（火）に七空（なそら）さんのチャネリング・セッションを受けてきた。
　私はこれまでアカシックやオーラリーディングは受けたことはあるが、チャネリング・セッションは初めてだった。受けるきっかけになったのは、スペースシードの宇田さんが推薦したからだ。宇田さんはその人に合った人（セッション）を紹介しているという。そしてそのチャネリング・セッションの結果は、私にとって衝撃的なものとなった。これからその様子を紹介していきたいと思う。

・メルキゼデク

　セッションが始まったときは、七空さんも調子が出ないようで、なかなかチャネリングの声が聞き取れないようだった。ただリーディングは始まっていて、私のガイド（ハーヤーセルフ？）は５次元の存在であると言っていた。でも最初は雑談のようなものだった。それでも七空さんがこれまでチャネリングで得た情報であることは間違いないので、私はそこで語られる話を興味深く聞いていた。しかし中盤を過ぎた頃から、七空さんが、「・・・と言っています」という言い方をするようになったのである。そのときは、はっきりと七空さんはチャネリングしている存在と繋がって会話しているようだった。そうなると私の質問に、チャネリングしている存在が直に答えているという感じになってきた。
　私はチャネリング・セッションは初めてだったので、どういう存在と繋がっているのかわからなかった。もしかしたら、その５次元の私のガイドが七空さんと繋がっているのかと思ったりしていたのである。そこでチャネリングしている存在は誰かと聞いてみた。そこで返ってきた答えは、私を驚かせるのに充分であった。
　七空さんのチャネリングの相手は、メルキゼデクという名だという。メルキゼデクというと、多くの人は、『フラワー・オブ・ライフ』の著者であるドランヴァロ・メルキゼデクの名を思い出すに違いない。しかし七空さんの相手は、ドランヴァロ・メルキゼデクではないのである。
　昨年１０月にドランヴァロ・メルキゼデクさんのＷＳ（ワークショップ）に出たとき、興味深い話をする人がいた。その人によるとメルキゼデクというのは、人の名ではなく、称号だというのである。たとえば地球を含むこの銀河系の霊的指導者の尊称のようなものだという。メルキゼデクは、そういった指導者の中のトップなんだそうだ。
　その話をした人は、見るからに怪しげで胡散臭そうな人だったので、真偽を確かめようもない私は、この話を記憶に留めるだけにした。そのメルキゼデクの名が、こんなところに出てきたので、非常に驚くこととなった。七空さんによると、この地球を指導する霊的存在として、最高位にいる人だという。七空さんがエリザベスというチャネラーに師事して修行しているとき、チャネリングの相手は、最初は観音様だったそうだ。しかし師のエリザベスから、メルキゼデクが七空さんの相手して出てくるようだと教えられたそうだ。それ以来、七空さんのチャネリングの相手は、ずっとメルキゼデクなんだそうだ（念の為もう一度言繰り返すが、七空さんのメルキゼデクは、この世に生を受けて活躍しているドランヴァロ・メルキゼデクさんとは別人格である）。

　私は、チャネリングの相手として大変な霊格をもった存在と対峙しているらしいことに気づいた。そしてそのとおり、話す内容な深遠なものとなった。その深遠な内容だが、２つ印象的なものがあった。一つは人間の死に関するもので、もう一つは、宇宙の根本原理は何かというものである。精神世界の本を読んでいる人なら、宇宙の根本原理は何かと聞かれたら、ほとんどの人が、“愛”と答えるのではないだろうか。
　話は脱線するが、私はこれまでこのＨＰに、精神世界に関する多くの記事を書いてきた。しかしけっして使わないと決めた単語が２つあった。それが“神”と“愛”である。それは私が未熟で、これらの言葉の深い意味を理解していない以上、安易に使ってはならないということもあった。しかし愛に関しては、多くの精神世界の本に書いてある－－宇宙の根本原理は愛である－－という言葉に疑問を感じていた面もあったのである。この命題に、私は直感で、違和感を感じていたのである。その答えを、私はゲリーさんのＷＳで聞いた。その瞬間、それが私の知りたい答えだったと気づいたのである。
　そしてメルキゼデクは、ゲリーさんの答えと同じことを私に教えてくれた。生意気なようだが、私はそのとき、このメルキゼデクという霊的存在は本物に違いないと確信したのである。宇宙の根本原理は愛であると言う人や、そう書いてある本は多い。申し訳ないが、私はそういう人や本は、理解が浅くレベルが低いと判断してしまうのである。しかし誤解のないように言っておきたいが、私は愛を否定しているのではない。愛のエネルギーは厳然として存在するからだ。私が問題にしているのは、宇宙の根本原理が何かということなのだ。
　宇宙の根本原理は愛ではない。私はその答えを情報として持っている。しかし私が安易に、それを書いてしまえば、人に誤解を与えかねないのも事実である。というより、今の私では、それをうまく伝えられないと思う。一般の人が人間の死に関して知らなかったことと、宇宙の根本原理に関しては、もう少し時間を頂きたい。私が理解を深め、誤解なく伝えられると思ったとき、記事にしようと思う。

・私のガイド（ハイヤーセルフ）

　これは以前書いたことの繰り返しになるが、私はゲリーさんのＷＳの誘導瞑想で、ガイド（ハイヤーセルフというべきか）と会ったことがある。私は最初、その姿に驚いた。身長１８０ｃｍの私が見上げるくらい背が高く、古代ローマ人が着ていたような白いバスローブのようなものを着た白人だったのである。そして目が青いというよりグリーンに光っているように見えた。顔は亡くなったあのダイアナ妃に似ていて、そのため私は最初、女性だと思ったのである。
　その後家に帰ってから、もう一度接触を試みた。すると出てきたので、いくつか質問してみた。その最初の一声、「おまえは・・・」という言葉が、実に低い声で、この瞬間、私はこの人は男だと気づいた。それ以来、私はこの人を“ダイアナ君”と名づけたのだった。特徴的なのは、質問した瞬間に答えが返ってくることだ。人間同士なら、質問によっては、うーん、と考え込むこともあるが、それが全くないのである。しかし私がした質問のうち、イエス、イエス、と返ってきて、最後にノーと言われたのだ。それゆえ私は、この体験を単なる私の空想の産物とは思えないところがあったのである。それから１年ほどして、ゲリーさんの個人セッションで、この私の体験は本物かどうか聞いてみたのである。
　するとゲリーさんは、私が最初にガイドに会った場面が見えたらしく、私が大変びっくりしている様子を指摘した。ゲリーさんによると、私の体験は本物だという。今度会ったら、名前を聞いてみろとアドバイスされた。名前に何か意味があるらしいのである。
　こういった話を七空さんにもしてみた。すでに述べたが、七空さんによると、その人は５次元の存在なんだそうである。そういえば宇田さんから、私は５次元から来ていると言われたと告げると、七空さんは、「ああ、だから５次元なのね」と妙に納得していた。そして私の場合、５次元に繋がってしまったので４次元の体験がないのが残念ね、というのである。４次元には、龍や小人や妖精など、とても面白いものがいっぱいいるのだそうだ。私の場合、そういう面白いものを飛び越えて５次元と繋がってしまっているそうだ。
　そして七空さんは、唐突に私に、「どうしてここ（地球）に来て、人身御供やってるの」と聞いてきたのである。私が答えに窮していると、昔の人身御供は生きている自分の生を捧げるものだった。しかし今の人身御供は、生きていることでそれを行なうんだと説明してくれた。昔の人身御供は志願制だったそうだ。そして今もそれはかわらず、私の場合も目的を持って、この地球に来たのだそうだ。

・地球のアセンション

　では私がこの地球に来た目的は何か。メルキゼデクがそれに答えてくれた。そしてその答えは、私にとって驚愕すべきものだった。その目的は、“地球のアセンションを手助けすること”、なんだそうだ！　人類のアセンションを手助けするのではなく、地球のアセンションをである。人類のアセンションを手助けすることは、今活発に行なわれているという。おそらくゲリーさんや、ドランヴァロさん達の活動のことだと思う。しかし私の場合、地球が対象なのだという。地球をアセンションさせることで、間接的に人類のアセンションを手助けするのだという。私はこの答えに愕然としてしまった。そんなだいそれたことを私はやろうとしているのだろうか・・・。しばらくショックが抜けなかった。頭の中を色々なことが駆け巡った。ヤバイ、私はどうやら、ただのうらぶれおじさんではないらしいぞ・・・等々。

　だがそう言われてみるといくつか辻褄のあうことがあるのに気づいた。なぜゲリーさんが、私はアセンションできるのにしないと言ったのかも説明できる。自分がアセンションしてしまったら、目的が果たせないからだ。なぜ宇田さんが私は５次元の出身だと言ったか、そして宇田さんの次元調整のセッションで１次元の数値が異常に高かったことも説明できる。次元調整での私の現在値は、１次元が１０５、２次元が３４、３次元が３０となっている。宇田さんは、５次元から来た人間がなぜ１次元の数値が異常に高いのかが不思議だと言っていた。しかし１次元は鉱物界と言われるが、それを地球と解釈すれば謎が解けそうな気がする。
　しかし問題は、それをどうやってやるかである。
　七空さんは、そのとき、「テクノロジー」という言葉を数回発していた。
　どうやらメルキゼデクから、テクノロジーという言葉が来ているようなのだ。そこで私はピンときて、ゲリーさんの個人セッションで、突然、神聖幾何学を知っているかと聞かれて、驚いた体験を話した。ゲリーさんは、私は将来神聖幾何学、つまりマカバの理論を使った大きな施設を造ると言い出したのだ。この話を七空さんにすると、七空さんは、「それだわ！」と言った。どうやら私は将来、マカバ理論（つまりテクノロジー）を使って地球のアセンションを手助けするらしいのだ。ゲリーさんからマカバ施設の話を聞いたときから、一つの疑問があった。「施設を造るのはわかった。しかしどんな目的で？」という問いである。私はその解答を得たようである。
　しかし、とんでもない話になってきた。そもそも地球をアセンションさせる方法なんて、どんな本にも書いてない。『フラワー・オブ・ライフ』に書いてあることは、人間をアセンションさせる方法である。七空さんは、それを自分で編み出さなければならないという。それは当然だ。誰も教えてくれない以上、自分でやるしかないのである。それゆえメルキゼデクから、勉強してくださいというメッセージが来た。私がうっかりメモしないと、（これは大事なことだからという意味で）わざわざメモして下さいと言われてしまった。
　とにかく私は、話のスケールの大きさに圧倒されてしまっていた。

・宇宙の言語

　セッションの中で、マカバ理論の話が出てきたとき、私は何気なく自分の学校の成績の話をした。私は以前、自分の適性を調べる為に、小学校１年から高校３年までの全通知表の成績の統計をとったことがあった。私は専門が理系なので、当然数学や理科が、文系の国語や社会より高めだった。だがその理数系を抜いて、抜群の科目があった。それが美術である。予習も復習もすることなく、一度も努力すらしたことのない科目なのだが、私は５段階評価で小学校１年から高校２年の１１年間で４をとったのが３回しかなかった。あとは全部５である。この話をすると七空さんは、「理系の人間が、美術が得意なんて、めずらしいわねぇ・・・」と言っていた。そのときである。七空さんが突然、「うあぁ、とってもきれいな言葉！」と大きな声を上げた。私は一瞬何が起こったかわからなかったが、メルキゼデクの言葉に七空さんが感動して声を上げたことを理解した。
　七空さんが、メルキゼデクが言ったことを教えてくれた。

　・理数は宇宙の言語である

　・芸術は神との対話の言語である

　さて訪問者の方は、この言葉をどう理解するだろうか。私がよけいな解釈を書いてしまうとメルキゼデクの真意が伝わらないかもしれないので、書かないことにする。ただ私も美しい言葉だと思う。当たり前の話だが、このメルキゼデクという人はただもんじゃないということだ。

・アカシックに入る方法

　私は現在、毎日欠かさず呼吸法を行なっている。それはアカシックに入る呼吸法であったり、意識を拡大するものであったり、チャクラを活性化するものであったりする。しかしそれらは単に呼吸法をやっているだけであり、特に意識をアカシックに飛ばすような試みはしていない。私の感覚では、まだ今は意識を飛ばす準備段階だというものだ。それに関しメルキゼデクの意見を聞いてみた。
　メルキゼデクによると呼吸法というのは非常に大事ものだという。「呼吸をコントロールすることを知ると、すべてをコントロールできる」という意味深なことを言っていた。しかし私には、呼吸法をやっているだけではだめで、意識を飛ばすことを試みるようにと言ってきた。そういった呼吸法をやらなければ、アカシックに入ることは出来ないが、呼吸法をやっているだけでは、けっしてアカシックに入れないというのだ。私の場合、トライする時に来ているという。そしてやってみれば、入れると言ってくれたのだ（七空さんからのアドバイスは、出来ないと思ったら出来ないので、けっして諦めないこと。そして自分なりのやり方を確立することが大事だという）。

　さらに様々な世界を旅するように勧められた。色々な世界を訪れて、そして楽しめというのである。コツはイメージでそういった世界に行くこと。そして空想と思い、それをワクワクとして楽しむようにすること。そして、それをフィクションとして、毎日起こったことを書いておくように言われたのだ。一番いけないことは、自分のイメージに出てきたことが、本当かどうか疑ってしまうことだという。本当のことが知りたいという気持ちが強ければ、けっして本物の世界を訪れることは出来ないというのである。
　このアドバイスは私にはきついものがある。わたしのクセは、常に本物かどうか考えることだ。本物を求めてしまうと、本物を得られないわけだ。キーワードは“楽しむ”ことなんだそうだ。文句を言ってもしかたがない。宇宙が、そういう仕組みになっているということなのだろう。

・丹田に関すること

　最後にメルキゼデクが日本人全体について語ったことを紹介しようと思う。
　メルキゼデクは、こんな言い方をした。「日本人はその特性で、情報を丹田に下ろす能力があり役目がある」というのだ。情報を丹田に下ろす、という部分が私には、いま一つわからないところがあるが、丹田をもっと活性化するようにということだろうか。メルキゼデクは、日本に西洋の文化が入ってきて、愛を語ることが多くなった。それはそれで結構なことだが、それは胸の部分までで、その場限りで消えてなくなるものだ。丹田まで下ろすようにすべきだというのである。
　私の理解を超えているので、よくわからないが丹田を活性化するようにアドバイスされたようだ。道（どう）のついたものを学べというのである。茶道や華道でもいいが、できれば武術がいいそうだ。丹田となると合気道あたりだろうか。別に師範になる必要はなく、習い事で充分だという。
　４０の手習いという言葉があるが、私はこの年で、合気道のような武術をやって、体が耐えられるか悩んでいるところである。

・おわりに

　私が地球のアセンションを助けるために来たという話は、私にとって青天の霹靂というか、あまりに衝撃的な話で、この数日は呆然としている状態だった。老後は、田舎に引っ越して、のんびりと余生を過ごすなどというささやかな望みは、どうやら消し飛んでしまったようである。とはいえ５次元から、この地球に来ている人間は私一人でなく、少なからずいるのだろう。もっと上の次元からも大勢来ているに違いない。私は、そういう人間に会ってみたいと思うようになった。
　メルキゼデクの話はとても意味深く、時として難解だった。でもメルキゼデクは私に対し、こう評価したのだそうだ。「この人は直感が鋭いので、理解してくれるだろう」。
　私は、どれだけのことを理解したのだろうか・・・。

　さて七空さんの連絡先である。
　本音を言うと、このＨＰで紹介してしまうと、予約が取りにくくなるのであまり紹介したくない気持ちもある。しかし、この文章を読んで、七空さんのチャネリング・セッションを受けたいと思われる方も出てくるだろうと思う。七空さん自身も、私がＨＰで紹介することを快諾されたので、載せることにした。七空さんはＨＰを持っておられません。それゆえ以下のアドレスにメールを書いて、申し込んで下さい（９０分で１万８千円です）。

nananosola@hotmail.co.jp

予防接種の害．．．２００７年３月３１日

　『キッズ・トラウマ』（由井寅子著、ホメオパシー出版）の第３章、由井寅子さんが２００２年１１月１０日に熊本で行った講演「予防接種と出産」を紹介する。
　由井寅子さんの経歴欄を見ると、ロイヤル・アカデミー・オブ・ホメオパシー学長、ＨＭＡ認定ホメオパス・名誉会員、Ｐｈ．Ｄ．Ｈｏｎ（ホメオパシー博士）となっており、日本におけるホメオパシーの第一人者のようである。
　『キッズ・トラウマ』の第３章のタイトルは「予防接種の害」で、講演で語られる内容は、知らなかった人には衝撃的なものとなると思う。子育てをされている親御さんには、ぜひ読んでいただきたい内容である。

・・・＜由井寅子さんの『キッズ・トラウマ』の第３章から抜粋＞・・・

　まず、今回“予防接種”をお聞きにおいでになった方というのは、手をあげて（パラパラと手があがる）。そうでもないのか。でも、これも大事よ。産婆さんにとっても、知っておいたほうがいい。私が一番困るのは、産婆さんが「予防接種をしたほうがいいよ」と勧めたり、「フッ素を歯に塗ったほうがいいよ」と勧められると困るんだわ。町の女医というのは、どちらかというと産婆の役目なんですよ。「だんなが殴るんです」という相談も受けるわけでしょ、産婆さんというのは。人生相談やどう生きるかといったことも教えなければならないですしね。ですから産婆さんは、何が本当に正しいこと、自然なことかということを分かって、正しく指導できなければならない。予防接種もどれだけ体に悪いかということを知っていたほうがいいわけです。ただ、体に悪い、悪いというだけではだめなんで、なぜ悪いかというのを今日説明したいと思うわけです。
　予防接種というのは厚生労働省が１９９４年に、＜義務＞から＜努力義務（勧奨）＞に変えたことは皆さんご存じでしょうか？　＜義務＞というのは、せねばならないという法律です。＜努力義務（勧奨）＞というのは、するように勧めるというもので、強制はしないということです。ですから予防接種を自分の子供に受けさせたくないと思えば、受けなくてもいいんですね。選択する権利は親にあるわけです。でも任されても予防接種に対する知識がない場合、結局、皆が受けるからとか、子供が病気になったらたいへんだからという理由で受けさせてしまうわけです。
　お医者さんに聞いても誰に聞いても「そりゃ、受けたほうがよいに決まっている」と言うわけですね。それに、一人だけ受けないとなると村八分にされてたいへんなことになってしまうわけです。本当ですよ。何でお前だけ受けないんだって、お前んとこの子供も注射しろって感じなんですね。
　うちの息子も娘も、一本も予防接種を受けてないんですけれど、（英国で）あなたのところはなぜしない、どうしてしない、宗教上しないのかなどとＧＰ（ホームドクター）や学校、近所の人にしつこく言われ結構たいへんでした。結局予防接種を受けないという理由で、ＧＰから二度と来るなと言われたわけです。予防接種を受けないならＧＰをやらないと言われても、子供に不必用なものを入れさせたくないという思いは変えようがありませんでした。だから私たち家族は主治医を持てなかったんです。英国もなかなかすごいですが、日本に来て話を聞くと同じように、家族、近所、学校、保健所、お医者さんのほうから予防接種を受けさせようとするいろいろな圧カがあって、受けないことを貫き通すのは結構たいへんのようです。しないことで軋礫、というよりも村八分にされちゃって、えらいことになるんだ。本当はホメオパシーで全部やりたいと思っているんだけれど、このままいくと私は友達が一人もいなくなると言って泣いて私のところに来た方もいました。本当なんですよ。世間一般の人は自立しようとしている人を嫌う傾向があるみたいですが、自分たちの価値観が覆されてしまう恐怖が根底にあるんじゃないでしょうか。何事もなく平穏無事に生きることを望んでいる人より、人生につまずいて問題を抱えている人のほうがホメオパシーと出会って根本的に変わっちゃうなんてことはよくあることでね、何がいいかなんてことは本当に分からないですよ。話を戻すけど、予防接種の害と無意味さを心底確信できなければ、世間の風潮に流されてしまう。けれど心底確信できれば、何があっても動じないわけです。
　本当に心底確信するには、ホメオパスになって自分の目で見るしかない。でも正しいことを聞いて正しいと感じる能力があればそれでもいいと思うんですね。心が自然体に近ければ何が自然かということは自ずとわかると思うんです。
　だから予防接種を勧める・勧めないというのは、本当にあなた方の生き方、考え方そのものを表しているんですよ。症状をどう考えるか、子供のかかる病気をどう考えるか、生きるということはどういうことか－－こんなことと関係してくるわけです。
　予防接種をしないと私たちはえらいことになる、怖いんだという、プロパガンダといいますか、宣伝にどっぷり浸かっている方々というのは、頭では予防接種は悪いと思っていても結局予防接種をしてしまうわけです。でも私はそういう人に無理にやるなと口を出すことはしません。人の信念に対して、そこまで口出しをすることはできないのです。人は自分の意志で何かを信じる権利があるし、いろいろな宗教を好きになる権利がある。もしその権利を無視して、何かを押しつけようとしたら、それこそ悪い意味で宗教になってしまう。ホメオパシーはすばらしいとか、予防接種はまったくすばらしくないとか自分の信念に基づいてそれを言う分にはよいと思うけど、だからといってそれを人に押し付けない、ということが予防接種で相談に来られた方に接していく基本です。逆に言えば、予防接種を盲信するように私たちに強要してくる今の状況は、予防接種というものが悪い意味で宗教になってしまっていると言えます。だから、予防接種というものを固く信じている人は、信じない人を攻撃してくるわけです。たくさんの人が信じることに価値がある、たくさんの人が信じていればいるほど安心できるから。だから反対する人を自分の味方にしなければならないんですね。自分の手の内に入れようとするわけです。予防接種が悪いと知っていても、無理に説得しようとやっきにならないことです。あんまりしつこくやると友達なくすからね。ただ事実は事実として伝えることは大切だと思うんです。それで第三の目が開いているような人や、聞く耳をもっている人であれぱ、すぐに分かりますから押しつけなくていいんですよ。

　さて、何がいけないかということですね。私たちがやる予防接種の中には何が入っているのか。特にジフテリア、破傷風、百日咳という三種混合のＤＴＰというのがありますね。その中に入っているのを申し上げますと、ホルムアルデヒド、ホルマリンのことですね。有機水銀、リン酸アルミニウム。こういうものが入っています。なぜこんな毒物が入っているのかというと、一つは防腐剤の役目です。日本脳炎、ＤＴＰ、インフルエンザＨＡ型、Ｂ型肝炎のワクチンで使用されています。特に有機水銀は、ＤＴＰ、インフルエンザＨＡ型、Ｂ型肝炎のワクチンで多量に使われています。
　防腐剤以外のもう一つの目的は、抗体を作らせるためなんですね。ウイルスや細菌だけでは、体は抗体を作れないんです。どうしてかというと、これは体にとって自然なものだから、これだけでは体は抗体を作ってくれない。抗体が作られないと予防接種は失敗と判定される。だからワクチン会社は、体が抗体を作るようなものを作らなければならいんだけど、そのためには、ウイルスや細菌だけではだめで、水銀だとかアルミニウムだとかいう毒を一緒に入れなけれぱならないんですよ。これが予防接種の中に毒が入っている理由です。ウイルスや細菌は体にとって自然だと言ったけど、たとえば誰の腸の中にも、ポリオウイルスがいるんですね。ただ、それが発症しないだけ。ポリオウイルスが発症するためには、ポリオワクチンを摂取して腸内細菌のバランスが崩れ、免疫が著しく低下しなければならない。だから、ポリオワクチンをとることで、ポリオになるんです。アメリカのロビン・マーフィーは「今どきポリオにかかるのは、ポリオワクチンをとった人だけだ」と言っているんですね。ポリオが生ワクチンだということも理由の一つです。
　そして肝心な点は、抗体というのは、免疫の指標とはならないということだ。抗体がなくても免疫を持っている人もいれば、抗体があっても免疫のない人もたくさんいるわけです。抗体がないから危険だ、というプロパガンダは誇張であり真実ではないんですね。予防接種をして体が抗体を作ったとしても、抗体と異物が一緒になったものを押し出すことができなければ、それは、体にとどまり続けるんです。この異物を押し出す免疫力というものを獲得するには、数年かかる。だから、生後１年以内に予防接種をするなんて本当はとんでもないことなんですね。
　それから抗体というのは、体の非常事態に作られるもの、血液中まで侵入した毒物に対して取る手段なわけです。そうなると、通常の免疫、Ｔ細胞（ヘルパーＴ細胞）というのが大きな役割を果たしているんですが、抗体が作られるときというのは、そのＴ細胞の働きが抑圧されるんです。どうしてかというと、抗体を作る働きとＴ細胞の働きは役割が違うから。本来ならば、血液中に直接異物が侵入するなんてことはない、だけど予防接種では直接血液中に異物が侵入する、それに対して体が一生懸命抗体を作る、だけどＴ細胞は学習していない。免疫のすべてが抗体を作ることに力を注いで、Ｔ細胞の働きは抑えられるんです。それでもＴ細胞が学習していれば、Ｔ細胞が抗体とくっついた毒物を認識して排泄することができるんですね。
　だから、抗体は作られるけれど、免疫はないという状況になるし、抗体を作ることに免疫のエネルギーが注がれてしまっているから、外から侵入してくる異物に対して無防備になってしまう。いわゆる免疫力が低下した状態になる。だけど体の中では一生懸命闘っているわけです。闘っているけれど、それが毒物の排泄につながらない。こうして、やがて慢性疲労症侯群や免疫不全の問題になってくるんです。皆さん、エイズっていうのは、エイズウイルスがないんですよ。抗体だけがたくさんあってウイルスはないんだよ。だから何がエイズを引き起こしているかっていうと、ウイルスではなくて、抗体ばかりが作られることで、Ｔ細胞という本来の免疫機構がおろそかになっている病気なんですね。症状を抑圧するということは、毒物を体の中にとどめさせる勢いなわけです。これをどんどんやることによって、毒物がどんどん血液中に侵入してくるんですが、そうなると抗体ばかりが作られ、実際の免疫力はどんどん落ちて排泄できないという状態です。
　もう一度言うけど、よくよく分からなければならないことは、抗体＝免疫という間違った考え。抗体を作るためにワクチン会社は頑張っているけど、頑張る方向を間違えている。抗体というものは、血液中に侵入した毒物に対しての最終手段で、最初から抗体を作らせようとする予防接種は免疫力を低下させるだけなんだな。抗体を作るためには、胸腺にあるＴ細胞を抑圧する。Ｔ細胞が抑圧されるということは、免疫力が抑圧されるということです。エイズというのは、抗体ばかりがあってＴ細胞の免疫力を失った状態。だから、エイズウイルスなんか探したって見つからないわけだ。血液が濁り、抗体だけがどんどんできて、Ｔ細胞が抑圧されて毒を追い出せない状態、免疫が低下している状態。これがエイズという病気です。エイズ治療は、抗体を作らせる方向ではない。抗体を作らせないで、Ｔ細胞を活性化させる方向が正しいということです。これは予防接種がやっていることと完全に正反対ですね。抗体が作られたかどうかを検査する抗体検査なんて意味がないわけです。そして無論、抗体を作らせようとする予防接種は意味がないわけです。
　抗体値だけがすごく高くて、免疫力が下がっている状態は、いかに抗生物質、予防接種、インフルエンザの注射をたくさん打ったか、あるいは症状を抑圧し続けたかという表れです。
　イギリスの方でしたけれども、私の知っている患者さんは５０回も淋病にかかった。１日に３人以上の違う人とセックスをするわけですよ。そうすると淋病にかからざるをえない。そのたびに抗生物質で抑えてきたわけです。一番の問題は、彼としては愛されたいという欲望が強いわけです。この人は子供のころ、よく親に殴られたり、けられたりしていました。主に男親にけられていました。男の人に愛されるのが、彼としてはテーマだったわけです。だから次から次へと男の相手を変えて行ったのですよ。そして淋病に５０回もかかって、馬のように抗生物質をとらされて、最終的にエイズになって。最初私のところに来たときには免疫が低くなっていて、ちょっとした傷なんかでも一切治らない。ゴフォ、ゴフォと咳をして。そんな感じでしたね。Ｔ細胞を抑圧されて毒を追い出せない状態。免疫が停滞している状態ですね。
　はしかの予防接種を受けました。はしかの抗体ができました。「やったー」と喜ぶわけですけど、実際何が起こっているかというと、体はたいへんな状態になっているわけです。はしかにかかれない。だってもうすでにはしかのウイルスが体の中に入っていて押し出すこともできないから、異物じゃないわけですよ。あるいはですね、はしかにかかれるほどの免疫力を失っているんですね。はしかに“かからない”のじゃなくて“かかれない”んですよ。はしかとういうのはですね、マヤズム（注１）という汚れをきれいに掃除してくれる、ありがたい役目があるんですよ。子供がはしかにかかることで、親から受け継いだこだわりをきれいに掃除して行くんです。だからとても大切なものなのですよ。体ははしかにかかりたがっているのに、かからせないようにしているんです。だから「予防接種はアロパシーだ（注２）」って言うんです。誰ですか？　予防接種はホメオパシーと似ていると言って嘘をついているのは？　まったく違うものです。はしかにかかって血の汚れをきれいにすることができるんです。抗体はなくても免疫を持っている人はたくさんいるんですね。そしてはしかを予防接種で防いだとしても、思春期になってから結局かかってしまうんですね。それは体がはしかにかかれるだけの力をやっと取り戻すことができたということなんです。ただそのときは症状が激しくなって本当にたいへんです。子供のかかる病気は子供がかかるようになっているのです。それが自然で正しいから、自然に任せれぱよいのです。分かりますか？

　話がそれてしまいましたけれど、水銀がどれだけ入っているかというと、私たちにとって有害とされている１００倍もの量が入っているわけです。水銀というのは普通、取り扱いはドクロのマークがついているんですよ。ドクロのマークってわかる？　頭蓋骨と、その下に骨がこうクロスしているやつ。こんな猛毒が薬だって言うんですよ。何か変ですよね。ワクチンの発癌性は一度もテストされたことがないけれど、もしやったらすごいことになりますよ。すごいことになるから、一度もテストされないんですね。ホメオパシーでももちろん水銀を使っています。でもホメオパシーは１０の６０乗倍ぐらい薄めています。１０の６０乗と言ったら、銀河系を湖としたらあなたの涙１滴ぐらいの薄さだ。何にも入っていないのよ。だけど予防接種の場合は、通常毒と言われる分量より１００倍も多いということですよ。それが直接皮下注射で血液中に入ってしまう、これは本当に恐ろしいことだ。血中にこれほどの量の水銀、これほどのホルマリン、アルミニウムが入ることはありえないんです。
　たとえばＤＴＰ（ジフテリア、破傷風、百日咳）の予防接種をやりますと、子供の耳がはれて中耳炎、内耳炎、外耳炎を繰り返して、切開しなければならなくなってしまう。予防接種を受けて以来そうなった場合は、この中に入っていた水銀というものがひどく作用したということです。なぜそう言えるのかというと、ホメオパシーにはマテリア・メディカという物の性質・症状が書かれた辞書があって、そこには、マーキュリー（水銀）をとるとどうなるかが書いてあるわけです。そうしますと、リンパの障害、リンパ節のはれ、膿を作る、中耳炎、内耳炎、外耳炎という症状があることが分かるわけです。
　それでマーキュリーを処方すると反応するんですね。反応するということは、マーキュリーと同じパターンを持っていたということなんですね。そうして自分で治ろうとする力が動いて排泄が始まるわけです。
　水銀の害は、ほかに子供に奇形を作ってしまうという恐ろしさがあります。三つ口などというのも水銀の害です。それから子供がよくキレてしまう。ギャーッと怒ったりとか、刺してしまったりとか、いつのまにか暴力をふるっているという子供は、予防接種の中に入っている水銀のためにそうなっている可能性がある、ということを頭に入れておいてください。予防接種プラス歯に詰め物をした場合。だいたい思春期になりますと、どうも歯がやられるわけですよ。こういうＤＴＰをやっていて水銀が入っている中に、またアマルガムとかいう水銀を詰めます。そうすると体内にある水銀は立ち上がります。そうするとブチッと切れるわけですよ。癇癪玉になるわけですよ。ベビーのころはかわいくて、コロコロ笑って本当にいい子だったのに、思春期になったらすごく難しくなったとか。歯の治療をして以来、体がグッタリして慢性疲労症候群になっているとか。水銀の害であるということを頭に入れること。
　それから魚介類に有機水銀が多く含まれていることは有名ですね。こうしたものを食べることで有機水銀が胃腸で吸収される。だけど、こうした水銀の量というものは、絶対量としてはそれほど多いものではないんですね。それよりも虫歯治療で使われる歯のアマルガムやワクチンに含まれている水銀が体内に入ってくる量は、魚介類に含まれる量なんかと比べものならないぐらいすごいんですね。ビタミンＣ（アスコルビン酸）の錠剤なんかを摂取することで、口の中に残ったビタミンＣがたまって、歯のエナメル質を溶かし、アマルガムから水銀が出てくるんだけど、これがリンパ液や血液の中に入っていく。それで妊婦さんなんかだと、これが簡単に胎盤から胎児に入っていくことが知られている。
　アメリカでは、有機水銀は最初ＤＴＰだけに使われていたんだけど、１９８９年にインフルエンザＢ型、１９９１年にＢ型肝炎に有機水銀を使うようになった。それで、１９９０年から小児自閉症が急激に増えだした。これは偶然ではないんです。自閉症というものが流行した原因があるわけです。その原因は予防接種である可能性がとても高いんです。そして予防接種が原因であるとして、アメリカでは今裁判になっているわけですね。

　そして次のアルミニウムですね。アルミニウムというのは生活の中にあふれていますね。アルミの鍋、アルミ缶、アルミホイル。ちぎれやすくするためにアルミが入っているチーズなんかもあります。そういうものをとり過ぎているだけでなく、予防接種で血液中に直接入ってしまうわけです。アルミニウムの害としてアルツハイマーがありますね。これはホメオパシーでは昔から知られているんですね。アルミニウムが心身にどのような影響を及ぼすかということは、徹底的に調べられている。そういう意味で重金属やいろいろな物質が身体にどのような悪影響を及ぼすかなんてことは、ホメオパシーのほうがはるか先を行っているわけです。それで、アルミニウムをとりすぎると集中力が５０％以上に落ちます。「おや、私、何をしにここに来たんだっけな」。またもとのところに戻らなければいけない。「あーそうだった。あっちに包丁を取りに行ったんだ」。それでまたキッチンに行ったら、また「何しに来たんだっけな」。これはアルミニウムの害だ。ボケる。このアルミニウムの方々は、人が目をかけてあげて、愛情をかけてもかけても、その愛情が伝わらない。あるお母さんが、「子供がＤＴＰの予防接種をして以来、本当に目をかけているのに、全然そしらん顔をして意思の疎通ができないんです」と言いましたが、そういう子供になってしまう。要するに愛が分からない子供です。それからどうやっても皮膚の乾燥が止まらない子供がいます。大人でもいいですよ、ポロポロ、ポロ粉をふくような人。体全身がかゆくて、寒冷蕁麻疹（かんれいじんましん）になってしまうような方々。そういう方々はアルミニウムの害を疑ってください。軟らかい便なのに出なくて便秘してしまう人もアルミニウムです。アルミニウムを一言で言いますと代謝不足。汗をかけない。うんちが出ない、おしっこが出ない。皮膚疾患もなかなか治癒しない。そして、水を飲んでも飲んでも乾燥するような皮膚の体質になってしまいます。生まれたときには子供は、ツルツルの湿り気があってプヨプヨの皮膚だったわけですよ。三種混合のＤＴＰを注射して以来、カサカサのザラザラになってしまい、ひいてはアトピー性蕁麻疹を作ってしまう。こういうのはアルミニウムの害が考えられます。
　ホルムアルデヒドは何が悪いか。これも、とっても忘れっぽくなる。そして鳥肌・鮫肌を作ってしまう。ホルマリンは呼吸器系、喉、鼻、気管支をだめにします。ですからどうしても喘息になりかけたり、口頭炎、咽頭炎になったりとか、そうやって肺をやられてしまうのですよ。ホルムアルデヒドというのは接種だけじゃなくて、家の新建材だとか、皆さんが買うタンスだとかそういうものに防腐剤として入っていることが多いです。こんなものが体に直接入ってしまうわけです。喘息のレメディー（注３）をやっても治癒しないときに、ホルムアルデヒドというレメディーを出すと治癒することが結構ありました。予防接種が原因で喘息になっている場合は、ホルムアルデヒドのレメディーも重要になってきます。それと、ホルムアルデヒドは発癌物質です。

　次に予防接種の害を考えるとき、ワクチンの中に人っている異種蛋白質（人間のものではない蛋白質）が大きな問題です。どうしてこんなものがワクチンの中に入っているかというと、ワクチンを作るために菌を培養しますが、そのときに使うのが、卵、鶏肉、蛙、動物の胎児や組織なんですね。予防接種を受けるとこれらの蛋白質が直接血液に入ってくるわけです。体はびっくりして、二度とこのような蛋白質の侵入を許さないぞと警戒しまくるわけ。そして、食べ物からこのようなものが入ってこようとすると非常に強い反応を起こす。これがアレルギーの原因となるわけです。
　特に恐ろしいのはＳＶ４０というウイルス。今子供がこれにかかることが多い。このウイルスは、普通人間はかからないんですよ。猿しかかからないウイルスなんです。今のワクチンというのは、ＳＶ４０をはじめ、いろんなウイルス汚染が本当にひどいんですね。そして悪性腫瘍の原困となっている。これはワクチン会社が極秘にしていることです。ですからＳＶ４０のウイルスを持っている子、すごく多いですよ。妙に高熱が出たりします。そして脊柱に入りますと、小児麻痺という形になってしまうこともある。ポリオを培養する場合には、猿の腎臓を使ってやります。猿の蛋白質、ウイルスが入っていきます。それから抗生物質も入っていきます。ポリオというのは生ワクチンなんです。活性を持っているウイルスなんですね。それで生きたウイルスを使うときは、マルチプルな大量の抗生物質が入るようになっています。だから３か月の子供のときに予防接種を受けたら、もうすでに抗生物質がこの子たちに入ってしまうんですね。抗生物質の害に合うPenicilinum（ペニシライナム）というレメディがありますが、これがとってもいいんです。「この子は一回も抗生物質を注射していないし、抗生物質の薬なんかとっていないです」ってみんな言います。私たちはその子供がポリオの予防接種を受けていることを知っていますので、山ほどの抗生物質が生ワクチンに入っていますから、Penicilinumを出します。そうすると案の定すごく反応します。反応するということは、抗生物質が障害となっているという表れですから、ホメオパスたちは予防接種はよくないということを事実として実感してしまうんですね。それとポリオワクチンの中には、牛の漿液（しょうえき）が入っています。だからポリオというのをやりますと蛋白質アレルギーというのになりやすくなります。同じ蛋白質、あるいは、似たような蛋白質に過剰に反応するようになってしまう。植物蛋白質でも似ていれば反応してしまう。予防接種の講義をしてくれた英国ホメオパスのトレバー・ガン氏は、「今のピーナッツは昔のピーナッツより強力になっていると思いますか？」って冗談を言っていました。ピーナッツが強カになったのではなく、現代人の免疫力の低下が本当の原因なんですね。腸から未消化の蛋白質が血液中に侵入して、大豆、納豆を食べるとアレルギーになるという子供たちがいますが、この子供たちというのは、ポリオワクチンをとっています。抗生物質は腸内細菌のバランスを崩し、免疫力を奪ってしまうのです。腸内細菌は免疫系の重要な部分を担っているんです。

　もう一つ、そういう蛋白質が入っているものはＭＭＲという三種混合。はしか、耳下腺炎、風疹。これらは動物性蛋白質が入っています。これらを皮下注射することによって血中に蛋白質が入ります。血中に蛋白質が入りますので体はたまげるわけです。血中に蛋白質が直接入ることはありませんので、体の中は戦争状態になる。こうして免疫力は低下して、子供がちょっとばかり食べた納豆やナッツに反応を起こすようになってしまうわけです。これがポリオとＭＭＲ（はしか、耳下腺炎、風疹）のワクチンの害からきているということを頭に入れておいてください。だから二度とこのようなことにならないように、非常に強い反応を示してしまいます。これをアレルギーと言うのです。予防接種で免疫が下がるんですね。
　アレルギーは何であるかというのをまた考えなくてはいけないんですよ。血中に入ったウイルス、水銀、アルミニウムとか蛋白質、そういうものが入ったまま押し出せない状態、このような未解決な問題を抱えている状態をアレルギーと言うのです。例えば、私は昔“男アレルギー”だったわけですよ。ずいぶん男にいじめられましたからね。働いているときは頑張れば昇進できると思っていましたが、男社会ですから、なかなか上に行けませんでした。それで男は大嫌い、特におじさん族は大嫌いでした。上司のおじさんが私を昇格させないんですね。そのおじさんが来ると、なんかソワソワして痒くなるんですよ。彼が喫っている煙草のにおいとか、おじさんのにおいとか、とっても嫌で「あんたは来ないで」って。これもアレルギーだよ。未解決な問題がある場合、そしてそれを解決することができない場合、その問題が生じたときにすごい勢いで拒絶するようになるんですね。すごい勢いで回避するようになる。これがアレルギーですね。アレルギーがあるということは、未解決な問題があるということの表れなんですね。
　食物アレルギーも、血液中に蛋白質が人っていてそれを抑し出せない状態だから、それと似たような蛋白質が入るだけで、「ヒィー、また来たー、これ以上入れるなー」って過剰に反応するようになってしまう。これがアレルギーです。私も男にすごく過剰反応を示したわけですよ。でもそれが解決されたとたん、男だろうが、じいさんだろうが、平気になったんですね。皆さんも何かにアレルギーを持っていますよね。それは、自分の中に「未解決の問題があるよ」という表れなんですね。
　体の中でもそういうことをしているんですよ、、蜂アレルギーの人。蜂に刺されて、キッチリ出し切ってない場合、その蜂の毒がまだ体内にあるから、もう一度蜂に刺されたときにえらい反応を起こすのが蜂アレルギーです。アナフィラキシーショックって言いますよね。
　子供の場合でも脂漏性湿疹だとか発疹が出た。軟膏を塗るんです。なんとか軟膏とか、でもちょっとここでは言えないんですが、私の勘が当たっていれば、すごく良く効くものは恐ろしい。その発疹を止めますと、今度、肺がゼイゼイして来ます。肺炎になりやすくなる。端息になる。アトピーを止めると喘息になるよね。皮膚の問題から、より深い喘息の問題に移行する。そうすると、気管支拡張剤とか去淡剤をとるわけだ。そうしてどうなるかというと、喘息が起きない代わりに、肺の粘液が抑し出せなくて、酸素を吸収できなくて窒息してしまうんだな。粘液で溺れてしまうわけです。あるいは、肺をきれいにする抗生物質をとっていく。すると出口がなくなるので今度、泌尿器系に来るわけですよ。膣炎だとか膀胱炎だとか腎盂炎だとか前立腺だとか、そういうことになる。それを止めますと、腸がやられて下痢をする。大腸炎になったり、腸がおかしくなる。最終的に血液がやられるんですよ。そこまで行くまでにあなた方、どれだけの薬をとった？　皮膚発疹の薬をとり、肺の薬をとり、泌尿器系の薬をとり、腸の薬をとり。血液まで行ったときに、毒血症という名前が付くわけですよ。でも、予防接種は一足飛びに毒血症に行くのです。薬による抑圧はホップ・ステップ・ジャンプで毒血症になる。それを頭に入れなければならない。

　じゃあ、どうして予防接種を受けていないうちの子にアレルギーがあるのかって言う人がいます。それは親から問題を受け継いでいるんですね。詳しいことは、トレバー・ガン氏の講義を特別に出版することが決まりましたので、それを読んでください。すばらしい本ですから（『海外ホメオパスによるホメオパシー講義録②トレバー・ガン予防接種は果たして有効か？』)。
　もう一度言いますが、抗生物質で腸内細菌のバランスが崩れます。そうすると腸から容易に異物が侵入しやすくなります。ですからハチミツを食べて腸から花粉が入ってしまった場合、花粉アレルギーというのを起こします。抗ヒスタミン剤で炎症を止めてしまうと、今度はそれらが大きな大きなアレルギーになっていくわけです。そうしたらもう花粉症じゃあないですよ。慢性鼻炎とか、喘息とか、もっとより深いところにどんどん進んでいくという構図がここにあります。ですからヒスタミンを出すというのは戦っている証拠です。皆さん、炎症を起こすというのはどういうことでしょうか？　例えば蜂に手を刺されました、そこがパーッと赤くなってはれて痛みました。赤くなってはれるというのはどういうことかというと、血液が患部に集中して、血管を膨張させて、赤血球や白血球を漏れ出させているんですよ。千島学説によれば、赤血球は白血球に変化しますから、こうして漏れ出た白血球が炎症部位で戦うわけです。そういうことをやっているんです。大事なことだ。はれなくてはいけないし、赤くならなくてはいけないし、痛まなければいけないんだ。痛むのは血液がいっぱいそこに集まって来ますので神経をペッタンコにしてしまうんですよ。神経がペッタンコになるから痛むわけです。赤くはれて痛んで、その構図を炎症と言います。この炎症を止めるように抗ヒスタミン剤をとりますと、こういう炎症を起こさないわけ。そうすると蜂の毒は、容易に体の中に入って行きます。炎症が起きる、血を出すということはありがたいね。熱が出るということはありがたいね！　皆さん自身、これが分からないと。
　でも薬がいけない、予防接種がいけないと言っても、皆さんが「瞬時に治せ」とか「症状は怖いものだ」というのが頭にある以上、それらは減らないんですよ。症状とは何でしたか？　不調のお知らせですね。あるいはバランスを取るための排毒ですね。症状の抑圧は病気を複雑にして、心身の奥深くへ抑し込んでしまうんですね。こういう考えをしっかりもっていないと、薬がだめとか予防接種がだめとか言う権利はない。そんな感じです。
　それから自然界でウイルスがアルミニウムや水銀と一緒になった姿はないんですね。これは人工的に作っているので、ＤＮＡ的には分からないんですよ。そうしますと、そういうものを押し出すというか、これに向かって「怪しいぞ」というふうに見張り番を立てるわけです、常に。これは悪人かな、いや、それほどの悪人ではないのかもしれない、という判断がつかず、ただ見張っている状態です。こういう状態が、＜抗体値がすごく、上がっているのに免疫ができてない＞ということです。あるいは、異物だと印は付けたんだけど、それを押し出すだけの力がない。既に体の内部に侵入してしまっていて、押し出すことができない。だから、その非自己を自己とする方向で、バランスを取らなくてはいけない。これは右の肩に荷物を背負わせてそれを降ろすことができず、やむをえず左の肩にも荷物を担いでバランスを取っているようなものです。こうして免疫力は低下していくわけだ。
　毒物とウイルスが一緒になったものに対して抗体が作られるけど、そういう得体の知れない混合物は腎臓、肝臓、関節、心臓の弁なんかに付着します。そうすると、そこの細胞が変な刺激を受けて細胞分裂するたびに少しずつ違ってくる。そうすると、そこに向かって「何かこれおかしいな」と思ってアタックし始めます。付着したところにアタックしますので、心臓弁膜症になったり、肝炎になったり、腎孟炎になったり、ネフローゼになったりする。自分が自分をアタックしている姿、自己免疫疾患と言いますけれども、その場合、一気に押し出せばいいのに、半分ぐらいしか押し出せないから、ずっとそこにアタックし続けることになる。押し出せないんです。なぜなら免疫力が低下しているし、自分の組織が変になってしまっているから、、そんなわけで、細胞が遺伝子組換えをしたような形になっているんですよ。免疫体は働くことができない。働いたとしてもパートで働く。自分の内側にあるものだけに目を凝らし、アタックするようになる。そうすることで外への防御がおろそかになるんですね。これが外側への免疫力の低下です。
　風邪のウイルスなんかに簡単に負けてしまうわけ。風邪をひいている方々が、予防接種を受けてはいけないという理由はどこにありますか？　お医者さんがそう言うんですよ。なぜならば、えらいことになるからだ。風邪をひいているときに予防注射を打つと、免疫はすべて血液中の異物に向かうんですよ。だって血液の中に毒物やウイルスが侵入するなんてことは、体にとって非常事態、一大事なんですから。外からのウイルスなんかに構っていられないわけです。その結果どうなるかというと、ウイルスがどんどん体の奥深く侵入し、たかだか風邪のウイルスで命を落としてしまったり、脊柱がおかしくなって一生寝たきりになったりするわけです。体の中と外で、いっぺんに両方に免疫力を向けることはできないんですね。こんなことになると、風邪は恐いとか言い出すんですけど、風邪のウイルスが恐いんじゃないんです。それだけ免疫カが低下することが恐いんです。そんなことは血液中に直接異物を注入したり、症状を抑圧し続けない限り起こらないことなんですよ。ここのところは、本当にしっかり分かったほうがいい。インフルエンザが怖いんじゃない、インフルエンザの時に症状を抑圧したり、強い薬で毒を体に入れることで免疫が低下するのが怖いんです。
　１９９４年に厚生省が＜努力義務（勧奨）＞に変えた背景には、予防接種をした後に風邪をひいた子たちが死んでしまったりとか、寝たきり状態になって麻痺した子供たちが多かったのですけれど、予防接種との関係が指摘されて、１９９０年代にはどんどん国が訴えられたことがあると思います。
　＜努力義務（勧奨）＞に変えることで、何かあっても、強制じゃない自分の判断で行ったことであるからとして済まそうとしているわけです。
　私たちが病気になるのは、菌やウイルスがはびこるという行程があります。まず、鼻。鼻水が出る。喉に落ちると扁桃腺がはれますね。アデノイドがはれます。それは何をしているかというと、それらの門番たちが戦っているんです。クイーンの衛兵連中が、門で戦ってクイーンの部屋に入れないようにしているんですよ。それが扁桃であり、アデノイドであり、胸腺であり、盲腸であるんですよ。こういう器官や臓器というのは嫌われます。なぜなら、いつもはれたり熱を出したり、厄介者と思われているからです。でもこれは不便なものじゃないんですよ。一生懸命戦っているのに、厄介者だと思って、切り取ろうとするわけです。しまいには胸腺もスプーンでポロッと取ったり、牌臓まで取っちゃうんだな。脾臓というのは一番大事な臓器です。血液を噌加させる、一番大事な臓器です。
　そういう門番の役目をしてくれる器官があるおかげで、１００％の菌が１０％ぐらいの力になる。１０％が入ってきても、体としては力がありますから押し切れるわけですよ。ところがその門番がいないと、炎症が起きない代わりに、スコンと体の中に菌が侵人してしまう。それで簡単に血液が濁ってしまうんですね。すぐに毒血症になって大病するわけです。
　予防接種が一番恐ろしいのは、病気が出てこないという姿、慢性疲労症候群です。これは一番悪いです。この人たちは熱すら出せないんだよ。ずっと微熱が続くんです。そして働けないんですよ、だるくて。私がインフルエンザの注射を打たなかったかと聞くと、毎年かかさず打っていると言うんだ。まあ４年も続けて打ってごらん。スコンと慢性疲労症候群になりますから。リピートして打たれるものが一番悪い。
　ＢＣＧというレメディーがあります。ＢＣＧの予防接種を希釈振とうしたものです。それを与えると、一様に発疹が出たり、耳だれが出たり熱が出たり。ツベルクリン反応で陽性にならない限り、ＢＣＧは打ち続けられるわけです。子供にとってリピートするものは何かといったらＢＣＧ、それから三種混合も３回ぐらいリピートしています。それを頭に入れることです。ＢＣＧというのは、唯一、二重盲検法でその有効性がテストされたものなんですね。それも大がかりなテストです。その結果は驚くべきことに、ＢＣＧの効果は０％、それだけではなく、結核にかかりやすくなるという副作用が明らかになったんですね。それでその後ＢＣＧがどうなったかというと、絶対に即座に中止すべきなのに、今も続いています。これは本当に不思議なことだ。どうしてこういうことになったのかという秘密をトレバー・ガン氏が緊急特別インタビューで明らかにしています。私がここでこれを言うとちょっと問題ですので、トレバー・ガン氏による講義録を読んでください。その中ですべてが明らかにされていますから。

　ホメオパシー的に言いますと、病気というものは、二つしかない。それは、急性か慢性なんですよ。それしかないんです。病気の名前を付けてくれというなら、慢性病と付けるわけにいきませんので、毒血症という名前になります。毒血症というのは字の通り、血液が毒に侵されたということです。急性病というのはどういうことかというと、はしかにかかるとか、風邪をひくとか、下痢をするだとか、高熱が出るだとか。これを急性病と言います。正常なバイタルフォースのバランスが崩れた状態です。急性症状は、バイタルフォースが強いから激しい症状となって表れる。だからこのときに必要なものは、症状を抑圧する薬ではなく、症状を押し出してくれる同種のレメディーなのです。急性症状は治ろうと一生懸命努力している姿です。それを分かってやらなければいけない。
　一方、慢性病は、バランスの崩れを取り込む形で適応した姿です。急性症状を抑圧すると、病気を取り込む形でバランスを取ろうとします。これをやっていると、どんどんバイタルフォースが複雑になって、どんどん病気が心の奥深く、細胞の奥深く侵入してしまうのです。この慢性病というものは、病名で見るとしたら、たった一つの名前＝毒血症しかないんです。それを今の医学は４００以上のカテゴリーを作り、４００以上の病気の名前で呼んでいるわけです。敗血症だの血友病だのエイズだの。いろいろなカテゴリーを作って、名前を付けているんです。だけどそれは、全部慢性病、血が濁って毒になった、その毒によって不調になるわけだ。血液というのは自我だから、血が濁るっていうのは、非自已を白己としている自分がいるんです。こだわりの自己ですね。予防接種は、心がさまざまな人生の苦しみによってこだわりを作るまえに、直接、こだわりを体の中に埋め込んでいるのです。分かる？　血液に異物を入れるということは、その異物がこだわりの心を作り出すんだよ。血液に直接水銀を入れたら、その人格は水銀のようになってしまう。赤血球が、細胞を作っている、というのは千島学説ですが、間違いないと思う。濁った血が細胞になり、私たちの体を作るのです。自分の思いが自分の体を作って行く。自分本来の生命を生きないなら、非自己を生きるなら、非自己の体が作られ、自分を攻撃するようになるのはしょうがない。毒血症の度合いが進んで行ったら、エイズや癌が生じます。あるいは、膠原病だとかリウマチだとか自己免疫疾患になってしまいます。
　私たちが大事にしなければならない臓器は多いのですが、その中でも肝臓は横綱です。汚いものを排毒する、解毒する、そういうものが肝臓です。この肝臓を皆さん、いじめている。要りもしない酒をバンバン飲んで、要りもしないビタミンＥだのＣだのをとっちゃって。これも毒です。自然からとることです。要りもしない健康食品をとったりとか。怒ってばっかりいるじゃないか、皆。肝臓が悪くならざるを得ないです。Ａ型肝炎、Ｂ型肝炎、Ｃ型肝炎とか言うが、そんな肝炎なんかないですよ。それは“酒”肝炎、“怒り”肝炎、“薬”肝炎と言い換えたらよい。分かる？　肝炎は、最終的にプリオンという病気になって行きます。プリオンというのは肝臓が解毒できなかった証拠の病気です。プリオンは肉を食べて、その中のヤコブソンディジーズというのがプリオンになった、なんて、本当じやないの。肝臓というのは、毒を出すときにはカプセルに入れてふたを閉める！　カプセルのふたを閉めてそれを排出するわけですよ。プリオンの方々というのは、カプセルに入れはするんですよ、肝臓も頑張ってね。そのふたが合わないんだな！　この状態がプリオンです。その毒がそこから漏れ出ている姿です。プリオンの方々というのは、いかに新薬、予防接種が多かったかということです。それから肝臓をきれいにするためには刺激物をとらないことだ。離だ、いつもキムチばかり食べているのは！　誰だいつも激辛ラー一メンを食べているのは！　コーヒーをガブガブ飲むのは誰だ！
　それが欲しいということは、生きていることがつまらないからだよ。ホメオパスになると、酒も煙草もなーんもいらないよ。甘いものも辛いものもあまりとらないようになる。人生はつまらない、あまりおもしろくない。尼みたいな感じだもの。ただ、本質が分かると、この単純な生活が一番すばらしいと思うようになります。そして夜９時になったら布団に入って。朝４時になったら庭をじっとみつめて。なんかばあさんの域だなと思いまして。とうとうそうなりましたね。
　話がずれちゃったけど、要するに肝炎というものは、肝臓の状態が悪いから肝炎になるのであって、ＡだのＢだのウイルスで肝炎になるのではない、肝臓の状態を悪くする生活や薬や予防接種で、それらのウイルスがはびこっただけなんですね。
　私もカンジダがあります。帝王切開を２回やっていますので。帝王切開している方々の、点滴から入る抗生物質は馬のようです。ですからおかげさまでカンジダがはびこりまして、ボタモチが大好きで、こればかりは止められません。ということはカンジダがまだ治まってないということですよね。もっともっとレメディーをとらなければいけないかなと思いますけれど。

　アメリカでＤＴＰ（ジフテリア、破傷風、百日咳）のうちの、百日咳だけの予防接種の害をドキュメンタリーでやったわけですよ。市民団体が怒って、もうやめようと。百日咳をやめる親が増えたんですね。そのあとで百日咳がまた流行したとうそが流れて、また百日咳が導入されてしまったわけですけれど。ＦＤＡの人が調査したら、なんのことはない、百日咳にかかっていた人は、ある州で５人、別の州で８人しかいなかった。そして分かったことは、これら全員が百日咳の予防接種を受けていたということ。本当は、流行していたわけです。だけどそれは予防接種による流行だったわけですよ。だけど、予防接種を受けると病気にならないと言われていたから、百日咳になっても違う病気だと思って報告されなかったわけです。予防接種を受けないと百日咳になると言って国民の恐怖心をあおっていたんですね。ポリオでもＢＣＧでもＤＴＰでもそうだけど、予防接種を受けて、予防しようと思ったその病気にかかるケースはほんと多いんですよね。予防するどころか、病気を無理矢理感染させているんじゃないかって思うときあります。しかも押し出せないから、悲惨なことになる。
　私たちがウイルスを押し出すときには不思議なことに、赤い発疹になるわけですよ。ヘルペスだって、帯状発疹だって、ブツブツとできるじゃないですか。ですから私たちにとって、先ほどの流れの、血液から腸、腸から泌尿器系、泌尿器系から肺、肺から皮膚湿疹、というところに上がっていく姿は治る方向性です。治る方向性ですので止めません。血液が濁っている方々が「もう痰が出て止まりません」と言いますが、「良かったね、排出です」とおっぽり出される。発疹が出て「よかったね」とおっぽり出すわけだ。これは治る方向性だからです。病気の流れというのを考えなければいけない。だから皆さん、病気を起こすもの、例えば病原菌がいけない、細菌がいけない、ウイルスがいけないなどと言いますけれど、それは細菌やウイルスに失礼だよ。土台がなければ、土壌がなければそういうものははびこれないんだから。その土壌を作っているのはあなただ。汚くしているのはあなただ。血を汚くしているのはあなただ。日々の生活を正さないことには、土壌はきれいにはならない。種は土がないと芽が出ないんだよ。土ってなんだ？　あなたの汚い土だ。そこに種を植える。その種がウイルスであり、バクテリアであるわけだ。だからバクテリアやウイルスやカビをだめ、だめと抗カビ剤、抗バクテリア剤、抗ウイルス剤をとったって何のこっちゃない、より土壌を腐らせる一方です。土壌を良くするためには生野菜も食べなくてはいけない。よく咀嚼して食べてくださいよ。咀嚼すれば冷たいものが温野菜に変わるんですよ。フルーツもとらなければいけない。太陽の光をバンバン浴びたフルーツをとってくださいよ。ビニールハウスでなるようなものをとってもしょうがない。そういうふうに土壌を良くしていかなければ。そしていい水を飲むことだ。

　何よりも大事なのはあなた方の考え方と、感じ方だ。この、考えていることと感じることを間違えていると、あなたを腐らせる。そして発酵させて毒にしてしまう。あなた方を回復させるには、あなた方自身の考えとか、感じることを変えなければいけないんだ。こんなに良くしているのに、あの人には下心があるに違いないとか、あの人はどうもこうやって親切にするけれど、町の議員になりたいからだよねとか、なんでもこう、複雑に考えようとする。シンプルになればいい。例えばキリストが「物を持たない者、単純な者は幸せかな」と言えるのはなぜか。天真爛漫でおられるからだ。天真爛漫でいないと神なんか降りてきませんからね。複雑に物事を考えてしまう。複雑に複雑にしてしまう。複雑に、何枚も何枚も面を付けてしまう。すごく面倒くさい。辛気くさいです。だってある日、この人にこう言って、あの人にこう言って、ある日どの人に何を言ったか分からなくなるよ。そういうことをやっているからこそ、体が腐っていくんですよ。
　日々の生活というのはすごく大事です。人をねたまない、憎まない。病気は一足飛びに治すものではないということを頭に入れておくこと。一足飛びに治るような副腎皮質ホルレモンなんか恐ろしい。それは一足飛びに症状が消えるからだ。先ほど、症状とは何だと言いましたか？　排泄口です。すごく大事なものだ。人間というのはレメディーがなくても、毒が入ったら解毒する力はある。レメディーを人れると、ホップ・ステップ・ジャンプで解毒することができるようになる。
　だからもし、あなた方に解毒力がないと思うのなら、それはあなた方に自分を信じる力が少ないということだ。特に出産なんかしようとするときに産めない。産めるからこそお乳も股も付いているんじゃないか！　産めないんだったら最初から付いてないよね。そういうふうに、いかにあなた方が悪い方向に啓蒙されて、「自分たちはだめなんだ」「自分たちにはそういう力がないんだ」というふうになってきたかということを頭に入れておかなければいけない。排泄はありがたい、発疹はありがたい、熱はありがたい、下痢はありがたい。吐くのはありがたい。分かる？　みんなありがたいんだ、解毒しているから。耳だれはありがたい。目が充血するのはありがたい。それを許してあげてくださいよ。体が発するメッセージを、いかにして聞くかだ。

　＜いかにして聞くか＞というのがあなた方のテーマだ。体は、いかにして自然になるかを教えてくれるからです。あなたの感情や心は、いかにしてずるくなるかを教えてくれる。いかにして人をけ落とすかというのは感情や心や前頭葉だ。体は正直です。疲れたよ、寝てちょうだい。今は講演中だけれど、寅子よ、うんちに行ってちょうだい、と言うんだよ。しょうがないから「ごめんね」と言って行くしかない。体がメッセージを出しているんだもの。

　・・・＜抜粋終了＞・・・

（注１）ホメオパシーでは，マヤズム（Miasm）という概念があります。病気の源と考えられていて，繰り返し出てくる症状，毎年同じ季節に出てくる症状（例：花粉症），適切なレメディを与えてもまた再発する症状などにはマヤズムがベースにあると言われています。マヤズムには，人類の病気の歴史にちなんで，疥癬（かいせん）マヤズム，淋病マヤズム，梅毒マヤズム，結核マヤズム，癌マヤズムという五大マヤズムがあります。

（注２）アロパシーとは、逆療法という意味で、「症状を抑制する」療法です。つまり現代医療に代表される療法はすべてアロパシーとなります。同種療法ホメオパシーは「症状を押し出す」療法ですので、逆療法アロパシーとは対極にあります。

（注３）レメディーとはホメオパシーで処方する療剤です。ホメオパシーの簡単な概念はここを参照して下さい。

ゲリーさんの体外離脱訓練法．．．２００６年１２月２日

　ゲリーさんによると今世で簡単に体脱するような人間は、前世においてヒマラヤやチベットの修行僧のように、精神世界の修行を積んできた人間が多いという。つまりそうした蓄積が、やはりものを言うらしい（私の学生時代の友人は、おそらくそんな前世があったのだろう。そういえば、そんな雰囲気の男だった）。
　では我々のように、前世でそういった修行をしてこなかった一般ピープルが体脱するには、どうしたらいいかである。
　ゲリーさんから伝授されたのは３つある。

　一つ目は呼吸法である。
　必ずメトロノームを使って正確に呼吸を行なう必要がある。私が買ったメトロノームは電子式で３千円ほどだった（ＳＥＩＫＯ製）。これを正確に１秒単位にセットする。そして４個間（４秒）で息を吸い、１６個間（１６秒）じっと我慢して息を止める。そして８個間（８秒）でゆっくり息を吐く。これを正確に繰り返す。メトロノームを使うのは、時間を正確にするためである。自分でカウントすると、時間が狂うからだ。特に息を１６秒間止めているのは、慣れるまではけっこうしんどい。メトロノームを使わないと、ついつい早くカウントしてしまうだろう。
　呼吸は口を使わず全部鼻で行なう。腹式呼吸を行なう。
　これを３０分ほど毎日行なう（ちなみに私は２０分）。
　この呼吸法は何千年も前から、ヒマラヤやチベットの修行僧が行なってきたものだという。最初は苦しいが、私はだいぶ慣れてきた。最近はパソコンを操作しながらやる始末である。この呼吸法をやることにより、体外離脱するエネルギーが高まるという。
　ついでに付け加えると、７個間（７秒）吸い１個間（１秒）止め、７個間（７秒）吐き１個間（１秒）止める呼吸法は、逆の効果があるという。４－１６－８は体外へ意識を誘う効果があり、７－１－７－１の呼吸法は身体や気のバランスがとれる効果があるそうだ。
　さらに付け加えると、達人になると４－１６－８の倍の８－３２－１６の呼吸法をするそうだ。だが３２秒間息を止めるなんて、常人に出来るわざとは私には思えない。

　２番目は、すでに紹介したアストラル・サウンドの音楽ＣＤである。これは人間の意識を変性状態に導くもので、この音楽を聴くと身体の外に出たいという気持ちになるという。ただし断っておきたいが、私は最初聞いたときは、実に気色悪い音楽で聞くのもしんどかった。およそ音楽とかメロディと呼べる代物ではない。しかしそれでも何度か聴いているうちに多少は慣れてきた。これを特にヘッドフォンで聴くと効果があるという。
　以前の記事で紹介したが、精神世界など信じない録音スタッフの（３０歳前後の）男性が、ＷＳ中に暇なのでこの音楽をヘッドフォンで聴きながら、呼吸法をやっていたら見事に体脱してしまったのである。気持ち悪い音楽だが、実際にその成果を目の当たりすると、納得せざるをえないものがある。

　３番目が食事法である。
　根菜類のエネルギーは体脱を妨げてしまうという。根菜類は本来は身体に良いのだが、体脱には不向きだという（ピーナッツもダメとのこと）。私の勝手な解釈だが、根菜類は地中に向かって成長していくもので、上に上昇する体脱とは逆のエネルギーを持つ感じがする。
　一度体脱してしまえば何を食べてもいいのだが、体脱する前は我慢である。私は外食なので、根菜類がなるべく入っていないメニューを注文するが、それでもどこかに必ず入っているものだ。特にサラダにはたいていニンジンの千切りが入っている。私は、細かく刻んであるニンジンや玉ねぎをせっせと皿の外に出すのが食事のときの習慣になってしまった。これから鍋の美味しい季節である。おでんの汁がたっぷり染みた大根が旨いんだけどなあ・・・。
　また甘いものも体脱には良くないそうだ。私は甘いものは食べないので関係ないが、甘いもの好きの女性はつらいだろうなあと思う。ゲリーさんは特に肉がダメとは言っていなかったが、ＷＳではカツ丼などのヘビーなものは避けた方がいいと言っていたので、肉はやはりあまりよくないのだと思う。
　酒やニコチン、カフェインなどは量を減らすようにする。これらは体脱するときに使うエーテルエネルギーに支障をきたすものだという。
　逆に水は１日２リットルを目安に飲む。ゲリーさんは常温の水が良いと言っていた。冷たかったり熱かったりすると、それを人間の平熱の温度にするのに体内のエネルギー使うからである。水でなくお茶やジュースでもかまわないとは思うが、やはり水以外の成分が体に入ると、消化するためにエネルギーを使うことになる。やはり常温の水がよいということだろう。
　食べ物以外にも着る物でも注意があった。できるだけ１００％綿製品でできたもので、生地に近い色がよいそうだ。皮製品は避けたほうがよいという。

　このように色々と注文が多い。

　念のために言っておくが、これらはあくまでも体脱するまでの話である。
　いったん体脱したら、根菜だろうが甘いものだろうが、皮製品を着て酒やコーヒーをがんがんやっていいそうだ。一度体脱することを身体が覚えてしまうと、後は簡単に体脱できるのだそうだ。私にとって辛いのは、根菜が食べれないことだ。ＷＳで知り合った方達と今でもメールのやり取りをさせていただいているが、「早く根菜が食べたいですね」などというフレーズをどうしても書いてしまう、今日この頃である。

　以上３点の方法を紹介させていただいた。

　印象的だったのは、やはり４－１６－８の呼吸法である。ヒマラヤやチベットの修行僧は、こんなことをやっていたんですねえ。
　そういえば、９月初旬の行なわれたドランヴァロ・メルキゼデクさんのＷＳでの話も印象的だった。マカバ瞑想もヒマラヤやチベットでも教えるというが、なんと修行僧となり数代の転生を経ないと教えてくれないというのだ！　苦節何十年という言い方もあるが、一生修行してもそこまで教えてくれないということがあるのだ。輪廻転生を繰り返し、ずーーーっと修行して初めて、その段階に行けるというのである。私はこの話に震撼としてしまった・・・（凄い話というか、凄い人々がいるものだ）。
　それを考えると、私のように過去世でさしたる修行もしていない人間が体外離脱しようなんて、修行僧が聞いたら「甘い！　３転生早い！」とか言われそうである。

ゲリーさんの体外離脱概論．．．２００６年１１月２６日

　人間は７つの身体で出来ているという。
　一番下が肉体で、多くの人がこれが人間のすべてだと思っている。その一つ上がエーテル体と呼ばれるもので、皮膚表面から５０ｃｍほど外に広がっているらしい。その上がアストラル体で、これは部屋に入りきれないほど大きなものだという。
　さらにその上にコーザル体、メンタル体、セレステアル体、キリスト体なるものがあるらしい。ゲリーさんによると人間とは（ほとんどの人は知らないが）、本当に広大な存在なのだという。そして意識がエーテル体に入れば、エーテル界の旅行ができ、アストラル体に入れば、アストラル界の旅行が出来る仕組みのようである。今回は体外離脱の話なので、体脱に関係したエーテル体とアストラル体の話がメインとなる。

　体外離脱とは、意識を保ったまま肉体の外に出ることである。夢を見ているときは、たしかに意識は肉体の外に出ているが、夢を見ているという自覚がない。自覚があるとそれは明晰夢と呼ばれる。
　ゲリーさんによると体外離脱には２種類あるという。
　一つはエーテル体に意識が乗って肉体から離れるもので、バイロケーションの体験となる。バイロケーションとは、意識が同時に２箇所にあることである。１つは当然ながらいつもの肉体にあり、もう一つは体脱した意識である。
　私は学生時代に自然に体外離脱できるようになった友人がいた。彼は私と話をしながら、外を自由に散歩することができた。そして外で見てきたものを私に逐一説明するのである。この友人の体験は、バイロケーションだと思う。これを使った能力がリモート・ビューイングとして知られている。１９８１年のイランの米国大使館での人質救出作戦のとき、事前に超能力者によるリモートビューイングによって各部屋の人質の居場所が調べられたという。突撃前に米特殊部隊がこうした情報を手にしたことにより、救出作戦の成功につながったと言われている。
　このバイロケーションは、意識がエーテル体に移り、それに乗って肉体から出る体験である。当然ながらその体験は、エーテル体の性質に強く影響される。ゲリーさんによるとエーテル体とは地球が生み出したもので、太陽のエネルギーに影響されるという。つまり自然の影響を受けるのである。重力の影響も受ける。それゆえ地上に縛られた体験となる（とはいえ空を飛ぶことも、地中に潜ることも可能である）。しかし移動するスピードは遅い。時間にも縛られていてるが、その進み方は地上と１：７ほどの比率で進むという。つまりエーテル体で体外離脱して感じる７時間は、我々の１時間相当ということになる。行ける範囲も地上に限定される。土星に行きたいと言っても、エーテル体に乗ったときは行けないのである。ただし地上なら、どこへでも行ける。ゲリーさんによると、ゲリーさんが体外離脱のＷＳを始めてから、エジプトのピラミッドやマチュピチュの遺跡が体脱した意識体で大混雑になったという（←軽いジョークだと思う）。通常世間で語られる体外離脱の体験は、このエーテル体での体験である。
　このエーテル体での体験でも、地上で生活する人間の姿だけでなく、（友人の体験から）色々な霊的存在も見えてくるようである。しかしアストラルの体験で見えるものに比べ、だいぶ制限されているようである。

　次にアストラル体に乗って体脱するケースを説明する。
　アストラル体は太陽の光そのもののピュアなエネルギーで出来ているという。アストラル体は時間や空間に縛られていない（とはいえ時間は存在し、地上との比率は今度は１：１００００にもなるという）。行きたい場所を頭に思い浮かべるだけで瞬時に移動することができる。もちろん土星はもちろん、宇宙空間でも何処へでも行ける。
　時間に縛られていないということは重要な意味を持つ。それは過去でも未来でも行けるということだからだ（でもゲリーさんは慣れるまでは、過去や未来に行かない方がいいという）。アストラル体に乗ると、音楽は聴くというより自分が音楽と同調するような感じになるらしい。また周囲の景色が１０倍鮮明に見えるという。それに様々なBeing（生命体、意識体と訳すべきか）が見えてくるという。我々は普通に生活をしているときは気付かないが、世の中には実に様々なBeingがいるらしい。
　その場合誰でも願うことだと思うが、私もまたそこで高次の存在と会ってみたいと思う。ゲリーさんによると、アバターと呼ばれる存在は甘い香りがするという。天使は焼きたてのクッキーのような香りがするらしい。キリストはバラの香りがし、釈尊はラベンダーの香りだという。釈尊に会うと、最高の自信と信頼感が出てくるというのである（ううっ、会ってみたい・・・）。
　ただしアストラル体での体外離脱は大きな欠点があるという。
　それはアストラル体での体験があまりにすばらしい至高体験ゆえに、地上の生活に戻りたくなくなるらしいのだ。これは冗談ではなく、非常に大事なポイントだと思う。ゲリーさんはＷＳで我々に強く戒めていたのだが、それは地上時間で２０日間以上体脱してはいけないということだ。それほど長期間、体から離れていると、本当に体に興味がなくなってしまうというのである。この記事を読んで体脱を試みられる方は、この点にぜひ留意してほしいと思う。

　次にゲリーさんの説く、人間と魂の関係について述べる。
　人間は肉体に２つの意識が乗った存在である。一つは肉体意識（ダイヤード）と呼ばれるもので、通常その家系の中から次の乗り物（次の世代の人間）を探す。受胎した瞬間に入る。というより受胎したときのエネルギーがダイヤードを呼ぶらしい。肉体意識は１つ前の転生の記憶を持っている。そして出生３ヶ月前ほどに入るのが、我々が魂と呼ぶ存在である。ゲリーさんはこれをトライヤードど呼んでいる。そしてこれが大事な点なのだが、魂は、宇宙創成と同時に造られた創造物で、誰も破壊することも傷つけることも出来ない存在だということだ。何故これが大切かというと、体脱に限らず精神世界の体験を妨げる大きな原因となっているのは恐怖だからである。私はこの事実を知ることはとても大事だと思う。自分という魂を傷つけることは、どんな存在であれ不可能だと知っていれば、異様な存在に出くわしたとしても恐怖の度合いが低くなるだろう。
　そして体脱するのは魂の方である。魂（トライヤード）が体脱して自分の肉体の方を見ると、肉体意識（ダイヤード）のオーラが見えるという。
　体外離脱に対し我々が素朴に抱く疑問（というか恐れ）は、体外離脱している間に、肉体が死んでしまうのではないかということだ。ゲリーさんはそれは不可能だという。魂は肉体に胸の胸腺（きょうせん）を通して入るという。その奥に魂と肉体のプラグのようなものがあって、それが魂と肉体を結びつけているのだという。死ぬときは、このプラグが抜けるのである。そして魂が肉体に入っていないと、このプラグを抜くことは出来ないのである。だから体脱している間に死ぬことは不可能というわけなのだ。
　もう一つ我々が持つ素朴な疑問は、体脱している間は、身体の方はどうなっているのかということだ。それは肉体として深い休息の状態にあるという。それゆえ体脱することによって、逆に体調が良くなることもあるらしい。体脱中の身体は、体脱直前の形のまま固まった状態になるらしい。例えば手を上げたままだと、体脱して魂が戻ってくるまで、手を上げたままの状態となる。
　ゲリーさんは大学時代は寮生活をしていたのだが、たびたび体脱していたという。ある時それを知っている同室の仲間がいたずらして、魂が抜け出したゲリーさんの身体を別に部屋に隠してしまったという。ではゲリーさんが帰ってきたとき、自分の身体がないと慌てたかというと、そんなことは全くない。体脱中に帰りたければ、自分の身体をイメージするだけで、帰れるのである。
　このように体脱している間は、身体は深い休息状態となる。それゆえいきなり魂が身体に入っても、直ぐに１００％フル回転で動き出すことはできない。しばらく慣らし運転の時間が必要となる。これが金縛りである。意識ははっきりしているのに、身体が動かないという状態である。だがしばらくすると動きだす。身体が魂に順応したからである。
　多くの人は、金縛りは悪い霊が乗っかっているような思い違いをしていると思う。夢を見ているときも、魂は体脱している。それゆえ魂が戻り意識が戻るタイミングによって、金縛りが起こることがあるのである。
　もう一つの大きな思い違いは、体外離脱は危険だというものだ。
　もちろん私も体外離脱が１００％絶対安全と主張する気はない。だが何度も書いてきたように人は誰も夢を見る。夢を見ているときは体外離脱しているのである。体外離脱する危険というのは、夢を見る危険と同程度ということができるだろう。

商品の時代．．．２００６年３月９日

　昨今、株価の値上がりでデイ・トレードに参加する個人投資家が非常に多くなっていると聞く。この前、久々に東京のＪＲ立川駅の駅ビルの中の本屋に行ったら、すっかり改装されていて、目立つ一画がすべて株関連のコーナーとなっていた。これを見ただけでも、今いかに株ブームかわかろうというものだ。
　その辺の様子を「日本国破産のシナリオ」（ラビ・バトラ著、あ・うん）から少し抜粋してみる。

・・・＜抜粋開始＞・・・

　日本の株式市場が湧いている。あたかもバブルの再来の如くに。０５年末から０６年の年明けにかえて、日経平均は１万６３００円に乗せてきた。
　１日の出来高４７億３５４２万株がバブル期を通じて過去最大なら、売買代金も過去最高の３兆７７３１億円だ。バブル期の１日平均のなんと４倍である。このため市場関係者は、「次は出来高５０億株だ。日経平均が来春には２万円になる！」と強気である。
　・・・（中略）・・・
　危うさの第１は、いまの相場を引っ張っている「ネット取引」のことである。そしてネット取引のほとんどが「デイ・トレード」であることだ。
　・・・（中略）・・・
　いずれにしてもこうしたデイ・トレードは、いまや国内市場の売買代金全体の４分の１を占めている。記録的な大商いの立役者だ。ネット専業大手の「イートレード証券」では、０５年３月末に５９万だった口座数が、９月末で７７万、１０月末で８２万口座と増加の一途をたどっている。主要５社で２０９万口座だ。

・・・＜抜粋終了＞・・・

　このように今、大変な株ブームのようで、これまで株取引をあまりやってこなかったような人々が、こぞって株式市場に流れてきているようだ。このＨＰの訪問者の中にも、そういう方は多いかもしれない。

　私も株に投資した経験を持つ者だが、こうした流れに逆行し、いまは株はすべて売り払い（事情があって少し買ったのだが「よろず屋寸話録」の「株の話」参照）、商品相場に軸足を移した。２００３年４月２８日に日経平均は７６０３円の歴史的な底をつけてから、今や１６０００円前後と、２倍を越える大幅な上昇を遂げた。私が不思議に思うのは、これほどの上昇を遂げた相場に、今から入っていく人が大勢いるということだ。私にはあまり賢い選択とは思えないのである。もちろん私もまだまだ日経平均の上昇余地はあると思っている。しかし、いかんせん率が悪すぎるというのが私の見方だ（とはいえ、株の世界に入らない方がよいと言っているのではない。デイ・トレードで生活されているプロのような人も知っている。でもそういう人はごく一部で、そんなに簡単に儲けられるような甘い世界ではないと思うのだ）。

　そこで株式のような市場（マーケット）に参加を考えておられる方々に情報提供をしたいと思う。

　それが商品相場だが、商品相場と聞いただけで拒否反応を示す人が大部分だと思う。世の中には、「儲かりますよ」という甘い誘いにのって、３０万～５０万の金を商品先物相場に注ぎ込み、あっという間にすってしまったという話がごろごろしているようだ。私も経験あるのだが、どこから私の電話番号を探してきたのか、突然知らない業者から電話が掛かってきて、商品先物に投資しませんかと言ってくるのだ。そういう業者が何件もいて、そのあまりのしつこさにうんざりしてしまった。何度断わっても電話を掛けてくるので、最後は頭にきて、「私の電話番号を勝手に入手したのは、個人情報保護法に触れる可能性があるので、警察に通報しますよ」と言ったら、ピタリと掛けてこなくなった。効果てきめんだ。悩まれてる訪問者の方々は、ぜひ試して下さい（私の場合は、脅しでなく本当に警察に通報するつもりだったのだが）。
　このように商品相場のディーラーが、本物のやくざ顔負けの悪質さで、一般の人々を食いものにしてきた経緯がある。それゆえ人々は、“商品”とか“先物（さきもの）”と聞いただけで、危険とかろくでもないというイメージを抱くのだと思う。しかし当然ながら我々の生活に商品は欠かせないものだ。相場が嫌いといっても、車に入れるガソリン価格や、冬場の灯油の値段は商品相場で決まる。また相場が嫌いでも、小麦や大豆のような食生活に欠かせないものも商品相場で値段が決まり、最終的には、消費者がその値段を払うことになる。また先物は危険というイメージが一般化しているが、（私の見解では）先物は包丁のようなものだと思う。ある人は、包丁を使って、人を刺すかもしれない。しかしある人は、包丁を使って、野菜を切ったり、肉や魚を調理して食事を作るかもしれない。使い方によって、凶器にもなったり、大変役に立つものになったりする。一般の人々は、先物の凶器の部分しか体験がないので、悪いイメージしか湧かなくなってしまったのだと思う。
　農作物は年によって、取れ高が激変することがある。ある年は凶作となって、例年の半分しか収穫できなかったとする。先物取引があれば、その農作物の値段は例年の２～３倍のですむかもしれない。しかし先物取引がなければ２０～３０倍となって、消費者は生活の危機に直面するかもしれない。また大豊作となってしまい、値段が１０分の１となるところを先物取引で、値段が半分に押さえられるかもしれない。このように先物取引には、価格の急激な変動を押さえる効果がある。また生産者は、不作が予想されるなら、先物を売ってヘッジすることが出来る。このようにうまく使えば、生産者を保護する機能もあるのである。

　話は脱線するが、本格的な先物取引を始めたのは、世界に先駆けて日本だと言われている。１７３０年に江戸幕府が、大阪堂島米相場会所に対し米の先物取引を許可したのが、商品先物取引の始まりだそうだ。意外や意外というところだろうか。

　さらに脱線するが、実は私は商品相場には数年前から注目していた。これから商品の時代になるという持論を持っていたのである。神秘家であるゲリー・ボーネルさんの個人セッションで、この私の思いをぶつけてみた。

「これから商品の時代になると私は思うのですが、どうでしょうか？」

　すると、

「全く同感です」

　と言われただけでなく、どんな商品がいいか、聞いてもいないのに次々と教えてくれた（すでに書いたが、原油は１バーレル、７２～７３ドルで天井を打つという話はここで聞いたものである）。

　私がここで商品の記事を書くのは、単に金儲けという話だけでなく、こうしたマーケット（市場）の世界とは関係ない人々に災難が襲うのでないかという危惧があるからだ。それがインフレだ。そろそろデフレ基調が終り、インフレの足音が近づいている。日銀の量的緩和が今話題になっているが、大きな分岐点に来ていると言ってよいと思う。
　これまではインフレに一番強いのは土地だった。だがこれからのインフレには土地（株も含めて）は、ヘッジにはならないと思うのだ。戦後の高度経済成長期のように、当時のインフレ率を越す勢いで日本の土地の値段が上がっていくとは到底思えないのである。むしろ二極分化で、インフレになっても地方の土地は値下がりを続けるかもしれない。また過度のインフレは株価の上昇を押さえる効果がある。インフレも高度経済成長期のように、経済発展を伴ったものなら問題ない。しかしこれから日本を襲うと思われるインフレは、経済の発展を伴わずに物の値段が上がっていくようになると思える。そうなると一番被害を受けるのは、年金生活者だ。一般の給与生活者なら、インフレに応じて、ある程度給与は上がっていくだろう。しかし年金は、額が固定で上がることはない。政府の財源が増えないので、年金の実質的な目減りを政府が肩代わりすることは出来ないと思われる。そういう方々の生活が脅かされないように、情報提供出来ないかと考えているのである。

　もし商品相場の過去のチャートを見ことが出来る方は、過去数年のチャートを見てほしい。原油だけでなく、総じて急速な上昇をしているのがわかる。すでに商品の高騰は始まっている。多くの日本人は株の上昇に目を奪われていて、商品に注目している人はほとんどいないと思う。急激な上昇をした商品相場だが、私はまだまだ序章の段階だとみている。

　とはいえ、私は訪問者の方々に商品の先物取引を勧めているわけではない。先物は扱い方が難しく、かなり勉強しないと使いこなせないと思う。経験があって余程自信のある方でない限り、お勧めできない代物だ。やはり、現物が基本だと思う。金（キン）のような現物で、インフレへのヘッジを行うというのが私のお勧めだ。そしていったん現物を買ったら、タンスの奥にでもしまって、いっさい日々の値動きを見ないことだ。日々の値動きで、上がった、下がったと一喜一憂するなんて、時間の無駄だし精神衛生上よくない。数年間、買ったことさえ忘れて、世の中がインフレ、インフレと騒がしくなったら、「どれどれ、どのくらい上がったかのう、イッヒッヒ」とほくそ笑みながら値段を確かめるのが良いと思う。

　参考情報として、ジム・ロジャース氏の講演の要約を紹介したい。
　これは経済ジャーナリストの浅井隆氏から送られてきた情報記事だが、２００６年１月１０日の経団国連会館で行われたジム・ロジャース氏の講演を元に作成されたものである。大変によくまとめられていて、参考になると思う。

・・・＜ジム・ロジャース氏講演要旨＞・・・

※２００６年１月１０日、経団国連会館においてのジム・ロジャース氏の講演をもとに作成しました。

補足説明＝ジム・ロジャース(６３歳)、奥さんと２歳の娘さん。
１９６９年にジョージ・ソロス氏と二人で「クオンタム・ファンド」を立ち上げ、１０年間で４０００％という驚異的なパフォーマンスをあげた。その後引退し、コロンビア大学で教鞭をとるかたわら、商品指数を創設し、商品での運用を実行。

１８世紀はフランスの時代だった。
１９世紀はイギリスの時代だった。
２０世紀はアメリカの時代だった。
２１世紀は中国のものとなる。

　中国を好むと好まざるとを問わず、資本主義経済が続くという前提であるなら、中国が世界の中心になるのは明白です。現在は共産主義下の資本主義経済だが、すでに究極の資本主義経済の様相を呈しつつあります。１３億人を抱える経済が年率９％強で成長を続けているのです。２０年後の中国は世界最大の経済を擁し、膨大な量のモノを消費します。今後、何らかのショックで中国株式が下落する局面があれば、それは投資のビッグチャンスです。
　まず、私から皆さんに最高のアドバイスを差し上げます。それは、子供達、お孫さん達に「中国語」を学ばせなさい、ということです。私の娘にも中国人の乳母をつけ、北京語を習わせています（管理人注：ジム・ロジャースが愛娘につけた乳母は、英語がしゃべれず北京語しか話せません。わざとそういう人を探してきたそうです。ロジャース氏は、娘は英語より先に北京語を話すようになるだろうとご満悦でした）。

　私はＮＹに住むアメリカ人ですが、米国の将来には悲観的です。株価もほぼ天井圏、通過はドル安が続くでしょう。なぜなら米国は１９８７年に債務国に転落したのち、今や世界最大の債務国となり、その額は８兆ドル(約９２０兆円)を超え、１５ヶ月ごとに１兆ドルずつ増加しているという事実です。
　米国政府は残念なことに米ドルの価値が下落することを望んでおります。ドル安は企業競争力を短期的には増すことができますから。でも中・長期的に通貨が売られる国は没落します。政治家はどこの国もだいたい近視眼的政策ばかり採用する傾向があります。

　さて、ドル安は世界経済にどんな影響をもたらすのでしょうか？
　私は２歳の娘に米国以外の銀行に口座を設け、商品指数連動のファンドを買わせました。
　１９８０年代、９０年代は株式や債券の時代でした。現在、株価は全世界的に強気相場で堅調ですが、もうすぐそのブームは終わり、ダウントレンドに入ると思います。
　具体的には欧州株は下落へ、米国株は良くて横ばい、それでもどうしても株式を買いたいというなら日本・アジアでしょう。ただし、調整下落は覚悟すべきです。なぜならあらゆる分析指標は割高を示していますから。
　債券は、頭から消し去ったほうがよろしいでしょう。もし、債券を持っているなら売ったほうがいいでしょう。全世界的に金利は２００３年に大底を打ち、上昇サイクルに入ったのですから。

　これからは明白に「商品の時代」です。「商品」と聞いて“先物”、“危険”、と感じる人は少し勉強したほうがいいでしょう。皆さんの日常生活の全てが商品相場と密接にリンクしていることを知るべきです。商品相場を理解できない投資家に株式や債券のことは真に理解できないし、それらで勝ち続けることは不可能でしょう。私は個別商品の運用を薦めるつもりはありません。トヨタの車を買うように、娘の資産運用も商品指数ファンドを通しての長期運用です。そう、５年、１０年というサイクルのね。歴史的に商品のパフオーマンスは株式よりも３００％、アウトパフォームしてきました。また、商品は株式や債券との相関はほとんどありません。商品の上昇トレンド期間は平均で１５～１８年で、長い時で２３年でした。

　私が２０００年以降、商品を薦めてきた理由は簡単です。
　私は頭がそんなに良くありません。ただ、調査をちゃんとしただけです。価格は「需給バランス」によって決定されます。商品の生産能力は過去２５年間以上、更新されていません。供給能カが下がっているのです。鉱山や油田はいずれ枯渇します。代替地はそんなに簡単に発見できないし、発見してから生産するまでも何年もかかります。かつて石油輸出国だったインドネシア、マレーシア、中国は輸入国となり、英国も５年内に輸入国となります。風力発電を含め、その他の代替エネルギーコストを調査しても、石油に代わるものは現在ありません。こういった事実を積み上げていくと価格はまだまだ上がるといえましょう。さらに私の調査ではＯＰＥＣ最大の産油国であるサウジの埋蔵量はサウジ政府が発表している希望的観測よりもはるかに低く、その結果、将来的には石油価格は現在の６０ドル前後から１５０ドル前後へ上昇するものと予想します。
　価格が上昇すると需要が減退し、その結果、価格は下落するという人がいます。しかし１９８０年、オイル価格は急上昇し、景気は世界的に減退しましたが、石油への需要は旺盛で、伸びない供給量の結果、価格は高止まりしました。価格は需給が決めるものです。

　今後、株式相場は下落し、商品相場は上昇するでしょう。
　いかなる「強気相場」も調整・修正はあり、最終的には終わります。「商品の時代」は今後１０年前後は続くでしょう。
　日本人の多くは、日本の将来に悲観的と聞きます。最大の理由は公的債務が１０００兆円以上あるからです。そして少子化が始まったこと、増税気運の台頭、有能な政治家がいない、といった理由です。しかし日本は最大の債権国です。対外債務の問題は国内債務とはケタ違いです。為替は相対価値で動きます。日本の政治家は米国の政治家よりもレベルは上と思います。したがってドル円相場は、円高を予想します。

　株と商品を運用面から比較した場合、商品のほうが単純でパフォーマンスが高いということです。例えば、天然ガスの価格は３倍に変化しましたが、それを扱うエンロンという会社は倒産しました。個別株式を分析することはとても大変です。

　商品はほとんど米ドル建てです。円高の場合、商品相場が上昇しても円高で相殺されるのではという議論がありますが、私は円高の率よりも商品相場の上昇率は高いと思います。

　今後伸びる国の順番は、中国、インド、ブラジル、ロシアでしょう。

※参考文献:『商品の時代』日本経済新聞社

・・・＜終了＞・・・

私はアセンションするか？．．．２００６年２月２２日

　私がアセンションなる言葉を知ったのは、３年ほど前のことで、それほど昔ではない。
　それまで本屋の精神世界のコーナーに、アセンションという題名のついた本が積まれているのを見かけたことはあって、なんとなく気にはなっていた。だが、意味は知らなかったし、それほど重要なこととは思っていなかったのだった。
　それゆえアセンションの内容を初めてゲリー・ボーネルさんの本で読んだときには、驚いてしまった。世の中には、自分の想像を超えた驚くべき出来事が起こるらしいと感じはしたが、正直なところ俄かには信じ難いというところだった。読んでみると人類全部がアセンションするわけではないらしいし、自分にはあまり関係なさそうな気もしたので、最初は他人事という感覚だった。
　それでも私はアセンションに関する本をポツポツ読み始めたのだった。読んでいくうちに、ますますアセンションのことがわからないという感覚がつのるのである。そもそも４次元とか５次元の世界と言われたって、実感が湧くはずがない。日本人の書いたアセンションに関する記述も実にステロタイプなもので、４次元とか５次元という言葉が並んでいるだけで、その世界がどのようなものかという具体的な説明はほとんどなかった。しかしこれも考えてみれば当たり前で、著者ですら行ったこともない世界だから、説明しろ言われても無理なはずである。

　さらにこんなとんでもないことが本当に起こるのかという問いが常にあった。興味は大いに湧いたが、どうしても半信半疑だったのである。
　そんな具合だからゲリーさんの個人セッションを受けたときも、時間があったら私がアセンションするかどうか聞いてみようというノリだった。だがゲリーさんから返ってきた言葉に、私は驚くことになった。

「あなたは、８次元か９次元にアセンションします」

　ええっ！、である。この内容は「よろず屋瓦版」の２００３年１２月２３日付けの記事「アセンション（２）」ですでに書いたので、繰り返しになるが再度書くことにする。
　読んだ本によるとアセンションとは３次元に住む我々の世界から４次元（５次元という人もいる）に次元上昇するという話のはずであった。なんで８次元から９次元なのだろう。第一８か９か、どっちかにしてくれ、である。４次元の世界すらわからないのに、８、９次元なんて想像も出来ないではないか。私の次の質問は当然ながら、「８，９次元というのは、どんな世界ですか？」である。ゲリーさんは、「リアルな世界です」と言う。
　この答えにも混乱した。今の３次元の世界に住んでいる我々は、今の世界を充分過ぎるほどリアルに感じているはずである。リアルと言われてもなあ、と困惑している私の顔を見てゲリーさんは、説明を続けた。我々はほとんどの情報を目から得ていて、表面の情報しか得ていない。８，９次元では、周りの物の本質が瞬間的に分かる世界だと言うのである。

「あなたには、この部屋に来ているスピリット（魂）が見えないでしょう」

　と言われて、霊能力がない私には見えないのは当然だと思ったが、ゲリーさんが言いたいことは、物質だけでなくスピリットの存在を含めてあらゆることが認識できる世界ということのようだ。

　とはいえこのゲリーさんの説明も、わかったようなわからないような複雑な気分だった。だがアセンションの本を読むと、アセンションとはサナギが蝶になるように脱皮して、全く別の世界に行くような類の話が書いてある。ほとんどの本がアセンションすることは素晴らしいことだという論調である（最近私は、そうとも言えないという考えをしているのだが）。それゆえアセンションしないと言われるよりも、すると言われる方が良い気分なのは確かだった。
　だがどうしても自分がアセンションするという話には違和感があった。なぜか所詮他人事という感覚がついてまわるのである。

　ゲリーさんの個人セッションを受けた１年くらい経ったころに、蔵本枝里子さんのオーラ・リーディングを受けた（詳しい内容は「よろず屋瓦版　２００４～」「蔵本さんのリーディング」参照）。そのときアセンションに関する質問を一言もしなかったのだが、リーディングの最後に意味深なことを言われたのだった。
「あなたは、これからの人生で選択するときがきます」
　何を選択するのかとは言ってくれないのである。だが私はこのときにピンとした。これはアセンションするかしないかの選択ではないかと直感で感じたのだ。まず結婚するかしないかとか、職業のように一般的な人生の選択でないことは確かだった。第一そういう話題なら、はっきり何の選択が言ってくれるはずだ。唐突に蔵本さんの口から出て来たこの言葉は、これまで一言の話題もなかったことからアセンションのことを言っているのでないかと私は感じたのである。

　さて次に昨年末のゲリーさんのＷＳに参加したときのことだ。
　ゲリーさんの誘導瞑想で意識を「人生の書」（自分の転生の情報があるとされる意識領域）に行ったときのことである。ゲリーさんが、自分の次の転生を聞いてみてくださいと言ったのだ。
　私が聞いてみると、少々小太りの中年の女性で、ニコニコ笑っている姿が見えた。人の良さそうな丸い顔に、あばたが無数にあった。空が澄みわたった青空で、私のイメージからすると、スイスの高原ような雰囲気の場所だ。私は当惑した。あれぇ？・・・、私はアセンションするんじゃなかったのかなあ、である。アセンションするのなら、こんな映像が見えるはずがないではないか。

　その答えは、ＷＳの翌日に予約を入れていたゲリーさんの個人セッションで得ることが出来た。個人セッションで、私はさっそく私はアセンションするかどうか聞いてみた。すると、

「しません」

　ときた。ああ、やっぱりである。さっそくＷＳで見た私の未来生と思われる女性の話をしようとしたら、こんなことを言うのだ。

「（アセンションを）しないというより、あなたの場合は、みずから望んで地上での転生を続けるようです」

　おおっ！、である。これですべてが繋がった。アセンションに対する私の違和感も、蔵本さんの意味深な言葉も、これで説明がつく。
　一つだけ疑問があるとすれば、最初のゲリーさんのセッションで私はアセンションすると言われたのに、次はしないと言われたことだろう。だが私なりの解釈をすれば、アカシックの情報は、その時点での未来の可能性を言っているだけなのだ。それゆえ最初は、私はアセンション出来るものならしたいという気持ちが強く、今はその気持ちがだいぶなくなったということだろう。そして実際そうなのだ。今私は、アセンションが本に書いてあるように素晴らしいもので、アセンションしない人を落伍者のようなイメージで扱うのは間違っていると思っている。確かにアセンションすることは素晴らしい体験なのだろう。しかし今の我々が生きているこの３次元の世界もまた素晴らしい体験を与えるくれるところのはずだ。これは私なりの精神世界における世界観があって言っていることだが、その内容はいずれ機会があったら書いてみたいと思う（一つ言っておくと、私は魂の唯一の目的が、意識の進化であるという説は本質を突いていないと考えている）。

　今回のアセンション騒動で、一つだけ得られた貴重な情報がある。それはアセンションするしないは自分が決められるということだ。多くの本は、アセンションすることが選ばれた者の特権のような書き方をしていて、アセンション出来るのにしないなんて想定もしていないことのように見える。少なくとも私の記憶では、そんな記述を見ていない。でもアセンションは全人類が出来ることではないらしいので、その選択肢があるというのは楽しみなことである（参考までに言っておくと、マカバ瞑想のドランヴァロ氏は全人類がすべてアセンションする可能性もあるという意見のようだ）。

　こんなことを言いつつも、私はアセンションに対しては、いまだ興味を失ってはいない。
　これまでアセンションに関して、私が多少なりとも分かった気になった本を紹介したい。

「ハトホルの書」（トム・ケニオン　＆　ヴァージニア・エッセン著、ナチュラル・スピリット）

　さらに「フラワー・オブ・ライフ（第２巻）」（ドランヴァロ・メルキゼデク著）にさらにアセンションに関する詳細な記述が載っている。「フラワー・オブ・ライフ」は実に分厚い本で、さらに２冊もあるので、精神世界に興味のある方でも読んでいない方も多いと思われる。そこでその記述をここに転載したいと思う。私が知る範囲では今現在、アセンションに関する一番詳しい説明だと思う。かなり量は多いが、その部分をすべて転載することにする。転載する量としては多すぎるので、もしかしたらナチュラル・スピリット社から文句が来るかもしれない。そのときは削除しますので、必要と思われた方は今のうちに、ご自分で保存して下さい。

・・・＜「フラワー・オブ・ライフ（第２巻）」より転載開始＞・・・

大いなる変化

　世界中の多くの予言者や先住民族が、地球と人類に「大いなる変化」が訪れることを予見しています。その変化とは、究極的・本質的にはキリスト意識すなわち融合意識（一体意識）への変容による、惑星全体の新たな存在レベルへの次元シフト（移行）だと私たちは見ています。いよいよ終わりも近づいた本章では、この「大いなる変化」そのものに焦点を定め、そこからわかることを見ていきましょう。この変化にともなう次元シフトの本質を知り、変化のなかでバランスをとるために今地上で活用できる智恵を見出していきたいと思います。次元シフトの本質を理解することは、私たちの霊的成長を加速させ、残されたこの美しい惑星での時間を最大級に有効に活用することに通じます。
　次元シフトというのは、惑星などの天体が今の次元から別の次元へと移行することです。私たちの場合は３次元から４次元への移行です。地球全体とそこに存在全員がこの別次元への転換を体験するのです。アメリカ先住民族の人々は、人間は「清めの日」に先立って変化を迎え、４番目の世界から５番目の世界へ移ると信じています。数字が違うのは、彼らが「虚空」を１つの世界と見なし、それを勘定に入れているからで、彼らのいう４番目の世界とメルキゼデクの３次元は同じものです。
　あなたが選択すれば、次の次元レベル、次の世界への変容というものの本質を理解できるでしょう。おそらくきわめて急速な変容になるでしょうが、その本質をよく見て、私たちが乗り越えねばならないさまざまは変化をあらかじめ把握しておくことができるのです。それはこの世界の出来事をおおい隠しているベールをはいで、なぜそれらが起こったのかを明らかにすると同時に、この変容を通過しようとしている私たちの思考とハートを澄みわたらせるでしょう。

次元シフトの概要

　この銀河にある惑星は普通、まず地球の磁場が弱体化して不安定になります。そして惑星の文明は衰退しはじめ、最終的な段階に突入します。最終段階は通常２年以内ですが、最低でも３カ月は続きます。この段階で文明の崩壊が始まり、生存するだけで相当な危険がつきまとうようになります。文明を維持してきたシステムはすべて解体し、混沌が支配するでしょう。この頃にはほとんどの宗教がモルモン教のように、その到来に備えます。この時期、私たちは実際にはまだ４次元へのシフトを果たす前の、３次元の地球にいます。
そしていよいよ次元シフトが始まる５，６時間前、新たな段階に入ります。これはとても奇妙な時間帯で、４次元が３次元のなかに漏れ出してくるのです。知っておくと、きっと役に立つでしょう。
　実際にシフトが始まれば、もはや疑いようもありません。人々が意識の外に見る色や形に、特有の変化が現われるのです。その時点から後は、すでに３次元を去っています。この時にはたいてい惑星の地軸が変わりますが、文字通り新しい時空間にいる私たちには、すでに知るよしもありません。次元シフトがどんなふうに起こるかは、常にほかの可能性も存在していますが、これが標準的なコースと言えるでしょう。
　私たちは「虚空」を通過して地球の４次元へ入ります。私たちの生命は劇的に変わります。アセンションも、復活も、最後の死も、すべてみなこの段階に入る前に終えています。新世界への誕生が始まるのです。
　さて、これから述べるのは宇宙における一般的な次元シフトのシナリオですが、地球は例外的なケースです。まずは標準的なシフトの経過を、地球に起こることとしてお話ししますが、実際の私たちのシフトはほぼ確実にこれとは違ってきそうです。歴史のゆくえは、私の話とはまったく別の方向に変わるかもしれません。その決め手は私たちが地球種族として互いに抱く愛です。あとで、必ずとは言い切れませんが、どうやら可能性の高そうな別の理論を提示します。

最初の兆し

　次元シフトの最初の兆候は、地球の磁場の急速な弱体化です。科学では、それがイエス・キリストの出現した時代つまり２０００年前から弱まり続けていることがわかっています。ここ５００年の間に、地球の磁場は劇的に減衰してしまいました。次元シフトの時が近づくと地球の磁場は狂い出しますが、それがすでに始まっているのです。世界各地の空港で、自動計器用の航空地図において北を示す磁針方位修正システムの変更を余儀なくされました。ここ３０年間、磁場にはきわめて特異な変化が確認されています。渡り鳥は通常の地域に向かいません。烏たちは渡りの帰巣ルートに磁力線を使いますが、その磁力線が劇的に変わってしまったのです。クジラやイルカが陸地に打ち上げられるという事件も同じ原因と考えられます。彼らも磁力線を使って回遊しているからです。これまで常に海岸線に沿って走っていた磁力線の多くが、今では内陸に移動しています。そのためそれらを伝って遊泳していた海洋哺乳類は、陸地に衝突したり浜に打ち上げられたりしてしまうのです。最終的に地球の磁場はたぶん急激に崩壊し、ゼロにまで落ち込むでしょう。これは地球史では何度もあったことなのです。
　地球の磁場の崩壊が起きれば、いつかのシナリオがあり得ます。磁場が反転して北極と南極が入れ替わるか、あるいはいったんゼロになってから、まったく別の場所が地軸となって再び同じ極の柞対的配置に戻るかもしれません。地球の磁場の動き方はいろいろありますが、みなさんのアセンションにはあまり関係ありません。私たちはすでにその次元レベルの地球にはいないのですから、この変更を直接体験することはないのです。
　そのほかに、もっと微細なエネルギー変動もあるでしょう。たとえばシューマン周波数（地球の基本的共振周波数）は次元シフトの前に変化しますが、一番大きいのは地磁気の変化です。アメリカ政府はこのシューマン周波数に変化が生じつつあることを、あらゆる手段を講じて否定しているので、この件について述べるのはやめておきます。もしあなたが本当に真実を知りたいと思うなら、ドイツとロシアの研究をあたってみるといいでしょう。両国ともこの問題についてはアメリカ政府の立場とは真っ向から対立する情報を有しています。グレッグ・ブレイデンの研究も、さらに卓越した率直なものです。
　なぜ地球の磁場が重要かというと、それがゼロになり、そのまま２週間ほど続けば、人間の思考に作用を及ぼすからです。ロシアの研究によれば、宇宙空間への有人飛行の初期、宇宙飛行士たちは地球の磁場から２週間以上ほぼ完全に離れていた結果、文字通り正気を失ってしまったそうです。これはアトランティス沈没時の人類の転落のあとに起こったのとまったく同じ現象で、人々は記憶を失い、正気を失ったのです。地球の磁気作用は、まるでカセット・テープのように私たちの記憶をまるごと保持してくれているらしく、人間の感情体とも結びついているようなのです。このためロシアは、宇宙飛行士が宇宙空間でも体の周囲に正常な地球の磁場を保てるような小型装置を開発し、ベルトに装着させています。ＮＡＳＡにしても必ず同じような対策をしているはずです。
　地球の磁場が私たちの感情に影響を及ぼすなんて、あやしい話だと思うかもしれません。でも、満月の夜に何が起こっているか考えてみてください。満月は地球の磁場にほんのわずかな変化を起こすだけですが、それでも影響は顕著です。世界中どんな大都市でも警察記録を調べてみると、満月とその前後を入れた計３日間の殺人、レイプ、その他の犯罪件数はそれ以外の日より多いのです。ですから地球の磁場がゼロになったとすれぱ、比較にならないほど大きな問題になります。世界株式市場の相場は人の感情に基づいて変動していますから、地球の磁場の大々的な変動が２週間以上も続けば、世界がどんな大混乱に陥るか想像できるでしょう。

シフトが起きる前

シフト前の段階はたいてい３ヵ月間から２年間くらい続きます。多くは地磁気が人々を狂気に駆り立てることが引き金となり、世界の杜会制度に破綻をまねくのです。株は大暴落し、政府は機能しなくなります。戒厳令が布かれますが、軍隊も同じ擾乱の渦中にあるため何の効力もありません。続いて食糧不足や物資不足が起こり、打つ手はないでしょう。そのうえ大半の人々が恐怖で被害妄想に陥り、みずから命を断とうとします。地球上のどこにも安全な場所はなくなるでしょう。
　しかしながら、霊的な宇宙の同胞たちからの莫大な援助と、私たち自信が達成した劇的な意識の変容のおかげで、人類はこの激烈な時期を通らないか、もし通ったとしてもきわめて瞬時ですむという素晴らしいチャンスもあります。実際、次に述べる５，６時間の出来事を除いて何一つ前兆がなかったとしても、私は驚かないでしょう。
　たとえぱ物理的にこの時に備えるために、地下に穴を掘って２年分の食糧や物資を蓄えたとしましょう。しかしその地下豪に隠れていても、いざ次元シフトが始まれぱ、再びそこから出てくることはありません。シフトは私たちを地球の意識の新次元に送り込むのですから、私たちの日常世界であった３次元の場所は存在しなくなります。ひとたび次元シフトが始まれぱ３次元世界は過ぎ去ってしまうため、穴の中に食糧や物資をため込んで、すべてが終わったら穴から這い出してきて普段の生活に戻るなどということはあり得ないのです。
　アメリカではたくさんの人々が、Ｙ２Ｋの問題に備えて同じような行動をとりました。それが悪いというのではありませんが、何ら救いにはならないことは理解しておく必要があります。より高次元レベルにおいては、物理的な準備は役に立たないのです。うまくいくかどうかは、その人のスピリチュアルな気づきと、大部分はその人の人格にかかっています。そう、人格です。これについては追って説明しましょう。

シフト直前の５，６時間

　この段階は人間から見ると奇妙な時間です。私が地球に到着して最初に生まれ落ちたのはアメリカ先住民族のタオス・プエブロ族としてだったのですが、そこでは、この時がきたら集落の家に入ってカーテンを閉め、外を見ないようにして祈りなさいと言われていました。外を見ることは恐怖を招くだけで、一番してはいけないというのです。
　この段階では摩詞不思議な現象が起こります。２つの次元が重なりはじめるのです。あなたが部屋で座っていると、突然どこからともなく何かが出現します。あなたの頭では説明がつきません。それは4次元の物体なので、あなたの解釈できる現実には当てはまらないのです。そして見たこともない色が見えます。とびぬけて明るく輝いた色で、みずから光源を持っているようです。反射光で見えるのでなく、それ自体が発光して見えるのです。その形もあなたの頭では説明できないもので、見たこともない不可解な物体でしょう。でも大丈夫、これは自然な現象なのです。
　私が強く忠告しておきたいのは、それらの物体には決して触れないようにするということです。もし触れたら、加速されてあっという間に４次元に引き込まれてしまうからです。そんなに速く移るのはできるだけ避けたほうが無難で望ましいのです。でも、もしもそれが避けられなかったら、それはそれで神の意志です。

人工的合成物と、ルシファーの現実の想念型

　ほかにも、ほぼ確実に起きる現象があります。それは私たちが棲んでいる、ルシファーによって創造された現実の性質に関してです。「始原の現実」では、ありとあらゆるものがお互いに神聖な秩序を保つようにできています。ところがルシファーの現実においては、テクノロジーによってさまざまな人工的合成物が作り出されていました。そのようにもともと自然界に見出すことのできない物質は、４次元へくぐり出ることができず、それらが作られた元の要素に還元されてしまうのです。新しい次元に合成物質を送り込むことも不可能ではありませんが、どこも損傷しないようにするには特別なエネルギー・フィールドが必要になります。
　そうした合成物質は、ものによって安定性がまちまちです。たとえぱガラスは単に砂を溶解しただけですが、現代のプラスチックのように原料から相当かけ離れているものもあり、そうするとずっと不安定になります。つまり合成物質のなかには、その安定性によって例の５，６時間のあいだにより早く溶融・分解するものがあるということです。自動車は、プラスチックその他の非常に不安定な物質から出来ていますから、確実に使い物にならなくなります。家屋も、おそらく多くの不安定な物質から造られているためにほぼ全壊か、よくても一部損壊でしょう。現代の住宅の大半はこの段階には危うくなります。
　タオス・プエブロ族はこうした時期が到来することも、そのとき何が起きるかも知っていて、集落内での新建材の使用をずいぶん昔から法で禁じています。集落から離れたところでは避暑住宅に人工的な建材を使うことはありますが、「清めの日」がやって来たら、集落内にある昔ながらの家に戻ることを知っているのです。集落内にもガラス窓はありますが、もともとただの開口部だったので、もしガラスがなくなったとしても大した問題ではありません。それ以外は泥、藁、砂、石、木しか使われていないため、彼らは私たちのような問題は経験しないでしょう。
　したがって、この時期には自然のなかにいるのが一番なのですが、そうできない場合にはそれも神の意志です。私はこれについてあまり心配していません。私がみなさんにこのことをお伝えする目的は、次元シフトが始まったとき、それに気づけるためです。
　これについてもう少し説明しましょう。合成物というのは本当に、ルシファーの実験によって生まれた思考にすぎないのです。合成物は「始原の現実」には存在しません。それらが単に思考にすぎないというのはわかりにくいでしょうから、むしろ「想念型」といったほうがいいかもしれません。想念型はヒンズー教でメンタル界と呼ぶ高い次元から来ており、いくつかの次元をゆっくりと濾過されて、ここ３次元まで降りてきます。人間のやり方では、何かしら物を思いつくと、それイメージし、どうすべきか考えます。そして何らかの方法でそれを作り出し、地上に物として顕在化させます。これは個人でも集団でも同じです。その人（たち）は、物を創造したとしても地上世界に保持しているわけではなく、地球を包む３次元人類のグリッドの適所に保持されているのです。そのグリッドはこの意識レベルにある人全員の意識で出来ており、グリッド内のふさわしい場所にそれが「合意された現実」として保持されるので、その物を作り出した人が亡くなった後も物は残るのです。しかしながら、もし物を保持しているそのグリッドが崩壊してしまえば、物はそれが作り出される前の素材に戻り、跡形もなくなります。実は、次元シフトの前か最中にはこのグリッドも崩壊してしまうのです。
　すでに地球の磁場の崩壊によって正気を失いはじめていた人々が、ルシファーの現実の崩壊にともない物体が消滅し解体するのを見れば、事態はなおのこと悪化に拍車がかかるでしょう。せめてもの朗報はそれが６時間以内でおさまるということです。
　エドガー・ケイシーや霊能力者たちによれば、過去の地球にはきわめて高度に発達した文明が数多く存在したにもかかわらず、そうした文明はほとんど痕跡さえ残していません。その理由は、今話したことが原因なのです。それらの文明にあった合成物は、１万３０００年前の最後の次元シフトや、もっと昔の次元シフトをくぐり抜けることができませんでした。神は、次元シフトのたびに「始原の現実」の環境を大掃除するのです。高度に進化したＥＴ文明が地球にやって来て、何万年も残るような建造物（たとえばピラミッド)を造ろうと考えれば、決してステンレス・スチールのような洗練された金属は用いないでしょう。地球から採れる天然物質でしかもきわめて堅固で耐久性にすぐれた素材を使うはずです。そのようなピラミッドなら、どの惑星も体験することになる自然な次元変容を経ても後世に残ると知っているからです。これは石器時代の限界などではなく、ひとえにすぐれた知恵の所産というべきなのです。さらに言えば、それらの進化したＥＴ文明は、自分たちのどんな痕跡も残さないように細心の注意を払っていることがわかります。彼らは不干渉という銀河の法を侵さないために、みずからの体は持って帰るか、気化させています。

惑星の次元シフト

　この地球上に生きている人なら誰でもみな、すでに次元シフトを体験しています。ここ地球にやって来るにはそうしなけれぱならなかったからです。それが宇宙の事実です。どこからやって来たとしても、よほど近くから来たのでないかぎり、地球にたどり着くには「虚空」を通過しなけれぱならず、そのためには次元を変わらなくてはなりませんでした。あなたは赤ん坊として地球に誕生した日、次元シフトを体験しました。ある世界から別の世界へと移行したのです。それを憶えていないのは、単に人間の記憶力の問題にすぎません。
　誕生時や別次元での体験を憶えていないということは、私たち自身に途方もない制約を加えます。その1つは、莫大な距離という現実を乗り越えられないことです。この現実では距離はあまりにも大きく立ちはだかり、超えることができません。私たちは太陽系の外へも出られずにいるのです。現時点の意識状態では、人類はみずからの住処に縛り付けられています。
　違うと思いますか？　今の時空間の認識では、宇宙船で遠く離れた宇宙へ旅することは不可能です。地球の科学はとっくにそうした結論に達しています。もちろん、私たちが決してこの太陽系から出られないというのは、胸がつぶれるような見解です。一番近くの星（４光年離れたアルファ・ケンタウリ)に行くのでさえ、今日の宇宙科学技術では約１億１５００万年もかかります。人はそんなに長生きできないし、しかも一番近い星でこうなのです。もっと遠くの宇宙へ行くなんて、逆立ちしても無理な話です。それを可能にするためには、私たちの時空間の解釈を変えなければなりません。すでに述べたように、問題は私たちが時間と空間しか認識しておらず、次元の真実をほとんど見失ってしまったことです。すべては完壁であるがゆえに、まさに必要となった今、私たちはそれを思い出しつつあるのです。まず最初は夢の中で思い出します。それから『スター・トレック』『コンタクト』『スフィア』のような映画や、次元を探求するさまざまな概念に触れて思い出すのです。神が私たちと共にあるのですから、必ず思い出すことになっているのです。
　というわけで、やってみましょう。ここでは次元シフトにおいて普通どうなるのかを細かく説明します。これは私の実体験によるものですが、宇宙は常に実験的であるため、実際にあなたが体験することは若干異なるかもしれません。物語として聞きたいという人もいるでしょうが、私としては、ストレートに伝えるほうがふさわしいと思います。

惑星の次元シフト体験

　ここでお話しすることは銀河の教科書にのっているような、ごく一般的なシナリオにすぎません。生命は流動的であり、細かい点はいろいろ異なる可能性はありますが、標準的なパターンがわかっていれば、違っていても想像がつくでしよう。
　この新たな千年紀の始まりにおいて今度の次元シフトが近づくにつれ、アセンションしたマスターたちは激烈な現象はほとんど起きないだろうと感じています。人類が長い進化の道のりを歩んできたからです。私たちは新しい人類意識を誕生させるという大仕事を成し遂げてきたのです！　ですから今みなさんに言いたいのは、リラックスして心配しないようにということです。この変化を楽しんでください。あなたは生命の完壁さを目撃して、ずっと返りたいと思っていた小さな赤ちゃんに回帰することもできるのです。あなたは充分面倒みてもらえるし、物事は純粋な愛によって導かれているということを知ってほしいのです。このエネルギーの波はあなたよりはるかに大きいのですから、生命にすべてを委ね、あるがままに任せてください。
　おそらく私たちは、２年ほど続く可能性があった混乱の時期をすでに３カ月に変えています。いまやたぶんシフト前の期間はきわめて短く、ほとんど壊滅も伴わないだろうと考えられています。アセンションしたマスターたちは、５，６時間のシフトを除けば前兆は皆無か、あってもごくわずかだと予測しています。むしろ、あなたはある朝目覚めたら、日暮れまでには真新しい世界で赤ん坊になっている自分に気づくかもしれません。

シフト直前の６時間

　それではシフト直前の６時間から話を始めましょう。あなたは爽やかに澄みわたった朝を最高の気分で迎えました。起き上がってみるととても身が軽く、どことなく妙な感じがします。あなたはお風呂に入ることにします。浴槽の水が溜まるのを見ていたら、ふと背後に何かいるような気がします。振り向くと壁ぎわの床から１メートルほどのところに、明るく光る奇妙な色の物体が浮かんでいます。これは何だろうと考えているうちに、その１メートルほど横に、もう少し小さい物体がどこからともなく現われました。２つの物体は浴室の中をふわりふわりと漂っています。
　あなたはびっくり仰天し、あわてて寝室に駆け戻ると、そこにも同じような想像を絶する不思議な物体が部屋中にあふれていました。自分の神経がいかれてしまったのか、それとも脳腫瘍で視覚障害を起こしたのかと思いますが、どちらでもありません。突然、床がひび割れ、家全体がきしみ出します。表に走り出て自然のなかに行ってみると、そこではすべて正常に見えますが、しかしあたりはその不思議な物体でいっぱいです。
　あなたはそこに腰を下ろして動かないことにします。そして自分のマカバを思い出し、意識的な呼吸を開始します。力を抜いて体内のプラーナの流れに身をまかせます。大いなるマカバの回転が温かく安全にあなたを包み込んでいきます。あなたは中心に戻り、待ちます。起きようとしていることは神の恩恵だからです。本当にどこへも行かなくていいのです。それは想像しうる最高に素晴らしい乗り心地です。太古のものでありながら、まっさらなのです。美しくすてきな感じがします。いつもの地球の現実にいた時には感じたこともない、生き生きした感覚です。呼吸するたびに胸が躍ります。
　草原を見渡すと、赤い色に輝く霧が一面に立ちこめてきました。そしてみるみるあなたもすっぽり包まれてしまいます。その赤い霧はみずから光を発しているようでした。たしかに霧なのですが、これまで見たどんな霧とも違います。いまやまわりじゅうが赤い霧に満ちていて、あなたが呼吸すると、霧も一緒に入ってきます。
　すると体におかしな感覚があがってきました。それほど悪い感じではないのですが、違和感があります。気がつくと、赤い霧はだんだんとオレンジ色に変わっていきました。ほどなく今度はオレンジ色から黄色になります。そして黄色があっという間に緑から青へ、それから紫、スミレ色、さらに紫外線の色へと変化します。するとあなたの意識の内側で純白の強い閃光がはじけました。あなたはこの白い光に包まれるだけでなく、もはや自分自身が白い光であるような感じです。あなたにとって、ほかにはもう何も存在していません。
　この感覚は長いあいだ続きます。ゆっくりと、非常にゆっくりと、白い光は透明な光に変化していき、少しずつ目の前の風景がはっきりしていきます。そこに見えるものは、木も、雲も、動物も、家も、人々も、すべてみなメタリックで純金製のようです。自分自身の体は、金のように見えることもあれぱ、そうでないこともあります。
　その金色のメタリックな現実は次第にぼんやりかすみ、だんだん透き通っていきます。まるですべてが金色のガラスで出来ているかのようです。壁の向こうを歩いている人々の姿も見えます。

虚空－－３日間の暗闇

　やがて、金色のメタリックな現実はかすれて消えていきます。金色の輝きは鈍くなって徐々に光を失い、ついに世界全体が漆黒の闇に沈みました。暗黒があなたを呑み込み、それまでのあなたの世界は永劫に消えてなくなったのです。今はもう何も見えず、自分の体すら見えません。あなたは安定しているのですが、同時に浮かんでいるようでもあります。あなたの慣れ親しんだ世界はもうありません。ここで恐れてはいけません。恐れるものなど、そこには何もないのです。これはまったく自然なことです。あなたは３次元と４次元のはざまの「虚空」に入ったのです。あらゆるすべてはこの「虚空」からやって来て、必ずまたそこへ戻らなければなりません。あなたは世界と世界のはざまの戸口に踏み込んだのです。そこは音もなく、光もありません。知っているどんな感覚も完全に遮断されています。そこではただ待つのみです。そして神とのつながりに感謝を感じているしかありません。この時点ではおそらく夢を見ますが、それもいいでしょう。夢を見なければ、実に長い長い時間が過ぎていくように感じます。でも実際はわずか３日間ほどです。
　簡単にまとめると、この期間は２日と４分の１日（６時間）（かつて知られているなかで最短の期間)から、約４日（かつて体験されたなかで最長の期間）のあいだ続くようです。一般的には３日から３日半のあいだです。この「日」とはもちろん地球時間で、経験的なものであり、実在のものではありません。なぜなら私たちの知っている時間は本来存在していないからです。あなたはここで、マヤ文明その他の宗教や覚者が告げていた「時間の終わり」に到達したのです。

新たな誕生

　次にはかなり衝撃的な体験が待っています。無の暗闇を３日ほど漂った後、あなたのある存在レベルでは千年もの歳月が過ぎたように感じられるかもしれません。そしてまったく予期していなかったとき、瞬時にあなたの世界全体が明るい白い光と共に炸裂します。まぶしくて何も見えなくなります。それは今まで見たこともない、もっとも明るい光のため、目が順応してこの新しい光の密度を処理できるようになるまでには長い時間を要するでしよう。
　それは間違いなく、まったく新しい体験になります。あなたはまさしく新しい現実のなかに赤ん坊として生み落とされたのです。小さな赤ちゃんです。ちょうど地球に誕生した時と同じく、真っ暗なところからまぶしい明るい場所に出てきたのです。あなたはそのとき目も見えず、何がなんだか全然わからない状態でした。今度の体験も多くの面でよく似ています。おめでとう！　あなたは今、きらきらと光輝く新世界に誕生したのです。
　この高密度の光に馴染んでいくにはしぱらく時間がかかるでしょうが、次第にこれまで見たこともない、まるで知らなかった色が見えるようになっていきます。何もかも、すべての空間構成や現実の体験がそっくりまるごと奇異に感じられる世界で、移行直前に少しだけ見た浮遊物体を除いては未知のものぱかりです。
　事実、これは第二の誕生と言えます。地球に誕生した時も、最初は小さかったのにだんだん成長して大人になりました。私たちは普段、大人になったところで成長が終わると考えています。ところが人間の大人の体が、次の世界では赤ん坊になるのです。これは実際に体験してみるまではピンとこないでしょう。あなたはこの世界とまったく同じように、新しい世界でも発育しはじめ、成人するまで背が伸びていきます。新しい４次元世界の大人は、この３次元世界に比べて驚くほど背が高く、成人男性の身長は約４．３～４．８メートル、成人女性は約３～３．７メートルです。
　あなたの体は、３次元の地球と同じように固体状に感じられますが、より密度は希薄になります。実際もしあなたが３次元の地球に戻ったとしても、その姿は誰にも見えないでしょう。あなたはまだ原子構造を保持していますが、原子のほとんどはすでにエネルギーに転換されています。あなたはおびただしいエネルギー存在になり、ほとんど物質存在を脱しているのです。３次元の固い壁も通り抜けることができるでしょう。しかし、そこでのあなたはあくまでも固体です。この新しい誕生は、今知っているような構造と肉体をもつ最後の人生になるでしょう。４次元の後、すぐに体験することになる５次元世界では、生命は形態を持ちません。形のない、意識だけの存在で体をもたず、いたるところに遍在することになるのです。時間は４次元では非常に異なったものになります。ここ地球での数分間が、４次元では何時間かになります。ですからおよそ２年くらいに感じる間に成人してしまいます。しかしこの３次元の地上世界と同様に、体の成長だけが人生ではありません。知識や存在には段階がありますから、最初に４次元に入ったばかりの頃は、これから先どうなるのか想像もつかないでしょう。それは地球に生まれたばかりの赤ちゃんに宇宙物理学が理解できないようなものです。

思考と生存

　さて、あなたは新しい世界で赤ん坊です。けれども決して無力ではありません。あなたは力強いスピリットで、自分の思考によって全現実をコントロールできるのです。あなたが思ったことは何でも即座にその通りになります！　ところが最初は、たいていこの関連性に気づきません。ほとんどの人は思考と現実の２つが結びつくのに数日を要し、そしてこの数日間というのがきわめて重要なのです。あなたがもしもそこを理解していないと、この新しい世界で生き延びていくことは難しいでしょう。
　なんと生まれてわずか数分で、早くも人生最初の大きな試練が始まってしまうのです。４次元への窓が開けば誰でもそこを通過することはできるのですが、しかし一般的にいって、すべての人がそのまま４次元に留まれるわけではありません。
　私たちはこの段階で３種類の人々がいることを発見しました。１つ目は、準備ができていて難なく通過する人々です。その人たちはこの人生までに転生を通じて準備が整っているのです。一方、準備のできていない人々もおり、あまりにも大きな恐怖にとりつかれているために「虚空」を通って３次元を去ることができず、すぐさま地上に戻ってしまいます。最後の３つ目は、４次元へと抜けることはできたものの、実際にそこでの体験をしていく準備がまだできていない人々です。
　つまり４次元に移行する準備はできているのに、そこに留まるための準備が不充分なのです。イエスはたとえ話の最後にそういう人たちに触れ、「招かれる人は多いが、選ばれる人は少ない」（訳注・新約聖書「マタイによる福音書」２２章１４節より）と言っています。
　イエスのたとえ話には麦を栽培をする農夫の話もあります。使用人たちが、麦畑に雑草がたくさん生い茂っているがどうすべきかとたずねます。すると農夫は答えて、雑草も麦と一緒に育てて、収穫時にまとめて刈り取り、それから麦と雑草を分ければよいと言います。雑草は伸びる前に取り除くのが普通ですが、その農夫が一言ったことは違いました。イエスはここで、準備ができている人とできていない人という、２種類の人々について言及していたのです。
　準備ができていないとは、恐れや憎しみなどを全部持ってきてしまうという意味です。そういう人がこのきわめて奇想天外な世界にいる自分自身を見出したとき、その恐怖や怒りが現実化します。何であれ自分の思ったことが形をとるということを知りませんから、自分の恐れを現実化させてしまうのです。
　本人には何がどうなってしまったのか理解できないため、最初はたいてい自分に認識できる、慣れ親しんだ旧世界のイメージを再びっくり出してしまいます。起こっていることの辻棲を合わせるためにそうするのです。それも意識的にではなく、生存本能からの反応です。まず、古いイメージと感情パターンを再生します。そこはあまりにも想像を絶する世界なので、持っている恐怖が全部湧き上がります。「一体ぜんたい、何がどうなったんだ。気がふれてしまった、狂ってる！」とうに亡くなっている人たちが見えます。過ぎ去った昔の情景や、子供時代の場面が見えるかもしれません。何もかも支離減裂です。頭はどうにかして理屈にかなった筋道をつけようとします。
　幻覚を見ているのだろうと考えると、それがますます恐怖を煽ります。そして世俗的な考えは言います。誰かのせいで私はこんな目に遭わされている、だから自分の身を守らねぱならないと。銃が必要だ、と自我は考えます。思考が即座に現実化しますから、地面に目をやると、そこにはちゃんと手ごろな照準器つきライフルが落ちています。そこでライフルを拾い上げ、「弾薬が要るな」と考えます。ふと左を見ると大きな弾薬箱がありました。ライフルに弾薬を装填し、自分を殺そうとしている悪人たちはどこにいるのだとあたりを見回します。さあ、そこに現われるのは何でしょう？　もちろん完全武装した悪人たちです。
　ついに最悪の恐怖が現実化しました。銃撃戦の始まりです。どっちを向いても自分を殺そうと狙っている敵ばかりです。そしてとうとう最大の恐怖が現実化し、撃ち抜かれて命を落とすのです。
　そうすると、そのような人々を高次の世界から連れ去り、もと来た世界に戻すという、ある種のシナリオが稼動します。これがイエスの言う「剣をとる者はみな、剣で滅びる」（訳注・「マタイによる福音書」２６章５２節より）という言葉の意味です。イエスはまたこうも言っています「柔和な人たちは、さいわいである。彼らは地を受けつぐであろう」（訳注・同５章５節より）。これはあなたが新しい世界に、愛、調和、平和、そして神と自分自身への信頼というごくシンプルな思いだけを持ち込んでいれば、あなたにとってはまさしくそういう世界が展開することを意味しています。あなたは調和のとれた美しい世界を具現化するのです。あなたが「柔和」であれぱ、その考えと感情と行為によって高次の世界に留まることができ、生き続けていくことになります。
　もちろん、これは単に始まりにすぎません。新しい世界に生まれ、そこに留まれたというだけです。そこから先はさまざまな可能性があります。しかし誰でも必ずこの現実の探求を始めてほどなく、ある時点で、自分の考えることが何でもそのまま現実になっているのだと悟ります。
　そのとき、人はしぱしば自分の体を見て「そうか！」と思いっきます。自分の思考によって、自分の体をいっもそうなりたいと思っていたような完壁な肉体にしようとするのです。悪かったところを治したり、欠けていた腕や脚を元通りにしたりするでしょう。当然のことです。それは子供に玩具が与えられたようなものです。往々にしてこの段階ではまだ自我が多少はたらくので、容姿をとびきり美形にしたり背を高くしたりするかもしれません。しかし肉体を完壁にする作業にも、じきに飽きてきます。そしてさらなる新しい世界の探求に乗り出すのです。
　ほぼ確実に起きることがあります。あるとき突然、あなたの周辺に大きな光が漂っていることに気がつくでしょう。それらは母と父と呼ばれる光です。そうです。あなたには４次元にも両親がいるのです。ただしこれがその最後の機会で、その次の高次元世界になると、もはや両親の存在はなくなります。
　あなたが到達した４次元の領域では、ここ地球で経験してきたような家族の問題はありません。両親はたぶんあなたが地上で夢見ていたようなやり方で愛してくれるでしょう。あなたを真に愛し、完壁に面倒をみてくれます。あなたがすでにそこで生き延びているなら、悪いことが起こらないようにしてくれます。ですからまったく何の心配もいりません。完全に自分を明け渡し、両親の愛に導かれることを受け入れれば、これは並はずれて楽しい時期です。あなたは人生という大きなゲームで成功を収めたことに気づくでしょう。
　あなたがこれまで体験してきたような苦痛や受難はすべて終わり、新しく美しい神聖なレベルの人生が浮上するのです。人生の目的と意味がいまや意識的に甦りはじめます。あなたは古くて新しい別の存在のあり方を経験しはじめ、それがあなたのものになります。それは本当はずっとあなたのものだったのに、すっかり諦めていたのです。そして今、あらゆる生命のなかに神が現われるという、覚醒した意識に戻ります。あなたの輝く光の体に息が吸い込まれるたび、神が顕現するのです。

シフトヘの準備－－日常世界の秘密

　では、私たちはここ３次元の地上にいる間に、高次元世界での体験にそなえて何をすればいいのでしょうか。
　それは断じて食糧の備蓄や地下に穴を掘るといったことではありません。そういう行動が悪いとは言いませんが、物理的な準備にはおのずと限界があります。天界や高次の世界では、あなたが自分を創造するのです。本当はこの世界においてもそれが真実なのですが、たいていの人は知りません。４次元以上の世界では、それがもっと顕著に現われます。
　自分自身で自分をつくり出すのですから、自分の使命がいたるところすべての生命と調和していなくてはなりません。それがとても大事なことになります。あらゆる自分の思考、感情、行動が、みずからの生きる世界をつくり上げることを私たちは理解するようになるでしょう。したがって地上での平凡な日常生活こそ、次の世界に直接持っていける学びを毎瞬もたらしてくれる学び舎だと見なすことができるのです。疑いなくエジプトをはじめとする多くの古代文明では、死をそのような畏敬の念で見ていました。死は、それがどのように訪れるとしても、「虚空」に至る暗闇の入り口であり、高次の生命世界の輝かしい光へとつながっているのです。もしそれをマスターすれば、いたるところすべての生命とじかに意識が通うようになるのです－－それは永遠の命です。
　だとすると地上での学びにはどんな意味があるのでしょう。真実を言えぱ、あらゆる生命の「根源」は、創造された人間一人ひとりの目の中にあります。ゆえにこの地上においても、あらゆる瞬間に偉大な知性と叡智と愛が一人ひとりの中に存在しているのです。それがわかれぱ、あなたの思考、感情、行為がカギであることがはっきりします。あなたは何をすべきか正確に知っています。端的に言えば、あなたの人格を完成させるということです。あなたという人格のなかに光るダイヤモンドが、アセンションを生き抜く道具となります。
　仏陀、聖母マリア、老子、マホメット、イエス、アブラハム、クリシュナ、ババジ、マザー・テレサ、それに永遠の光である８０００人の大いなるマスターたちは、学び舎の教師であり、人生の英雄です。そうした英雄たちは、あなたがどのように人格をみがき上げていけるかを実例として示してくれています。彼らはみな隣人を愛することを第一にしていました。このことはあなたが創造する世界に秩序をもたらし、永遠の命を授けてくれるのです。おわかりでしょうか。
　メルキゼデク的移行においては、スターゲートという地点を通過して１つの存在領域から別の存在領域へ移ろうとするとき、それを可能にする唯一の方法は、きわめて具体的な感情パターンや思考パターンを感じたり考えたりすることなのです。普通は５つか６つのパターンを組み合わせます(１３章の注５参照)。私がこの次元に入るのに用いたパターンは、「愛、真実、美、信頼、調和、平和」でした。そのほかにもたくさんあります。これらのパターンは、守護者のもとを通過するための暗号あるいは鍵のようなものなのです。それぞれの世界の守護者たちは、あなたがそこで生きる準備ができていると感じれば通してくれるし、そうでなければもと来た世界へ返すでしょう。それが彼らの仕事であり、また、あなた自身が設定したことでもあるのです。
　あなたがその場に腰を据え、「愛、真実、美、信頼、調和、平和」のパターンを唱え続けることができれぱ、心配はいりません。それは女性的パターン（図１８－１＜管理人注：図は省略＞）です。別のパターンもあります。男性的パターン（図１８－２＜管理人注：図は省略＞）は、「思いやり、謙虚、叡智、統合、愛、真実」です。スターゲートのパターンには必ず愛と真実が合まれます。
　男性的パターンでは、思いやりと謙虚のあるところには必ず叡智が伴います。それが男性的要素です。そして愛と真実があるところには必ず統合があり、それが女性的要素です。一方、女性的パターンでは組み合わせが違い、愛と真実のあるところには必ず美が伴うというのが男性的要素です。そして信頼と調和があるところには必ず平和が存在するというのが女性的要素です。
　こうしたスターゲート・パターン、すなわち思考と感情の状態は、高次の世界に入る際にあなたが持ち込めるもっとも重要な財産となります。それらは高次へ進むたびにだんだん重要度が増していきます。このプロセスはどこに行き着くのでしょうか。
　４次元に達して自分の状況がよくわかり、物事をコントロールできるようになってくると、おかしなことが生じます。古代エジプトの遺跡の天井に描かれていた、メタモルフォーゼの卵の絵を思い出してください（図１０－３４参照＜管理人注：図は省略＞）。次の世界に入るのに９０度方向転換した古代エジプト人の頭上には、赤味がかったオレンジ色の楕円が描かれていました。あなたもそれと同じく、変容のプロセスを通るのです。媒のように、あなたの体も似て非なる、まったく独自の何かに急速に変貌していきます。
　ファラオという言葉には「なろうとしているもの」という意味があります。一番最初にファラオの名を冠された王はイクナートンでした。イクナートンにはネフェルティティという愛らしい王妃がいました。もしあなた自身がなろうとしているものを知りたければ、彼らを見てください。彼らの種族はシリウスからやって来て人類の父となり、私たちにはその遺伝子が受け継がれているのです。私たちは、時機がくればシリウス人の種族になります。それは４次元の種族です。その時になれば、あなたも「もちろん、憶えていたよ」と言うでしょう。あなたの体の変化はごく自然に進行するので、それについて考えもしないはずです。
　次の世界で成長が始まれぱ、その生活がごく普通で当たり前に思えるでしょう。あなたが踏み入るのは、４次元でもっとも高い３つの倍音域、すなわち１０番目、１１番目、１２番目のどれかです。これら３つのうち、１つまたは複数の世界において、あなたは５次元に移行するための知識や叡智を身につけます。それは直接神へと帰還する旅のはじまりで、真実が明らかになるにしたがい、さらにずっと変容し続けていくのです。
　私たちの上には宇宙の眼があり、宇宙の偉大な魂たちがすぐ近くで見守っていてくれます。私たちは生命の新しい可能性をもたらす、神の子供なのです。あなたが生きて存在してくれることに、私は心の底から深く感謝しています。

比類なき今回の次元シフト

　この章では惑星が４次元に移行すると一般的にどうなるかという話をしました。ここで、今地球の第三の新千年紀となる２１世紀初頭において起こるかもしれない、新しい理論を提示しておきたいと思います。惑星は時によって、シフトをより容易にするために変則的な事態に突入することがあります。次の次元に移行しても、古い次元を再生してそれまでのカルマを完了させ、次の世界ヘスムーズに進めるようにする場合があるのです。惑星規模ではまれですが、あり得ない話ではありません。そうしたことを起こすには普通かなり高いレベルの意識が必要で、たいていは不足しています。
　エドガー・ケイシーは「１９９８年の冬」に地球の地軸が変化するだろうと言いましたが、そうはなりませんでした。ほかにも１９９９年８月１１日までに人類はより高次元に突入しているか、さもなくば滅亡しているだろうという予言がありましたが、どうやらそうもなっていません。それなら、人類はすでに４次元に移行していて、それに気づいていないという可能性はあるでしょうか？　あり得ます。
　これは途方もなく遠大なテーマで、とうてい私にかかえきれる問題ではありません。おそらく一番いいのは、この種の変化を生み出している高次レベルの意識がどこから来ているかを見ることでしょう。意識の最先端にいる地球の新しい子供たちは、まさしくそのためにここにやって来ているのかもしれません。今日、膨大な数の子供たちが高度にスピリチュアルな存在で、新世界へのシフトを助けるために地球に来ているのです。
　それらの新しい子供たちは、新世界へのシフトを突拍子もない手段で引き起こす能力を宿しています。私たちはまさに歴史のこの時点で、奇跡を目撃するかもしれません。彼らは高次の普遍的な理解から、この世界をただ一人の魂も失われることなく次の世界へと再生させる可能性を秘めており、それが彼らの望みだと私は確信しています。私たちはイエスのたとえ話を「招かれる人は多く、すべての人が選ばれるだろう」と変えなけれぱならないかもしれません。イエスも歓喜するでしょう。最後の一人まで残らずシフトに導くというのは宇宙の夢でもありましたが、これまで決して実現しなかったのです。
　それにしても子供たちは、一体どうしてそんな奇想天外なやり方で惑星を救えるというのでしょうか？　高次世界の子供の純粋な無邪気さと愛は、調和的創造の源そのものなのです。もし、こうした子供たちが本当に実在するのなら－－実際そう見えるのですが－－いまやどんなことも可能です。まさに神は申し分ない恵みによって、私たちを祝福してくれているのかもしれません。

・・・＜転載終了＞・・・

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